蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

いり酒  (bon)

2016-01-26 | グルメ,Romantic cook

 つい2~3日前、なにげなくテレビを見ていましたら、どこかのお寿司屋のカウンターで、キャスターが
寿司をつまむのですが、醤油ではなく“煎酒(いりさけ)”を付けてほおばる。 主人いわく、
貝や白み魚にはとてもよく合います・・。 なるほど、醤油よりも軽い感じなので、素材の味をより
引き出すかもしれない。

少し、引きこまれてみていると、作り方が出て来ました。 主人の説明で、実演されていました。 
が、忘れましたので、ネット調べで見ますと、純米酒300cc、大粒の梅干(塩で浸けたもの)4個、
昆布10cm、花かつお一握り。 酒に昆布を付けておき、これに梅干を入れて(ほぐして)強火で煮る。
1割程度水分を飛ばしてカツオを入れ、冷まして漉す。 これが煎り酒です。 
ネットによれば、室町時代のころ、まだ醤油というものが無かった頃(江戸時代中期にできた)
この煎酒が調味料として用いられたとあります。

              市販の煎酒
          (和食研HPより)
     

 ネット(ウイキペディア、和食ラボ等)を、見ているうちに、次々とダシの話が出て来て、
そういえば大分前になりますが、“八方美人ダシ”というのをテレビの料理番組でやっていたのを
たまたま見ていて、簡単なので、蓼科農園の合宿の時に自己流で作ったことがありました。
醤油、みりんを1:1の割合で煮立てます。火を止める直前に花かつおをたっぷりと入れて冷ます。
これを漉して、別途作っておいた昆布水で割ってつけ汁としました。まあ、めんつゆみたいな感じですか。

 

垂れ味噌
こちらも、江戸中期ころまでは、醤油の代わりに重宝されていたようです。とくに うどん などに使用されていたそうです。

 1643年の『料理物語』によれば、味噌1升に水3升5合を入れて煎じ、3升ほどになると袋に入れて
滴り落としたものとあります。つまり、味噌、水を1:3.5くらいの割合で煮詰めてしぼる・・
煮つめないものを“生だれみそ”というのだそうです。 味噌そのものにアミノ酸が含まれているので、
鰹節や昆布を入れなくとも十分に旨味は出る。そうです。

 

水塩
 こちらも、醤油が普及する以前の調味料として用いられていたのです。 和食ラボHPには、 
“長亨3年(1489)の「四条流包丁書」の中にも「ウシホヲ汲テ先ず煎ジテ」と海水を煮詰めて作る
調理法が見受けられます。「ウシホ」というのは潮煮や潮汁の「うしお」のことです。日本料理の
スーパーシェフたちは自前の「水塩」を隠し持って使用しているのです。” とあります。 
現在では、多くの料理人たちに見直されているといわれています。

 

酒塩
 塩鮭ではありません。 酒塩って言葉を聞いたことがある方は料理人を除けば少ないと思われます。
日本料理、特に京料理には欠かせない調味料です。 簡単に言うと甘口の日本酒に塩を入れたものが
酒塩です。なぁ~んだ! われわれの身近にある商品としてはほとんどの「料理酒」がこれにあたるそうです。

 

煮貫(にぬき)
 煮貫は生垂れに 削った鰹節を入れて煮詰め、漉したもの とあります。そばのつけつゆを
「タレ」ということがありますが、これは垂れ味噌の略だそうです。垂れ味噌と酒、削った鰹節を
合わせて煮詰めて漉し、塩、溜醤油で味をととのえたものだそうで、江戸時代あたりでは、もっぱら
これが用いられていたのでしょう。

 また、にぬきというと、子供の頃「煮抜き玉子」を指して言っていました。固ゆでの卵を指します。
同じゆで卵でも、半熟卵に は使わなかったようです。この言葉は、京都や大阪など、関西で通用して
いるのだそうです。どうりで・・。

 

 ところで、ネット調べをしていますと、「料理物語」が良く出てきます。これは、江戸時代の料理書
なのだそうです。儀式料理のレシピや作法が中心だった16世紀以前の料理書とは大きく異なっていて、
表現は簡潔ながら文章は格調高く、第1章 海の魚から、だし、きのこ、煮物、焼き物、吸い物、菓子、
お茶など 第20章まで 料理の網羅範囲も広く、江戸時代の代表的な料理書のひとつであったようです。

 

とんかつソース
 和食ではありませんが、おまけで、自己流調味料をひとつ。 最近では忘れていましたが、子供の頃、
珍しくとんかつが出ると、そのソースを自己流(我が家流)で作っていたのを思い出しました。
ウスターソース(近所にソースを製造している会社がありました)にケチャップを入れ(2:1くらい?)
火にかけて煮立てて冷ますだけのものです。ですが、これで一味違ったとんかつソースが出来たのです。


 

 

 

 

 

 


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