アドラー心理学の解説書
哲学者と青年の対話形式で進む。
フロイトやユングは知っていたが、アドラーは知らなかった。
しかし、内容を読むと、あちこちでいろんな人が言っている or 書いていることの種本だとわかった。
すべて世界の物事を自己中心に考えて、人から嫌われる勇気を持ちなさい、そうすれば、世界は全く違って見える。シンプルに生きることができる、という。
自己中心的な考えの内容が肝。つまり、物を見る目を自分中心に据えろ、ということ。
親や上司、友人の思いを忖度するあまり、自分の考え(視点)を忘れてしまい、他人の希望に沿うよう行動をおこしてしまうのがいけない。
あくまでも、視点を見失うな、しっかりと自分の見方、考え方の軸を作れという。
私が遥か昔に社会に初めて出た時、大変可愛い同期の女性は「何のために生きているかわからない」とかなりしんどい状況だった。彼女より2歳年上だったこともあり、私は何もよくわかっていないのに、「人生の目的はさまざまなえらい先人たちが考えてもいまだに答えは出てない。いかに生きるかが大切なんだよ」と偉そうにアドバイスした。
彼女はその後結婚して子供を産んで、幸せな人生を送っているはず。(少なくとも、おむつにまみれて過ごしている、と年賀状に記してあった)
アドラーと言う人がそれを言い始めた人だと、この度初めて知った。
全ては人間関係だと言う。
今まで自分ではかなり自由に自分の思うがままに生きてきたと思っていたが、母が亡くなってから、実は私は母の希望に沿って生きてきたんだ、と深く思い知った。ははあ、そうだったのか。あれまぁ。母は幸せだったかなあ。
確かに、人がどう思うかと思い悩まずに、自分の思い通りにすればいいと思うと、かなり気が楽になる。でも、嫌われるよなあ。
まあ、その方が幸せと言うことか
私はキンドル版を入れたので、リアル本よりも安いです。
嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え | |
クリエーター情報なし | |
ダイヤモンド社 |