ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

フィットネスブームと肥満問題

2011年09月17日 01時28分15秒 | タイ文化
スタイルのいい女性が多いことで注目されるタイ。
しかし、いまタイでは肥満が重大な問題になっている。


世界保健機関(WHO)の調査によると、
タイ人の肥満度はアジア太平洋地域でワーストの5位にランクイン。
とくに首都バンコクで運動不足による肥満が増加し、その数は推定1000万人。
バンコクの全人口は6500万人だから、市民の6.5人に1人は肥満体ということになる。

派遣前訓練を受けているときに、タイについて勉強する時間があったが、
タイ人の病気死亡理由は、ガン・脳卒中、心臓病、という三大成人病が主で、
日本とかわらない。
途上国の人々の死亡理由は、日本に住む私たちにとっては体験しえないことが多い。
しかし、タイではマラリアや破傷風、飢えや戦闘の犠牲が死亡理由ではなく、
乳幼児の死亡率の高さも目立つというわけでもない。
ほかの東南アジア途上国と比較しても、すでにタイは途上国とは言えず先進国並みの現状だ。


大人だけでなく、子どもの肥満も増えている。
スナック菓子の食べ過ぎに要因があると、テレビなどでの宣伝を規制する動きもある。
甘いものが多く、その甘さがとんでもなく甘いタイ。
それでも、これまでタイ人があまり太らなかったのは、
彼らの食事回数が一日に三度と決まっておらず、
一回の食事量を少なく、そして何度もとっていたからだろう。
しかし、こうした習慣もオフィス勤務では難しい。


また、かつて田舎の農村部で自給自足をしていたころは菜食が多く、
鳥や豚を飼っていても食べることなどめったになかっただろうが、
今のタイでは朝から屋台に立ち寄り、
肉とカオニャオ(もちごめ)を通勤前に買っていくのが普通の光景だ。
都会に行けばいくほどエンゲル係数は高く、肥満になるのもうなずける。


肥満は深刻になる一方。
そこでバンコクを中心に猛烈なフィットネスブームが始まった。
月々の会費は数千バーツという高級クラブが次々とオープンし、どのクラブも大混雑。
それだけ肥満や健康が気になる人が増えたということ。
    


そんなクラブに通えない人のために、特設ステージや公園で、
無料のエアロビ教室が開かれている。
コンケンはバンコクに比べ、地方であるため少しは肥満率も低いだろうが、
人々の健康への関心度は高い。
私のアパート近くでも毎日夕方に聞こえる
リズミカルな音楽と元気なエアロビインストラクターの声。
      

タイ人はスタイルがよく、骨格が華奢だ。
どうやらそれは遺伝だと思える。
だけど、食生活と生活習慣の変化でタイ人の体も急激に変化している。
あまーい あまーいタイのヨーグルトや飲み物も脂肪0%と売り文句にするものが増えている。
    


もはや途上国ではなく、中心国と言われるタイ。
タイのめまぐるしい発展とともに、肥満問題はこのさきどうなるのか。





【タイニュース】
タイ保健省が9月2―8日にかけ35歳以上のタイ人2072万人の血圧を無料で測定したところ、
全体の11.4%、237万人が高血圧(収縮期血圧140以上または拡張期血圧90以上)と診断された。
高血圧の人の割合が最も高かったのはバンコクで27%、次いで北部チェンマイ25%、中部アユタヤ22%、
中部サムットソンクラーム、ナコンサワンが各20%。
また、体重測定を実施した556万人のうち、「肥満」「高度肥満」とされたのは27%で、男性24%、女性29%だった。(newsclip.be)


体重計

2011年09月16日 22時41分32秒 | タイ文化
タイ人は、
「年齢いくつ?」
「体重はいくつ?」
の、日本でならば初対面ではなかなか聞けないタブー視されることを
まったく躊躇なく聞いてくる。

年上ならば相手を呼ぶときに親しみを込めて「ピー」をつける、
年下ならば「ノーン」。
だから、タイ人にとって初対面で年齢を尋ねるのは必要なことで
失礼でも何でもないのだ。

そして、体重。
こちらは、ただ単に気にしてないだけなのか、
体重ネタで笑うことも多いし、何キロ増えた、何キロ減ったと常に体重のことを
話題にあげているような気がする。
体重に関心があり、なおかつ体重ネタが好きなのだ。


タイには町のいたるところに体重計がある。
ちょっとした商店の店先、セブンイレブンの店先、
大きなデパートの中には一つの階にいくつも体重計が置いてある。
     
 

私はタイに行ってすぐに体重計を買ったが、さすがタイ、
狂っていて全くあてにならない。
だから、ちょくちょくと近くの商店の店先にある体重計に乗っている。
1回1バーツ(3円) 
狂っている可能性大の体重計を今から買うより計量が確実な上、きっと安い。


1バーツ入れて体重計に乗ると、機械によっては音楽が鳴り、
こっそり計量したい私にとってはちょっとあせる。
だけど、あせっているのは私だけで誰も知らん顔。
後ろにおじさんが順番待ちするときもあり、
時には、商店の店員が 「お? さちえ、何キロ?」と出てきてのぞき込む。
思わず赤面。 やっぱり私は日本人だな。
   

ちょっと太っちゃった、と言うと、店員は
「あの公園で毎日エアロビ教室をやっているからいったらいい。
 無料だから!」
と熱く親切にすすめてくれる。

体重計がそこら中にあるタイ。
体重計に乗ったら、ほほう、どれどれとのぞき込んでくるタイ人たち。
かといえば、人の体重にさほど関心はなく、その時限り。

じゃあ、日本人ってどうしてこんなに体重にこだわるんだろうって逆に思ってしまう。

タイの警察

2011年09月14日 04時34分15秒 | タイ文化
タイ王国の警察。 
「タイ警察」もしくは「タイ王立警察」。
1933年に創設され、正しくは

 タイ王国国家警察庁
    สำนักงานตำรวจแห่งชาติ ราชอาณาจักรไทย    Royal Thai Police



人口に対しての警察官の割合は日本より高い。
それもあってか、タイで警察を見かけることはよくある。
特に交通警察。
交通整理をしていたり、検問をしていたり。
どう見てもその交通整理のせいで渋滞を招いている、という場面もある。
そこがタイ。


交通違反の罰金も決まっていないため、後日警察署に出頭した際に
その場で違反金が決められるらしい。
警察官の気分で決まるのだろう。
そこがタイ。


私も一度、長距離バスの中で尋問を受けたことがあるが、
あれも、私が外国人だからと言うよりも、警察官の気分で尋問したのだろうと思う。
そこがタイ。     (→過去ブログ 「ラオス隊員 コンケン来訪」


警察官の制服はピチッとタイトな体にピッタリタイプ。
タイでは大学生も制服は体にピッタリ吸い付くようなピチピチを着る。
男も女も、ピチピチできるのが好きでおしゃれらしい。
警察官も違わずに、タイトな制服。
そこがタイ。
    


カメラ大好きなタイ人たち。
そこは、警察官も例外ではない。
エアポートリンクの駅で警備している警察官たち。
おお、これだけそろうとかっこいいな、と思い
「タイループダイマイカ?(写真を撮ってもいいですか?)」とにっこりお願いしたら
「ダーイ!(いいよ!)」と二つ返事でOKが。
仕事中でも好意的に撮らせてくれる。
    


「さあさあ 一緒に撮ろうよ」とすごい歓迎ムードになり、
いらっしゃいさあさあ、とみなさん大変盛り上がりで写真撮影。
     


じゃあ、ありがとうございました、と立ち去ろうとしたら
「待って!私たちも写真撮ってちょうだい!」
と、カメラを出してくる警察官たち。
勤務中も持ち歩いているのか・・・。
もちろん、快く撮ってあげる。
こういう絵は、日本ではまずお目にかかれない光景だと思う。
これがタイ。
    



やっぱり写真好きで人なつこい警察官たち。
タイ人って素敵。



=犯罪者引き渡し=
タイと日本の間で犯罪が起きた場合、犯人はどう処罰されるんだろうと思って調べてみた。
タイと犯罪人引渡し条約を締結している国はすでに10数カ国あるが、
現在、日本とタイの間には締結されていない。
そのため、タイ-日本間での犯罪は、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて情報提供、
国際手配を行い、さらに外交ルートを通じて引渡し、代理処罰を請求することになる。
なんだか、とても大変。
逃亡犯罪人の引渡しや処罰が実際に行われるかどうかは両国の判断によるらしい。


=犯罪発生率=
タイでの犯罪発生率は日本の数倍。
とはいえ、日本ほど発生率が少ない国を探す方が、世界を見たときは困難だろうな。


=薬物=
タイの麻薬・薬物事犯の刑罰は重く、違反した場合は50年の懲役、終身刑、死刑などの重刑。
日本人がタイで薬物所持により逮捕されることも多く、
刑務所への長期収監などの刑罰が科せられている。
旅行にきて軽い気持ちで手を出して、またはそれと知らずに使ってしまい
刑務所に長く入っている人もいる。


=日本人保護件数=
世界の日本公館の中で、タイは15年以上連続で日本人保護件数ががトップ。
2010年度は初めて3位に後退。
とはいうが、日本人滞在者数が世界の都市で上位3位に入るバンコクなのだから
日本人の保護件数もそれは3位以内に入るというもの。
被害の大半は窃盗や強盗どの盗難被害など。
タイ隊員でも、携帯電話や財布をすられたことのある人はけっこういる。




タイの警察官は タイトな制服を着てフレンドリーで気分屋さん。
素敵なタイ人警察官だが、なるだけ彼らのお世話にはならないようにしたいもの。

物乞い象

2011年09月03日 18時02分21秒 | タイ文化

タイといえば象。
私の任地コンケンでは、バスターミナルによく象が現れる。
象使いと共に歩き周り、観光客にサトウキビを売る。
観光客は20バーツでサトウキビを買い、エサやりを楽しむ。
しつけられた象はサトウキビが売れると後ろ足で立って見せたり
鼻をあげながらあいさつをして見せたりと、象使いの命令に従って客にサービス。
       

   
一見ほほえましい光景なのだが、タイの人たちは
「あれはよくないことなの。かわいそうなの。」
と言う。
どうやらこの象は出稼ぎに来ている象らしい。

もともと森林で木材を運ぶなど、自然の中でタイ人と生活し、共に働いてきた象。
だが、20年ほど前に森林伐採が禁止となり、象と象使いの暮らしは激変。
働く場所がなくなった象は観光業やイベントが主な仕事となる。

村で生活できない象が街に連れ出され、建物の間を、コンクリートの上を
歩き周り芸をしながら生きることとなる。

タイ人曰く、
「夜の街を歩かされ、食べものもろくに与えられず、交通事故で命を落とす象もいる。」
体の大きな象が夜間、通りを放浪するのは交通事故を引き起こす恐れがあり、
チェンマイやバンコクでは市内への物乞い象の進入を条例で禁止していている。

確かに、エレファントキャンプにいる象たちは午後はのんびりと水浴びして眠る生活を
しているのに、街を歩く象の生活はそうではなさそうだ。
    


「物乞い象」「出稼ぎ象」と呼ばれるこれらの象たち。
元来、繊細で賢い象たちにとってこの仕事は、精神的にも体力的にもかなりの負担で
大人にならずに死ぬ象も多いのだとか。
かつては人間と象が友人関係を築いていたタイ。
今では象を機械のように働かせるようになってしまったと嘆く人もいる。
   

人間の手で象をへらし、そして一方で象を必死に守ろうとしている矛盾。


この話をタイ人から聞いてからは、バスターミナルに現れる象を見ると
ひどく心苦しく感じるようになった。
    



タイの宝くじ ロッタリー

2011年08月21日 02時09分50秒 | タイ文化

   タイの宝くじ  「ロッタリー」 ลอตเตอรี่ 

     


タイではよく見かけるこの宝くじ。
屋台でごはんを食べているときにもよく売り子さんが現れ、
テーブルにやってきて箱に入った宝くじを買ってくれと広げてみせる。

タイの人はよく宝くじを買うようで、そういう売り子さんからちょくちょくと買っているのを見かける。
自転車で売って歩く売り子さんにもよく遭遇する。
近所の人を見ていると売り子さんを呼び止めて念入りに番号を選んで、宝くじを買っている。
宝くじは広く庶民に浸透しているようだ。
        

コンケンでは一人の売り子さんが、自転車やバイクで売り歩いたり、
市場で広げていたりするのだが、
   

バンコクにいくと宝くじ街があり、ずらりと宝くじがならぶ。
日本で、宝くじ当選数が多い店に行列ができるように、タイでも行列ができたり
すごい人気だったりするのだろうか。
     
   

2枚1ペアで販売されていて、1枚40バーツ(120円程度)。
毎月1日と16日の2回抽選が行なわれる。
自分で番号を選んで買うため、人気の番号は1枚50バーツ (150円) 以上になることもあるらしい。
数字とにらめっこして、みんなじっと数字を見つめ、これだ!という宝くじを買う。
      


一攫千金を夢見て買ってみようか?!
と思ったこともあるが、もしも当たっていても情報入手能力の低い私、
きっと気づかずに葬ってしまうだろうと思うと、やめておいた方がいいみたい。

抽選日にはみんな、宝くじの番号を、あたってたらどうしましょう!と 目を輝かせながら見ているのだろう。
タイでも日本でも人々の、大金持ちを夢みる気持ちは全く同じ。

王妃様の誕生日

2011年08月12日 16時16分40秒 | タイ文化
 母の日 วันเฉลิมพระชนมพรรษา สมเด็จพระนางเจ้าฯ พระบรมราชินีนาถ 


今日、8月12日(金)は、タイでは母の日。
タイ語では 「ワンメー」。
タイにも母の日がある。
   


タイ人にとって大いなる母と言えば、王妃様。
日本と違う意味を持つのは、この母の日が、現シリキット王妃の誕生日だということ。
タイでは、王妃様の誕生日=母の日 なのだ。
   


もちろん、父の日もある。
現プーミポン国王の誕生日、12月5日がタイでは父の日。
王様をこよなく愛するタイの人たちはこぞってお祝いする。


さて、母の日には日本ではカーネーションを贈るのが一般的。
タイでは、母の日に贈る花はジャスミンの花。
この国でジャスミンは母親の愛の象徴とも言われている。
   
   

母の日が近づくと日本ではカーネーションの値段が急騰するが、
同じくタイでも、
ジャスミンの価格が倍に近い値段にまで急騰する。
どこも商売上手。


王妃様の誕生日=母の日 とはいえ、同時に母親に感謝の気持ちや愛を示す日でもあるため、
この日、母親から遠くはなれたところに住む人は、
お母さん、元気?会いたいよ、と 母親に電話する。
友達のタイ人は
「朝9時にお母さんに電話して、自分が一番乗りだと思ってたのに
 弟がその1時間前にすでに電話していた!」
と、くやしがる。



日本と違うびっくりな点は、当日一日アルコール類の販売が禁止であるというところ。
仏事や、国王様関係の祝日は、タイではアルコールは禁止となり、
販売されないのだ。
タイに来たばかりの時はそれを知らずにセブンイレブンで店員さんから注意され、
全く意味が分からなかった。


そして、王妃様の生まれた曜日の色である、水色、
そのシンボルカラーにあふれる。
みんなが水色を身につけてみんなで喜びを表現する。
街中に水色の服の人があふれ、
ちなみに、バスにも王妃様のマークが記されるなど、
この日はあちこちで特別仕様が見られ、
お祭りに近いさわぎになっていいる場所だってある。
   


この日は朝のタンブンも、水色の服を着ているタイ人たち。
この国王・王妃様を頂に掲げたタイ人の団結力、すごい。
    

タイのトゥクトゥクが宮崎で

2011年06月11日 11時14分18秒 | タイ文化
ヨルダンで活動する友達からのメール

「タイではYahooニュースとか日本のニュース見られる?
 昨日見たんだけど、宮崎でトゥクトゥクの運行が始まったんだって
 既に知ってるかも?と思ったけど、これはさっちーに伝えなければとメッセージしました。」

なに? トゥクトゥクが?!


調べてみるとすぐヒット。




無料トゥクトゥク運行、宮崎観光の名物に    読売新聞 5月30日(月)18時12分配信
          

 タイやラオスなどでタクシーとして親しまれている3輪自動車「トゥクトゥク」が、宮崎市青島地区で乗り合い自動車として運行される。

 国土交通省によると、3輪自動車に客を乗せて走っている地域は国内にはなく、地元は「青島名物としてアピールし、観光客誘致の起爆剤に」と期待を寄せている。

 トゥクトゥクは「3輪自動車」を意味するタイ語。日本でも戦後しばらくの間、3輪自動車が使われたが、高度経済成長期に4輪の自動車が普及し始めると、東南アジアへ輸出されるなどして徐々に姿を消した。

 宮崎は家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」や新燃岳(しんもえだけ)噴火で観光客が低迷。トゥクトゥクに戦後復興期の日本を重ね、「あの頃の日本の息吹を取り戻し、宮崎を元気にしたい」と、青島神社や宮崎商工会議所が導入を提案。県の地域活性化支援事業(1960万円)に認められた。

 実施主体は同商議所。タイから2台を輸入し、早ければ6月上旬にも運行を始める。ルートは青島地区の遊園地「こどものくに」とホテル「青島サンクマール」を結ぶ約4キロ。運賃は無料で、2台が10分おきに行き来し、観光客が好きな場所で乗り降りできるようにする。後部座席の定員は3人。

                      http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110530-00000562-yom-soci






タイのあちこちを走る三輪トラック トゥクトゥク。
実は、日本からやってきたもの。
1959年に日本で生産されたダイハツのセル付きDK2型を改造した
「ステーションワゴン」が今もタイを走るトゥクトゥクの原型。
翌年から始まったタイへの三輪トラックの輸出の勢いに乗ってやってきた。

当初は乗り合いバスとして利用されていたが、車体は必要に応じて改造され今の姿に。
車体はタイ製だが、エンジンは今でもダイハツが主流。

東京タワーが完成したのが1957年。
そのころ東京を走っていた三輪トラックが姿と場所を変えて今もタイを走っているなんて。


さて、宮崎のトゥクトゥク。
人ごとじゃありません。
おもしろいことやるなあー。
成功してほしい!

九州国立博物館 【日本とタイふたつの国の巧と美】

2011年06月01日 13時11分56秒 | タイ文化
のこり4日。
福岡にいたら絶対行くんだけど。






        

九州国立博物館【日本とタイふたつの国の巧と美】  <アジア友好日本古美術帰国展>

■期間  2011年4月12日(火)~6月5日(火) ※月曜休館 ただし5月2日(月)は開館

■時間  午前9時30分~午後5時 ※入館は午後4時30分まで

■場所  九州国立博物館(文化交流展示室 関連第9・10・11室)  http://www.kyuhaku.jp


600年におよぶ長い交流の歴史をもつ日本とタイ。

江戸時代のはじめに遠い南方から輸入された品々の中には、
現在のタイ王国をさす「しゃむろ」の「暹羅」の名で呼ばれたがあり、たいへん珍重されました。

一方、タイのアユタヤには日本人町が作られ、
山田長政のようにタイ国王に仕えたと伝えられる日本人もいました。

本展は日タイ協同で企画され、両国の文化財が一堂に会する初めての展覧会です。
先史時代の稲作文化と祈りの形、仏教美術、文化交流によって作りだされた美術品の数々。

ふたつの国の長い固有の歴史と出会いの中で生まれてきた造形美をご覧ください。
この展覧会を通して、両国の歴史と文化に関心を寄せていただければ幸いです。

   (「アジア友好日本古美術帰国展」パンフレットより抜粋)


   タイ国政府観光庁Tourism Authority of Thailand  http://www.thailandtravel.or.jp/news/detail/?no=72 より

ソンクラーン in  チェンマイ

2011年04月14日 17時11分09秒 | タイ文化

 สงกรานต์ ソンクラーン   in Chiangmai 

激しいソンクラーンで有名なチェンマイ。
ぜひともチェンマイでのソンクラーンも味わってみたいと
カオサン通りでのソンクラーンを堪能した夜、
バンコクから10時間バスに揺られて北部チェンマイへ。
カオサン通りで買った、この水鉄砲をバスに持ち込んで。
さあ、着いたら水かけだ、水かけ。やるぞ、やるぞ。
   


4月14日。チェンマイ。
午前は本当に今日水かけがあるのかと思うほどの静けさ。
だけど、給水車で大量の水が運ばれるのをみると、
やはり、相当すごいものがありそうな予感。
   


昼になると街の中は大渋滞。
それもそのはず、トラックの積み荷部分に水の入ったドラム缶を載せ、
町中の人に水をかけまわる車。
対向車同士でもバシャバシャと派手にかけあう。
チェンマイといえばトゥクトゥク(交渉制タクシー)。
トゥクトゥクだって今日はポリバケツを載せて水かけ目的。
お客さんがその目的でチャーターしたのだろうか。
今日のチェンマイの車の往来は、
目的地に行くよりも水かけに練り歩く車がほとんどのよう。
    
  


バイクにもタクシーにもソンテウにも道行く人誰にでも
水をかけ合う。
当然のことながら、事故も多い。
お祭り気分の酔っぱらい運転や、濡れた路面で滑って転倒するバイクなど、
ソンクラーン期間中は一年でもっとも事故数・事故死者数が多い。
しかし、タイのすごいところはソンクラーンが法律で保護されており、
この期間中に水をかぶって何らかの被害にあっても、
損害賠償を請求することができないということ。
あまりに事故が多いので、過去には高圧の水鉄砲の販売禁止を
政府が目論んでいたこともあるというが、効果はない様子。
   


チェンマイと言えば、寺。
どこのお寺もソンクラーン仕様にのぼりが立ち、きらびやかな飾りが。
タイ人すべて、僧侶にいたるまでみんなでこのソンクラーンを特別なものとして
楽しみ慈しみ、盛り上げようとしているのが町中から感じられる。
   


チェンマイと言えば市内を走る赤いソンテウ「シーデーン」
それも今日はこんな姿に。
   


ソンクラーンは無礼講。
水鉄砲で、ホースで、バケツで、水をかけあう。
家の前に水の入ったドラム缶を置いたり、ホースで道行く人に水をかけたり、
ちょっとした狭い路地でも油断できない。
水をかけようとワクワク待ち構えている人たちがいる。
   



由緒あるお寺の前で、今日は水鉄砲やバケツが並べ売られる。
 


 美味しいタイ料理を売る屋台の店員の手にも水鉄砲。
商売よりもこっちの方に気持ちがいっているようで、
 隙あらば道行く人を狙い撃とうとうかがっている。
      


    

チェンマイも外国人のロングステーやバックパッカー、旅行客の多い街だが
カオサン通りのような はちゃめちゃで若者仕様な雰囲気とは違い、
外国人にのっとられることなく、外国人を包み込んで一緒に楽しんでいるのだと
いうかのような、タイらしさ、懐の広さを感じる。
お堀や遺跡というチェンマイのシンボルがみずかけする人たちの背景を飾っているものいい。
年配の人たちがお堀に飛び込み、地元の人たちが最も楽しんでいる様子がなによりいい。
いいな、チェンマイ。
      

        

        


カオサン通りでは水鉄砲への水補給には5バーツ(15円)必要だったが
ここチェンマイはお堀の水をくんでいるため、無料ばかり。
いい、チェンマイ いい。


水合戦を楽しんで道ばたでちょっと休憩していると
一人で道を歩いていると、
「おおい、こっちに来いよ!いっしょにやろう!」
と誘ってくれるタイ人の家族たち。
楽しそうな雰囲気に誘われてホイホイと仲間に入れてもらう。
外国人の私を招き入れて、全く垣根なく一緒に子どものようにはしゃぐ。
いい、チェンマイ、いい。さすが人情の街。
     


水もどんどん使え、使え、さあ あのソンテウを打ちに行くぞ
そら、バイクが来たぞ、ねらえ 水をかけろと
みんなで道いく人を狙い撃ちすることの、なんて楽しいこと。
    


そんな合間もタイ人達は、氷水を背中に流し込んでくるので
全く油断ができない。
道行く人にまんまと水をかけて喜んでいたら、
背中に入れられた氷水の冷たさに、ひゃああーーーー!!

こんなに大人になってから、水鉄砲を片手に走り回り
水をかけかけられ、頭からずぶ濡れになって一日中
黄色い声を上げるって、こんなこと普通ない、絶対ない。


夜のターぺー門では、コムローイ(紙風船型熱気球)をあげる人たち。
どっとすごい数で上がっていくコムローイを見たことがあった。
   →過去ブログ 「動画 コムローイが一斉に上がるとき」)  
            「サンサーイイーペン コムローイの夜空」

それも圧巻だったが、こうやってぽつりぽつりと空に上がっていくコムローイも
情緒があって祭りの終わりをしんみりと感じさせる。
     




なんて楽しいソンクラーン。
4月13・14・15日。
タイの旧正月。

任期を終えて日本に帰れば私には教員生活が待っている。
この時期、学校は新年度を迎えて最も忙しいとき。
もし、またソンクラーンを味わえるとしたら定年退職後か。
それも素敵な楽しみかもしれない。
60才になったとき、滑らない丈夫なサンダルと
水鉄砲と防水バックをもって、チェンマイでまたこの人たちと。





ソンクラーン in  カオサン通り付近

2011年04月13日 02時16分11秒 | タイ文化

 สงกรานต์  ソンクラーン

 

タイの旧正月。 
4月13日から15日を祝日とし、新年を祝うもの。
聖水をしめやかにかけて清めるはずのものが
近年は水のかけあいがメインになり、水かけ祭りと言われるようになった。
無礼講で水をかけ合う。見ず知らずの相手にもバシャバシャとかけ合う。
お坊さん以外誰にでもかけ合う。 狂喜乱舞してかけ合う。
タイの一年で最も楽しい、タイ中が沸き立つ時。
正月の帰郷の時期でもあり、連休で旅行の時期でもあり、
国内の交通機関や宿泊施設が飽和状態になる。
国をあげての一大イベント。
そんなタイのソンクラーン。

ソンクラーン期間中はタイ全土で壮烈な水掛け合戦が繰り広げられる。
中でも有名なのが、外国人旅行者が多く集まるバンコクのカオサン通り、
北部チェンマイは最も派手なものとして知られる。
他隊員は2年間の活動期間で2度のソンクラーンを体験するが、
私は現職教員参加、1年9カ月の任期のため、ソンクラーンを体験できるのは一度だけ。
その一度のソンクラーンを、欲張りに
バンコクのカオサンとチェンマイどちらも体験しようと目論む。


13日。バンコク カオサン通り。
まずは、本来のソンクラーン。仏に水をかけて清める。
      


この期間中、屋内から一歩外に出れば
ホース、水鉄砲、バケツなどあらゆる手段で水を掛けられずぶ濡れ。
         


カオサン通りまで行こうと ホテルを出て10分後にはこんな姿に。
路地行く人を狙い撃とうと水鉄砲戦士たちが待ちかまえている。
     

               

カメラや iPod、電子機器を持っていても容赦なし。
バックパックを背負って移動しているときでも容赦なし。
タイ人は、明らかに移動中の人間とわかる場合は水をかけないが
うかれきった外国洋人は平気でかけてくる。
昼過ぎから水かけは次第に白熱し、夕方以降は大変なことに。
    


道行く車の中からも水攻撃。
     


ゴミ収集車の助手席からも水鉄砲がのぞき、通行人を狙う。
作業員の息子なのか、そこには小さな水鉄砲戦士が。
     



ベビーパウダー(→過去ブログ 「タイ人必須アイテム ペーングポング」
を水で溶いて白い泥状にし、それを通行している人間誰かれ構わず塗る。
おじさんにもおばさんにも子どもにも。
     

 

いたる所で売っている水鉄砲やバケツ。
250バーツで水鉄砲を購入。
さあ、たたかうぞ。かかってこい。
    


カオサン通り付近は、この水かけ祭りのために来タイした
外国人とタイ人が集まり大騒ぎ。
     

        

        

      


バーエリアでビールを片手の外国人と水鉄砲で打ち合い。
お店のお姉さん達も参戦。
にこにこ笑ってバケツでバシャッ
後ろから背中に氷水をバシャバシャッ
氷水を背中に入れられた時には、ひゃああ~っと声が出る。
道の両サイドには店が並ぶが、その店員も水鉄砲を打ってくる。
水鉄砲を打つ前、バケツの水をかける前、目が合うと
にこっとイム(ほほ笑む)するところが素敵。だからタイ人って好き。
        


水鉄砲のものすごく上手な子どもと撃ち合う。
この子は鼻の穴を狙って真下から撃ってくるのだ。
鼻の穴に下から水がすごい勢いで入ると・・・・
そりゃあもう大変。 もごもご もごっもご!
しかもこの子、大変なすばしこさで縦横無尽。
ライバルとみなして長い時間たたかったが、太刀打ちできず惨敗。
かわいい子だった。
     
                


特設ステージにはびしょぬれの女の子が踊る。
ほんと、どんちゃん騒ぎ。
    


水をかけられても腹を立ててはいけない。
ソンクラーン期間中は水に対することはすべて無礼講。
法律で明確に保護されている。
よってソンクラーン期間中に水が原因による被害にあっても、
損害賠償の請求はできない。
無礼講だから、警察官もこんな風にされちゃって。
       


バスの中にも容赦なく水かけ。
バスの中からも応戦 水鉄砲を持って乗り込んでいる乗客たち。
おかしかったのは、道端でバスの乗客を待ち受けて狙っている軍団の前に
バスが止まると、運転手がドアをわざと開けること。
どうぞ、どうぞやっちゃてください、と言わんばかりに。
人々はどやどやとバスの中に入り込み、持っていたバケツで水鉄砲で
乗客たちに水を浴びせ、バスを降りてくる、すると
バスのドアは閉まり、また発進。
これには笑った笑った。


白い粉に塗りたくられた車。タクシーだって何だって関係なし。
     


水かけから戻ると、
泳いだわけではないけれど、まるでプールの後のような
気持ちのいいぐったり感。

水をかけるかけられるってどうしてこんなにも理屈抜きに楽しいんだろう。
こんなに大人になってから、水鉄砲を持ち、
だれかれかまわず子どものように撃ち合うなんて 楽しすぎる。
こんな経験そうそうあるものじゃない。
さすが、一年で一番楽しいといわれるソンクラーン。
      



     

万仏節

2011年02月17日 15時10分47秒 | タイ文化
タイは仏教国

1年のうち、仏教に関係する行事がいくつもあり、
それが人々の生活の中において
重要な意味をもっている。


6月 満月の日 ウィサーカブチャー(仏誕節)
7月 満月の日 アサーラハブゥチャー(三宝節)
8月 雨季   カオパンサー(安居入り) 
11月 乾季   オークパンサー(安居明け)
2月 満月の日 マーカブゥチャー(万仏節)

など。


 2011年の マーカブゥチャー(万仏節)は、2月18日。
 明日であるが、我が配属先、第9特別教育センターコンケンでは、
 明日は休みのため、一日前倒しして今日、みなで寺へ。


万仏節は、釈迦がいる寺院に、
悟りを開いた釈迦の弟子(阿羅漢)1250名が偶然、一堂に会した日。
また、釈迦が入滅する3ヵ月前に自分の入滅を予見した日でもある。

万仏節には、タイ人は日が落ちてからお寺に行き、
線香、ろうそく、花を持って寺の本堂を3周し、
僧侶の講和を聞く。
役所や家庭では国旗が飾られ、
満月の下で、心静かに過ごす日という。

タイでは、このような仏日は、法令で飲酒を禁じている。
以前、買えずにびっくりしたことがあった。 (→過去ブログ「びっくり映画館 お酒禁断の日」
酒屋、スーパー、コンビニでも、酒を売ってくれないし、
飲食店でも、お酒は出さない。





昨日から
「白い服を着てくるように、明日はマーカブゥチャー(万仏節)だから」
と言われていた。 

私のバイブル、「指さし会話帳 タイ」で予習済み。
     


先生、保護者、子どもたちみなで 車に乗り合わせ、コンケンの寺へ。

何か行事があるたびに、用意される横断幕。 こういうのを作るのがタイ人はとても上手。 
  


みな、着飾っている。
白い服、またはタイ衣装を着る。
タイ衣装を着たタイ人女性の美しいこと。 
  


大きな仏像。  
僧侶が説法にパソコンやスクリーン、プロジェクターを使って、近代的なのにちょっと驚き。
       


クラープ(ひざまずいて拝む)。深々と3回 そして祈る。
       


        



人が祈りを込める姿って、いつも美しいと思う。
         

ワーイパ(お参り)
トゥープ(線香)をもって、本堂の周りを3回まわる。
用意された菊の花。
日本にもある、同じ菊の花に懐かしさを感じる。
     


火をともし 線香をくべる。
     


ろうそくは、黄色が主流。 ろうそくの火がゆらゆら揺れる。
   



祈る人たち。
   



みんな順番に水をかけていたので、私もやってみる。
神聖なことなのだろうけど、この黄色いのが ウ○○にみえて
一人笑いをこらえる。
ウ○○に水かけている、って一度思ってしまうと
それにしか見えない。
神聖な万仏節なのに、ごめんなさい。
   




大事な大事な仏事。
タイ人の皆さんに混じって、教えてもらいながら、またひとつ経験。
明日は、満月の下で静かに過ごす日。
    

タイ人必須アイテム  ペーングポング = パウダー

2011年01月28日 00時54分20秒 | タイ文化
タイに来て、不思議に思ったことの一つ。


やたらと、顔が白い人がいる。
首と色がはっきり違っていて、
顔に粉がかかったような白さ。


このセンターに来て、よりタイ人のみんなと
近くにいるようになって、
その理由が、解明した。


タイ語では、「ペーングポング」という。
「粉」という意味だ。
その名の通り、粉が入っていて、日本で言うならベビーパウダーだ。


粉は、真っ白の粉が基本だが、
ピンクなどの色つきもあり、UV効果のあるものなど、バラエティゆたか。
  


タイでは昔から重宝され続けている。
汗やあせもを防止する意味もあり、肌をきめ細かに見せる役割もあり、
タイ人は、みな、これを持っていて、一日のうち、何度もこれを顔につける。
男の人も粉をつける姿に、最初は驚いた。
男の人の顔が白浮きしているのにもびっくりしたもの。


日本では知名度が低いが、
タイに来たことのある人なら知っている人、
見かけた人も多いだろう、タイでは有名かつ、必須アイテム的なパウダー。


わがセンターの各教室にだって、でっかいパウダーのボトルが置かれているくらいだ。
職員は、ちょこちょこ手に取り、パウダーを顔や首、手にはたく。
       



お風呂上がりにつけるとひんやりするパウダーもある。
これが、優れもので、その威力はすごい。
メントールが入っていて、つけるとホントにひんやり気持ちいい。
やみつきになってしまいそう。
日本ではなかなか手に入らないものだから、これは、お土産にも最適だ。
さすが、常夏の国で、これだけの需要がある 必須アイテムだけある。


ただ、よくなじませないと、真っ白なので、
シャワー後のタイ人が白粉を付けたように真っ白な顔や体で歩いているのを見ると
ちょっと笑ってしまう。


タイで買えば安価で、
小さいボトルならば60円程度。
私もバッグに入れている。


センターでも、
この粉を子どもたち同士で顔につけあう活動があった。
まるで、障害物競争のあとのようになっているが、
こういう顔も、よく見る光景。

       


タイに来たら、ぜひ
この粉をかぶって タイ人気分を。  

タイチェス   マーク・ルック

2011年01月08日 16時20分25秒 | タイ文化
タイの街角で、男同士でチェスをさしている姿をちょくちょくと見かける。

タイチェス、タイ将棋とも言うが、
通称『マーク・ルック』と呼ばれる。


子ども同志でも、
大人同志でも、
タイチェスはタイ人にとってなじみ深い娯楽のよう。


おもしろそうだなーと思って、タイ将棋の歴史を調べてみた。

いつ、誰によってタイに持ち込まれたのかについての確証は得られないが、
13世紀のスコータイ時代の遺物の中に、
現在のものとほとんど変わらない駒が発見されているらしい。
その頃にはすでに、タイチェスが浸透していたということ。
かなりの古い歴史を持つ。
また、タイほどさかんではないが、ビルマやカンボジアにもほぼ同様の将棋が伝播している。




先日、研修旅行の際に、わがセンターの職員が
やはり、タイチェスで大いに盛り上がっているところに遭遇。
じーっと観察させてもらった。

この2人、カウボーイハットをかぶり、チェスをたしなむ、
この姿、
なんて なんて 絵になる! なんてかっこいいの。

         




ちびりちびりと ソムタム(パパイヤサラダ)をつまみ
お菓子を食べているところが なんともかわらしい。
  

 

 


西洋のチェスと同じく、8×8=64目の盤上で争う。
駒は6種32枚。
  


駒の働きもチェスとよく似ているけれど、
駒の形は西洋のチェスとは違う。
東南アジア独特の仏塔を模したものが主で、
西洋のチェスと類似した駒は、かろうじて馬の駒だけ。

    
 


 うーーーん  悩む   うーーーーん 考える    二人とも超かっこいいです。 
         



あと一手で詰められる状態になった時には、
必ず「ルック・クン(王手)」と宣言しなければならないのが、タイチェスのルール。

  


タイ国内でおよそ50万人以上の愛好者がいるという、タイチェス、「マーク・ルック」
賞金付きの大会も開かれているが、
最近の若者はビリヤードやテレビゲームばかりしているため、
子供の競技人口が減っていて、今は仕事を定年してやるお年寄りが多いらしい。


「マークルックは人生そのもので、如何に一つしかない命を守って上手く設計していくかを学ぶ。」


それならば、子どもたちにもぜひやってほしい遊び。
頭をフル回転して使い、目の玉が乾くほど集中し、想像に想像をふくらませ、先の先の先の先を読む、
そういう頭にいい 遊びって、今どれだけあるだろう。


真剣そのもの、他のモノが目に入らないくらいに集中して考えにふけっている、
そんな大人たちの顔、 
かなりのかっこよさ。
子どもたちに 大人のこんな顔を見せてあげたいものだ。


「さちえ、そんなに珍しいのか?」
と笑われながら
「ローカァ、ローカァ」(=かっこいいです、かっこいいです!)と
はしゃぎ、写真を撮った日本人ボランティアでした。

 

動画 チェンマイ サンサーイイーペン コムローイが一斉に上がるとき

2010年12月01日 19時41分11秒 | タイ文化
2010年(仏歴2553年)11月20日 

  タイ チェンマイ サンサーイイーペン  
  メージョー大学裏 トゥドンカッサターンランナー寺院にて。
   
   

  コムローイが一斉に上がるとき
      

    
 空を埋め尽くすコムローイ、その後ろに咲く花火。

  すばらしすぎです。

  コムローイと花火
     



  →2010.11.20ブログ 「サンサーイイーぺン  コムローイの夜空」








 

ロイクラトン in チェンマイ サンサーイイーぺン  コムローイの夜空

2010年11月20日 19時25分25秒 | タイ文化
ロイクラトンはクラトン(灯篭)を水に流し感謝の気持ちを捧げるが、
イーペンはコムローイ(熱気球・ランタン)を空に放ち、
仏陀(ブッダ)に感謝の気持ちを捧げるもの。


チェンマイ市内から郊外へ15キロ。
夕方から、サンサーイ群へ向かうバイクや車で、道路は賑わう。
サンサーイ郡、メージョー大学 その裏手にあるトゥドンカッサターンランナー寺院で
コムローイを一斉に放す儀式が催される。


去年までは、この情報が一般にほとんど流れず情報不足だったのらしい。
今年はタイ国政府観光庁がHPに紹介しているからか、外国人観光客も目立つ。
ごく少数だけど、日本語も聞こえる。
 
 「※非常事態宣言や毎年のコムローイの落下による火災発生が原因で、
  行事そのものが中止になることもあります。」

 HPにある、政府の但し書き。
 日本ではきっと安全管理上、あり得ない、できないだろう儀式。
   




満月の下、僧侶達が座し、
会場には僧侶達の読経の声が響き渡り、
地を埋め尽くす人々。
優麗でおごそかな雰囲気が充ち満ちている。
あくまで、祭りではなく宗教行事。
地を埋める人々も、信徒は白い衣装を着て祈りを捧げる。
  


夜空を見上げると、少し離れた場所からすでに、コムローイが空に上がっている。
まちきれないとでもいうように、少しずつ少しずつ。
この様子でも、はっとするほど美しく、目を奪われる。
まるで、プラネタリウム。
けれど、ここで 今から見るものは、こんなものではないはず。
と、上がっていく遠くのコムローイを見やりながら、
これから目にする光景を想像し 胸が高鳴る。

  

 
今か、まだかと、ドキドキしながら待つのだけど、
僧侶の祈祷と長い話で、お預け状態。
今か まだか もうちょっとか ・・・ドキ ドキ ドキ。

アナウンスが途切れ、並んだ燭炉に火がつけられていく。
 


人々が立ち上がり、
コムローイを火にかざしはじめた。
いよいよ その時がやってきた。


中心に火をつけ待つと、熱でふくらみ始めるコムローイ。
まだ、まだ、まだ、と十分にふくらむまで
熱を感じ、顔を照らされながら。
  



数え切れないコムローイが、一斉に手を離れ、夜空に飛び立つ。
    




すごい! すごいとしか 言えない!
他にどんな言葉も出てこない。
すべての言葉を奪われる、幻想の景色。
   

   


コムローイが 夜空を埋め尽くした瞬間!

   

  


景色としてこの目で見た光景で
こんなに感動したことはあっただろうか。
どこまで行くだろう
私の思いをのせたコムローイ。

まるで幻を見ているような信じられない光景。
こんな幻想的な光景を今、タイで見ていることの不思議を感じつつ、
ただただ、ぼうっとコムローイで埋め尽くされた空を見上げた。

   


これを見られただけでも、タイに来て良かったと思える。
それほど、心の底から揺さぶられる、幻想の光景だった。
私の言葉でなんて、とてもじゃないけど言いあらわせない。
言いあらわす術をもたない。



     コムローイが一斉に上がるとき
      

    
 空を埋め尽くすコムローイ、その後ろに咲く花火。

  すばらしすぎです。

     コムローイと花火