黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

イタリア旅行記 #50 まとめ

2011-06-02 00:33:58 | イタリア旅行記
2010の暮れに行ったイタリアの旅行記。
今回はシリーズでアップして来た旅行記の最終回です。

◆ ラヴェンナ ◆

サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂
サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂(画像はクリックで拡大します)

ラヴェンナは何と言ってもモザイクが印象的でした。
PCのバックライトの力を持ってしても、
まったく伝わらない無限の奥行きのある煌めき。
「永遠の輝き」とは、
こういうものの為にある言葉だと思いました。





◆ フィレンツェ ◆

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(画像はクリックで拡大します)

フィレンツェはやはり大聖堂
滞在中の殆どの時間を費やして、まだ全然見切れていない大聖堂は、
足掛け600年の時を越えて造られた聖堂だったことも驚きですが、





サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(画像はクリックで拡大します)

いくら近寄ってみてもその密度が変わらない
全面を覆い尽くす装飾には、くらくらしました。





メディチ家の紋章
メディチ家の紋章

また、街のいたるところに、
薬丸を模したメディチの紋章がありました。
フィレンツェという街が、
いかにメディチ家の力で造り上げられた街だったのかも、
痛烈に感じました。





解剖されたヴィーナス@ラ・スペコラ博物館
解剖されたヴィーナス@ラ・スペコラ博物館(画像はクリックで拡大します)

そして忘れられないのはラ・スペコラ博物館です。
解剖されたヴィーナスをはじめとした累々たる解剖蝋人形は、
まさに生と死が交錯するエロトスの響宴。





◆ ローマ ◆

噴水の廃墟@ローマ
噴水の廃墟@ローマ(画像はクリックで拡大します)

ローマの魅力はなんと言っても廃墟のミルフィーユです。
2,500年以上前からの遺構が、それ以降の各時代のものと折り重なって、
時には改造され、ときにはそのまま使われながら、
現代に息づいています。





トラヤヌスの市場
トラヤヌスの市場(画像はクリックで拡大します)

ローマの原点が眠るパラティーノの丘
カエサルをはじめ伝説の人々が集ったフォロ・ロマーノ
あまりにも完成した街並のフォーリ・インペリアーリ
日本にまだ文字があるかないか位の頃に、完全な都市国家が完成し、
しかも、最も幸福な時代とまで言われる時間が存在したこと。
それ自体も驚きですが、更に、
そらが街のド真ん中にかなり多く残っているのも驚きです。





コロッセオ
コロッセオ(画像はクリックで拡大します)

そして、その頂点といえるのがコロッセオ
宗教的場所に転用されたために、
今日まで壊されずに残ってくれたわけですが、
世界中の人に、知ってる廃墟を一つ挙げてくださいと尋ねたら、
おそらくこのコロッセオが一番多いのではないでしょうか。





サン・ピエトロ大聖堂
サン・ピエトロ大聖堂(画像はクリックで拡大します)

そして、ローマで、また今回のイタリアで、
最も印象に残っているのはサン・ピエトロ大聖堂です。
想像を絶する巨額の費用と、究極のアーティストを使って造られた、
宮殿と呼んでもおかしくないその聖堂の地下には、
キリスト第一の使途であり初代教皇のペトロをはじめ、
歴代の教皇が眠っています。
飽くなき欲望と無数の遺体が同居する空間、
それはまさにラ・スペコラ博物館やダイヤモンド・スカルと同じく、
究極のエロトスの形だと思います。



イタリアで受けた魂の振動が、
今でも体の中にあるのを強く感じます。
重たいボディブローを何発もくらった感じです。
この感覚はなんなんだと、
日本に帰って半年たった今でも思います。
全身を支配したイタリアが体から抜けるには、
まだまだ時間がかかりそうです。

最後にイタリアの印象です。



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