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それは、昨年11月の事。
友人のMAX Li(李君)とマンダリンホテルでアフターヌーンティーをした後の出来事だった。仕事も終わって、暇だったので香港・セントラル(中環)のハリウッドロードをブラブラしSOHOに行き、映画でも度々撮影が行われている蘭桂坊と、あちこち散歩していた。夜には太平山の山頂に登って、夜景でも観ようという魂胆だったのだが、SOHOのエスカレータに乗って山の中腹まで行った。
途中で道を聞こうにも閑静な住宅街で、いるのは犬の散歩をしているフィリピン人の家政婦さんしかおらず、一抹の不安はあったものの、この辺りの家で働いているなら、きっと山頂行きのトラム乗り場を知ってるだろうと思い道を聞いてみた。一応、私のヘタクソな英語で。
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蘭桂坊に繋がる坂道
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坂の街、蘭桂坊。映画の舞台にもなった街。多くのバーが連なる
しかし、私の外貌を見た家政婦は、中国人だと思ったらしく片言の広東語でトラム乗り場を教えてくれた…。
…が!それが、間違いだった。彼女は右と左を間違えて教えたのだ。本当は左に曲って、山を少し下った所が山頂行きのトラム乗り場で、彼女が言った『右に曲れ』は間違いだったのだ
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彼女は悪気が無かったと信じたいが、人をすぐに信用してしまう私は、そのフィリピン人家政婦の言葉を信じて山頂への坂を登り始めたのであった。
最初の内は良かったのだが、段々と坂が急になっていき、私も内心『こんな所からトラムに乗っても意味無いじゃん。もうすぐ山頂なのに…』と思い始め、辺りが暗くなって来た頃、
行き着いたのは…
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山頂まで30分と書かれた道標が!!そして、山道を下りてくる叔父さんを発見し、トラム乗り場について尋ねてみると、『ここから山を下って30分位かかるよ。せっかく此処まで登って来たなら、山頂に行った方が早いよ。』と、衝撃的な事実を聞かされた。
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日本の山だったら、熊でもでたら大変なので、登るのも諦める所だが、幸いな事に香港の山には熊なんていないので、頑張って山に登る事にした。11月の香港はまだ半袖でも十分な暖かさだった為、山道を登って汗もダクダク…。
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山頂付近の夜景
やっとたどり着いた山頂には、日本人の観光客がやたらといっぱいで、本当に日本人って何処にでもいるんだな~と感心してしまった。そんな中、日本人のカップルに呼び止められ、山頂からの夜景をバックに写真を撮って欲しいと頼まれたが、普通の使い捨てカメラだったので夜景は写っていないと思われる(残念)
せっかく海外で思い出の写真撮るのだから綺麗な写真を撮ってあげたい所だが、普通の使い捨てカメラでは香港の夜景は暗くて写らないだろうに…。せめて、夜景も綺麗に写るタイプの使い捨てカメラだったら良かったのに、日本に帰ってから現像した写真に夜景が映って無くても、それは私の腕が悪い訳ではないので勘弁して欲しい
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流石に自力で山に登った後の達成感は堪らないものが有った。とても清清しい気分だったが、次はトラムに乗って山頂に行ってみたいと思った。
さて、山頂の夜景を堪能した私は、20ドル払ってトラムに乗って山を下り、ホテルへと帰って行きました。
この後、偶然にもとある人物との出会いを果たす事になるとも知らずに…!
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