もやもや病エッセイ『脳の細道』

もやもや病患者の体験記です。不定期更新ですが、どうぞ読んでやって下さい。

介護上手な母

2007年04月03日 04時20分36秒 | 治療
2001年3月31日、大学で脳内出血を起こし、緊急入院から約五日目。 相変わらず、寝たきり状態。首も動かないし、右半身に麻痺が感じられる。今、この記事を書いている、2007年4月現在では右半身の麻痺も無くなったし、言葉が出なくなる言語障害も落ち着いてきていると思う。しかし、あの頃は苦しかった。 苦しい理由は、色々訳があるのだけど、寝たきりの状態で絶対安静を強いられていたので、自分じゃ何にも出来な . . . 本文を読む

尿道カテーテル

2007年04月03日 01時26分14秒 | 治療
久々の更新。もやもや病体験記…、尿道カテーテル編、始まり、始まり。 . . . 本文を読む

脳髄液を抜く

2006年12月12日 00時24分08秒 | 治療
四月に入り、中山大学付属第三医院から同じ系列の中山大学付属第一医院へ転院した。 私は元々血管が細いので、ちょっと手を動かしただけでも点滴針がのずれて点滴液が漏れてしまう。何箇所もさし直しして、腕だけでなく足の甲からも点滴の針が入っていた。体中どこに点滴の針を刺したらいいのか分からない程、饅頭のように腫れてブス色になっていた。これ以上、指す場所がないので幼児のように、こめかみの血管から針を入れ様と言 . . . 本文を読む

首が元に戻らない

2006年11月21日 19時03分00秒 | 治療
入院してから四日間ほど経った頃、主治医っぽい医者が集中治療室に私の様子を見にやって来た。私はすかさず自分の病気の状態を把握する為、たどたどしい中国語で医者に話しかけていた。 右手が痺れている事、ロレツが回らない事などを伝え、脳の病気ではないかと釘をさす様に尋ねると、医者は脳みその絵を描いてどの部分で出血が起きたのかを説明してくれたが、脳内出血に至った大元の原因については語らなかった。私自身もその . . . 本文を読む

主治医っぽい人

2006年11月21日 15時52分50秒 | 入院
大学の学生寮で脳内出血を起こし、広州市内にある中山大学付属第三病院に運ばれて三日目、脳内血管の造影検査を受けた。この検査は大腿部の付け根にある血管からカテーテルを挿入し、検査したい患部に造影剤を流し込んで造影写真を撮るのだが手術同様に危険を伴う検査の為、造影剤に対してアレルギーがある人は1000人に1,2人の確立で死亡する危険性があると説明される。 検査室に運ばれると青い手術着を着た医師が三人ほ . . . 本文を読む

剃毛~検査の為パイパンに…!

2006年03月03日 13時14分26秒 | 入院
集中治療室に入れられると頭が変になる。ずっと寝てばかりいるので、時間の感覚が無くなってしまい、今日が何月何日かも分からなくなってしまうのだ。集中治療室に入れられて三日目の事だったと思うが、また尻に注射を打たれウトウトしていると、数人の看護婦がやって来て私のアンダーヘアーをおもむろにそり始めた。 事前に説明してくれれば良いものの、言葉が通じないと思ったのか、何の説明もされず急に切れ味の悪い剃刀でガ . . . 本文を読む

ゴキブリやネズミだらけの集中治療室

2006年03月02日 15時03分39秒 | 入院
やはり、脳内出血を起したと言う事で集中治療室送りは免れなかった。 そもそも、集中治療室と言うのは常時看護が可能で生命維持装置やら血圧・呼吸・心電図やらが観察出来るようになっている治療室のはずなのに、私が入れられた集中治療室は大学病院の物とは思えない程の管理の悪さで、何故か窓が全開でしょっちゅう枯葉が入って来るような場所だった。そして、枯葉ならまだしもゴキブリやネズミが入って来るのだ。 妄想などで . . . 本文を読む

気が付いたらノーパンだった

2006年02月28日 18時52分37秒 | 入院
脳内出血のため入院する事になった訳だが、私は強い麻酔薬を打たれ、気が付いたら着ていた服も全部脱がされ、パンツすら穿いていなかった。 そして尿道カテーテルを入れられており、鼻からも管が通され、腕には点滴、そして酸素マスクがつけられ、全身管だらけだった。 これには自分でもびっくりしたが、一番びっくりしたのは真っ裸だった事だ。どうりで肌寒い訳だ。 …やはり当時は19歳のうら若き乙女だった私は、自分では . . . 本文を読む

脳内出血になった日~其の三(全部お金で解決、中国の病院。有難う友達)

2006年02月28日 15時23分25秒 | 発病
タクシーで広州市中山大学付属第三医院へ運ばれた。この時、意識はかなり混濁していたが、友人のインドネシア華僑、秀金(シウジン)に頼んで、私の『中国の兄貴』、阿山(アサン)を呼んで貰った。阿山は私の彼氏・阿明の同郷のマブダチで、当時、中山第三医院がある石牌村に住んでいた。病院からは歩いて20分ほどの場所に住んでおり、私は良く阿山の所に遊びに行っていた。運命の悪戯か、幸運にも私が倒れる一週間前、私と秀金 . . . 本文を読む

脳内出血になった日~其の二(ヤバイ時こそ冷静に)

2006年02月28日 15時09分53秒 | 発病
脳内出血ってどんな感じ?』とよく聞かれる。 感じも何も頭が割れる様にガンガン痛み、死にそうな程痛い。下手したら本当に死ぬ! そして、目が回る、グルグル回る、顔や手足が痺れて口からはヨダレが流れ、ゲロも吐く。吐く物が無くなっても、気持ちが悪くて胃液、胆汁まで吐く…!そうなったら自力では立っていられない。倒れるだけだ。 もし、そんな状態になったら、自分でもヤバイのは直に分かる。後は自分で助けを呼べるだ . . . 本文を読む

脳内出血になった日~其の一

2006年02月28日 15時03分41秒 | 発病
2002年3月31日、この日は私にとって忘れられない日だ。まさに私の運命を変えた日に違いない! 私は毎年、3月31日を『脳内出血記念日』と呼んでいる。今では、『最近の若者は切れやすいと言いますが、私も負けじと切れてみました(笑)』等と、冗談交じりに話す事が出来るが、もし、ここまで回復しなかったら笑い事では無かったのは確かだ。 私が大学生の時、私の住む寮には、タイ人、インドネシア人、マダガスカル人が . . . 本文を読む

もやもや病と私

2005年08月15日 22時23分12秒 | はじめに
この記事を読んで下さる方は、もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)と言う原因不明の疾患をご存知だろうか?この疾患の原因は染色体の異常、遺伝説などが上げられているが、先にも述べた通り、実際の原因は不明。 私もこの病気を持って生まれて来た一人だ。しかし、私の場合、2002年3月に脳内出血を起した事でこの疾患が発見され日本で二回の手術を受ける事となり、退院後はほぼ何の後遺症も無く元気に過ごしている。 こ . . . 本文を読む