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中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

結婚仲介

2009-09-24 09:15:09 | 身辺雑記
 郵便受け函に封をしていない茶色の封筒が入っていた。宛名書きもない。開けてみると次のような文面だった。


 前略、突然のお手紙で失礼を致します。私は結婚の仲介をしております○○と申します。
 昨今の社会情勢の変化によって個々の結婚観も変化し、女性も働くことがあたりまえの時代、皆様日々お忙しく良きパートナーに巡り逢うチャンスも少ない様に感じております。
 私は結婚を真剣に考えておられる方の良きパートナーを見つけることを通じて、お二人の将来の幸せづくりのお手伝いができればと思っております。
 宜しければ一度お目にかかって、ご希望なりをお聞かせいただき、(後略)


 罫線のある便箋に墨書されているように見えるので、指先を濡らしてこすってみたら滲むので手書きのもので、コピーではないようだ。末尾に連絡先が書かれてあるが、ここから私鉄で3つ目の駅からしばらく歩くかなり離れた場所だ。

 いったいどうしてこのようなものが私の家に投函されたのだろうか。私が1人暮らしのやもめということを知っての上のことか。このあたりの家に手当りしだい入れて回ったのか。それにしては手書きのものを準備するのは面倒なことだろう。無視すればそれまでのことだが、暇に任せてあれこれ考えた。

 夕方、外で近所の奥さん達がいたので、こんなものは来なかったかと聞いてみたが、誰も来ていないと言う。1人が、朝男性が投函しているのを見たと言うから、それだろうということになった。私の家だけに投函していたということだ。他の奥さんは「詐欺やで。ほっとき」と言った。もちろん関わるつもりはないのだが、まだ見込みがあると思われたんだ、金があると思われたんだなどと、ひとしきり冷やかされた。

 それにしても遠い所から私の家まで来て、このような手紙を入れに来るとはどういうことなのだろう。知られて困るような大した個人情報は持ち合わせていないからどうでもいいようなものだが、どういう経路で私まで辿りついたのかにはちょっと興味を持った。

 「結婚ねえ・・・」と改めて思う。男女の仲には年齢はないとは言われるが、今の私にはまったくの興味関心の埒外にあることだ。いろいろ想像するのも楽しいことなのかも知れないが、妻を失って以来、結婚など考えたこともない。結婚というものは大変な「事業」だと思う。ほとんどは赤の他人だった者同士の協同作業だから、では結婚しようかと言うほど気楽なものではない。今では面倒だという気持ちのほうが先にたってしまう。もちろん妻がいてくれたら言うことはないのだが、それは繰り言。