ひょうごの在来種保存会

会員さんも800名を越えました。活動報告を発信します。

09.07.19 明石魚住 ぺっちん瓜

2009年08月09日 | 調査活動
昔から保存会の仲間で「なぜ他の県に比べ兵庫県の伝統野菜には瓜が多いんだろう」という疑問がありました。
全国に伝統野菜・在来種・地域野菜等いろいろありますが、兵庫県の明石から姫路にかけた地域ほど、いろいろなうりがある地域は珍しい・・・

そのようなこともあり、今回、明石から姫路にかけて世話人4人で調査を行いました。

まず明石、ペッチン瓜。
明石・魚住の金ヶ崎に佐藤さんを訪ねました。
元々JAで営農に携わっていた方で、退職後に野菜と水稲の専業農家となっておられます。

広い畝にペッチン瓜がまさに収穫時期。


お話を伺いますと、このペッチン瓜が魚住に入ってきたのはおおよそ35年位前。元々青瓜の産地であったようですが、青瓜にかわって導入されたようです。
この収穫物は地元の漬物屋さんと、JAの直売所「ふぁーみん」に出荷されています。
主に漬物用として使われていますが、元々生食用の瓜なので、熟すと甘みがでます。地元では中が黄色くなって甘みの出たものが好まれ、神戸方面では少し若い中が白いものが好まれるようです。

軟らかくみずみずしいことが評判の瓜ですが、有名な奈良漬屋に出荷したこともあるそうです。でも軟らかすぎて「溶けてしまう」と、商売にならなかったそうです。

美味けど、軟らかい為に割れやすいという欠点もあり、また病気にも弱いペッチン瓜は年々生産が減少しています。現在、地元で生産するのは二人。困った漬物業者さんは他の産地に声をかけざるを得ない状況らしいです。残念です。

品種系統などの話は「ひょうごの在来種保存会通信」にて。。。

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