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私、Rohi-taの映画の感想(ネタバレ有り!)と日常を報告するページです。

インサイド・マン

2006-06-11 21:14:59 | 映画 ア行
映画館で、出演:デンゼル・ワシントン/クライヴ・オーウェン/ジョディ・フォスター/クリストファー・プラマー/ウィレム・デフォー/キウェテル・イジョフォー/脚本:ラッセル・ジェウィルス/ドナ・バーウィック/監督:スパイク・リー/作品『インサイド・マン』を観ました。

●感想
 ・デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、ジョディ・フォスターら豪華キャストの共演するクライムサスペンスが気になり、劇場に行って参りました。

 ・クライヴ・オーウェン演じるダルトンが4人の仲間と共に、塗装業者に変装しマンハッタン信託銀行を襲い、ある人物の個人金庫にある重大な秘密が隠されているブツを奪う為に、従業員と客を人質に取り立てこもるというストーリーであります。

 ・スパイク・リーが監督を務めているだけあって、映像のアングルや事件が進行している途中で、事件後の人質への事情聴取シーンを入れ込むなど、演出に様々な工夫が見られる作品なんですが、「起承転結」で言う所の「起承」の部分がとても長く、「転」まで行くのに随分待たされた気分になりました。まぁ、どれだけ主犯であるダルトンの本心を隠しておけるかが、本作のキーポイントですから仕方がないと言えばそれまでなんですが、NY市警との攻防をもっとスリリングに描いて楽しませて欲しかったです。

 ・本作のクライマックスである「ダルトンの脱出方法」も「これまでに無い上手い方法だなぁ~」とは思ったのですが、『アルカトラズからの脱出』や『ショーシャンクの空に』などの強烈なインパクトを与える大ドンデン返しと比べると大して驚くほどのモノではありませんでした。

●採点
 ・私的評価……70点(映画としては凝った演出も多く、そこそこ面白いと思うのですが、肝心の警察と犯人とのやり取りで、あまり緊張感が感じられなかったのが残念です。ジョディ・フォスターは、出番こそ少なかったのですが、少し嫌味な女弁護士役がハマっていた様に思います。)

 ・観る前はタイトルの『インサイド・マン』の意味が分からなかったのですが、最後のキース・フレイジャー(デンゼル・ワシントン)とアーサー・ケイス(クリストファー・プラマー)との会話の内容で「あぁ、なるほどね!」って理解出来ました。また、冒頭でダルトンが話したセリフの本当の意味が、最後の最後で明かされる演出も凝っていて良かったと思います。

 ・と言う訳でこの作品は、誰も犠牲にしない芸術的な銀行強盗を考えている方とコンクリートの床を砕いてトイレ代わりに使った事のある方におすすめ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが「この映画って割とデカパイの出演者が多いんだなぁ~」って、女性の人質が下着姿にされるシーンを、必死に目蓋に焼き付けようとしていたのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

トランスポーター2

2006-06-05 23:29:02 | 映画 タ行
映画館で、出演:ジェイソン・ステイサム/アレッサンドロ・ガスマン/アンバー・ヴァレッタ/ケイト・ノタ/マシュー・モディーン/脚本:リュック・ベッソン/ロバート・マーク・ケイメン/監督:ルイ・レテリエ/作品『トランスポーター2』を観ました。

●感想
 ・前作『トランスポーター』が面白く、今回はジェイソン・ステイサムがどんなアクションを見せてくれるのかが気になり、劇場に行って参りました。

 ・続編なので、正直言って前作の様な出来は期待していなかったのですが、カーアクションと格闘シーンで大いに楽しませて頂きました。

 ・ストーリーはコテコテの勧善懲悪モノなので、とても分かりやすく、上映時間も88分なので「アッ!」と言う間に終わってしまったと言うのが正直な感想です。何も考えなくて良い作品なので、気持ちを「スカッ!」とさせたい時に観るのがベストの作品だと思います。

●採点
 ・私的評価……75点(アウディの、車とは思えないアクロバティックな動きとランボルギーニのセミオートマのクラッチシステムが「カッコイイ~!」と思いました。ジェイソン・ステイサムのクールなドライバー役が好きなので是非、続編も作って頂きたいと思っております。)

 ・「飛行機と一緒に墜落したのに無傷かよ!」とか「フランク(ジェイソン・ステイサム)はウィルスに感染しないのかよ!」などツッコミ所はいくつかあるのですが、そんな事を吹き飛ばしてどんどん進むストーリーに、アクセル全快で疾走するランボルギーニがダブって観えました。

 ・と言う訳でこの作品は、自分の車に暗号式盗難防止装置を付けている方と最近、車の中で子供となぞなぞ遊びをした事のある方におすすめ致します。 

 ・最後にどうでもいいことなんですが「ブルース・ウィリスの代わりにジェイソン・ステイサムで『ダイ・ハード』シリーズの続編を作って欲しい!」って同じ髪型の個性派俳優2人に似た様な匂いを感じているのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

ぼくを葬る(おくる)

2006-06-01 23:23:42 | 映画 ハ行
映画館で、出演:メルヴィル・プポー/ジャンヌ・モロー/ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ/ダニエル・デュヴァル/マリー・リヴィエール/クリスチャン・センゲワルト/ルイーズ=アン・ヒッポー/アンリ・ドゥ・ロルム/ウォルター・パガノ/ウゴ・スーザン・トラベルシ/脚本・監督:フランソワ・オゾン/作品『ぼくを葬る(おくる)』を観ました。

●感想
 ・映画『スイミング・プール』が面白かったのと、『明日の記憶』を観て以来、人の生き様をテーマにした作品に興味を惹かれる様になり、フランソワ・オゾン監督の『ぼくを葬る(おくる)』を観て参りました。

 ・「余命3ヶ月――。あなたには何が残せますか?」というキャッチ・コピー通りに、主人公のカメラマン・ロマン(メルヴィル・プポー)が職場で倒れた事を契機に、自分がガンに侵されていて余命が3ヶ月くらいしかない事を、主治医から告げられ、残された時間の中で生き方を変えていこうとするストーリーです。

 ・病院で主治医からガンである事を告げられる前に、ロマンが「エイズですか?」と質問したので、「コイツいきなり変な事を聞くなぁ~」と思っていたら、可愛い彼氏のいる正真正銘のホモ野郎でした。ロマンが男前なので、ホモの設定にするのは勿体無いと思ったのですが、ベッドでの絡みやホモ・バーでのシーンを観るとオゾン監督は、どうしてもロマンをホモにしたかったみたいですね……。幸か不幸か、男性ながら女性しか愛せない私には、男同士のベットシーンが映し出される度に、ドン引きするしかありませんでしたが……。

 ・淡々とした優しい雰囲気でストーリーは進行するのですが、ロマンと姉との対立の原因がハッキリ分からず、ロマンがガンに苦しむシーンも少なかった為に、悲しみや切なさで感情を揺さぶられる様な事は殆どありませんでした。それでも、最後まで飽きずに観れてしまうのは、フランソワ・オゾン監督の手腕といったところなんでしょうね。

●採点
 ・私的評価……60点(題材的には好きな作品なんですけど、主人公のロマンをホモの設定にした事に抵抗と疑問を感じ、あまり楽しむ事が出来ませんでした。別に恋人が女性であってもストーリー的に問題はなかった様に思えるのですが……。)

 ・と言う訳でこの作品は、男性なのに彼氏がいる方と女1人に男2人の3Pを経験した事のある方におすすめ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが、ラストシーンを観て「あんなに安らかに死ねるのなら余命3ヶ月でもいいかなぁ~」って思わず考えてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

嫌われ松子の一生

2006-05-29 00:17:00 | 映画 カ行
映画館で、出演:中谷美紀/瑛太/伊勢谷友介/香川照之/市川実日子/黒沢あすか/柄本 明/木村カエラ/蒼井そら/柴咲コウ/片平なぎさ/本田博太郎/奥ノ矢佳奈/ゴリ/榊 英雄/マギー/竹山隆範/谷原章介/甲本雅裕/キムラ緑子/角野卓造/阿井莉沙/宮藤官九郎/谷中 敦/劇団ひとり/大久保佳代子/BONNIE PINK/濱田マリ/武田真治/木野 花/荒川良々/渡辺 哲/山本浩司/土屋アンナ/AI/山下容莉枝/山田花子/あき竹城/嶋田久作/木下ほうか/原作:山田宗樹/脚本・監督:中島哲也/作品『嫌われ松子の一生』を観ました。

●感想
 ・傑作『下妻物語』の中島哲也監督がどの様な作品を作ったのか、非常に興味があり、随分前から「絶対に劇場で観よう!」って心待ちにしておりました。

 ・主人公・川尻松子(中谷美紀)の不遇な人生をポップなCGを駆使し、中島監督独特のユニークさを盛り込み、リズミカルなエンターテイメント作品に仕上げている手腕には「流石だ!」と唸らずにはいられませんでした。

 ・脇役として登場する出演者の顔ぶれも豪華で、わずか1シーンや2シーンの出演だけで終わらせるには勿体無いほど贅沢なキャスティングにも、中島監督の本作にかける意気込みが感じられました。

 ・しかし、なんと言っても一番凄いのは、20代の女教師から50代で不遇の死を遂げる川尻松子を喜怒哀楽を交え、見事に演じきっている中谷美紀の演技力です!

 ・シリアスあり、コミカルあり、優しさあり、切なさあり、歌あり、踊りあり、その他もろもろ、演技の引き出しが、とてつもなく多く「女優・中谷美紀、恐るべし!」って感じでした。

 ・映画を観終わってから「松子役を他の誰が出来るかな?」って考えてみたのですが、菅野美穂じゃ~、あれほど上手く歌えないでしょうし、仲間由紀恵じゃ~、ソープ嬢の役は断るでしょうし、小雪じゃ~、コミカルな演技は期待出来ないでしょうし、黒木 瞳でも、20代の女教師をするには、ちょっと年齢的に無理があるかなって感じですね~。結論として「川尻松子」は、中谷美紀の為にあるような役であり、彼女がいて初めて成り立ったキャラクターだったんじゃ~ないでしょうか。

●採点
 ・私的評価……90点(上映時間2時間10分と少し長く感じたのですが、川尻松子の奇想天外な人生を様々な演出で観せてくれ「見応えあったなぁ~」って満足感でいっぱいになりました!)

 ・脇役で沢山の俳優が登場し、良い演技を観せてくれたのですが、私は、松子の親友で姉御肌の元AV女優・沢村めぐみを演じた黒沢あすかの色気たっぷりの演技が気に入りました。彼女のことは、本作で初めて知ったのですが『六月の蛇』(2003年/塚本晋也監督)でオポルト国際映画祭最優秀主演女優賞を受賞するなど、国外でも高い評価を受けている女優さんでありました。彼女は、この作品での活躍を機に、今後は邦画へのオファーが増える事が予想されるので、個人的にもしっかり注目していきたいと思います。

 ・と言う訳でこの作品は、自分でも驚くほどに男運のない方と追い込まれると条件反射的に変な顔をしてしまうって方にオススメ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが「本年度の日本アカデミー賞最優秀主演女優賞は、中谷美紀で決まりだな!」って勝手に大胆予想をして、一人で楽しんでいるのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

明日の記憶

2006-05-27 00:56:39 | 映画 ア行
映画館で、出演:渡辺 謙/樋口可南子/坂口憲二/吹石一恵/水川あさみ/袴田吉彦/市川 勇/松村邦洋/MCU/遠藤憲一/木野 花/木梨憲武/及川光博/渡辺えり子/香川照之/田辺誠一/大滝秀治/原作:荻原 浩/脚本:砂本 量/三浦有為子/監督:堤 幸彦/作品『明日の記憶』を観ました。

●感想
 ・ハリウッド俳優・渡辺 謙さんと『ケイゾク』『トリック』などの作品で有名な堤 幸彦監督が気になって観に行ったのですが、平日にも係わらず40~50代のおばさまや御夫婦連れを中心に凄い人気に驚いてしまいました。

 ・昔、NHK大河ドラマの『独眼竜 政宗』を観て以来「渡辺 謙って凄い役者だなぁ~!」って存在感のある演技に感心していたのですが、この作品を観て改めてハリウッド俳優の貫禄と実力を思い知らされました。

 ・「若年性アルツハイマー病」と診断され、徐々に記憶を失って行く50歳の会社員・佐伯雅行を演じた渡辺 謙さんとその妻・枝実子を演じた樋口可南子さんの熱演が凄く、感心と感動をしながら最後まで見惚れてしまいました。

 ・ストーリーも良く出来ていて感動して涙を誘うシーンは沢山あるのですが、特に食事中に雅行が枝実子に向かって「こめんな、俺こんなになっちまって…」と泣きながら謝るシーンや病院の屋上での医師・吉田武宏(及川光博)との、やり取りにはグッとくるものがありました。

 ・劇中で医師の吉田が言っていたのですが「若年性アルツハイマー病」は、20代でも発病する可能性があるそうです。しかし、この病気に関して、現時点では有効な治療法や病状の進行を遅らせる特効薬が、まだ見つかっていないそうです。と言う事は、ほとんどの人に発病する可能性が有り、一旦発病してしまうと、手の施しようのない実に恐ろしい病気と言えるのです。そんな事を考えながらスクリーンを観ていると、佐伯雅行・枝実子夫妻の苦悩を他人事として観ることが出来ず、自然と彼らに感情移入をしていました。

 ・映像もこれまでの堤監督らしさを抑えたシンプルな感じで、途中までこの作品の監督が堤さんだという事を忘れてしまうくらいでした。堤監督としては、リアリティーをふまえつつ夫婦関係をリアルに描きたかったらしく、演技については多くのシーンで渡辺 謙さんや樋口可南子さんとじっくり話し合って決めていったそうです。

●採点
 ・私的評価……90点(佐伯雅行が発病して、記憶が徐々に消えて行くまでの表情を見事に演じ分けている渡辺 謙さんの演技がとにかく凄いです!そして、その演技をしっかり受け止めてしまう樋口可南子さんの演技もまた「素晴らしい!」の一言でした。他には、先程も書きましたが、吉田医師を演じたミッチーの冷静さと感情を顕わにするメリハリのある演技が印象に残りました。)

 ・と言う訳でこの作品は、生きて行く上での家族や記憶の有り難さを感じたい方と最近、曜日や日付けをすぐに思い出せなくなってしまっている方にオススメ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが、劇中で佐伯雅行が自分と同じハブラシを使っているのを観て、思わず嬉しくなってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

ポセイドン

2006-05-25 17:14:40 | 映画 ハ行
試写会で、出演:カート・ラッセル/ジョシュ・ルーカス/ジャシンダ・バレット/リチャード・ドレイファス/ジミー・ベネット/エミー・ロッサム/マイク・ヴォーゲル/ミア・マエストロ/アンドレ・ブラウアー/ケヴィン・ディロン/フレディ・ロドリゲス/カーク・B・R・ウォーラー/ステイシー・ファーガソン/ケリー・マクネア/原作:ポール・ギャリコ/脚本:マーク・プロトセヴィッチ/監督:ウォルフガング・ペーターゼン/作品『ポセイドン』を観ました。

●感想
 ・72年に製作された『ポセイドン・アドベンチャー』が面白かったのと、予告編を観て期待できそうだったので、一足早く試写会に行って参りました。

 ・波やポセイドン号のCG、VFXはそこそこ見応えがあったのですが、登場人物が魅力的でなかったのと、ストーリーが単純過ぎて「かなりの御都合主義で作られているなぁ~」って感じました。

 ・序盤で船の内部に詳しいウェイターのマルコ(フレディ・ロドリゲス)が死ぬのですが、この時に発したディラン(ジョシュ・ルーカス)の言葉やリチャード(リチャード・ドレイファス)の行動を観て、あまりもの人間性の無さに、いきなり引いてしまいました。

 ・『ポセイドン・アドベンチャー』では、窮地に陥った人々がお互いを励まし、助け合う所に、多くの人が感動を覚えたと思うのですが、残念ながら本作では、そういう所は一切無視でしたね~。どう考えても肝心なヒューマニズムが欠けていると思いますし、判断ミスをする船長が黒人で、最後に助かるのは白人ばかりという点にも、何だか差別的な印象を受けました。

 ・カート・ラッセルが消防士経験のある元市長役で出ているのですが、途中で行う心肺蘇生法がメチャクチャで「あんなんじゃ~、助かる者も助からねえよ!」って、リアリティの欠けた演技にますます引いてしまいました。

 ・まぁ、俳優陣で美味しかったのはジョシュ・ルーカスだけだったんじゃないでしょうか。彼が一人でどんどん窮地を切り開いて行くので、ヒーロー的感じでしたね。でも、惚れた女とその息子の為だけに頑張った様な気もしないではないのですが……。ちなみに、この子役のジミー・ベネット君はハリソン・フォード主演の『ファイヤーウォール』でポール・ベタニーにピーナッツバターを食べさせられて生死をさまよった、あの男の子であります。

●採点
 ・私的評価……50点(『ポセイドン・アドベンチャー』のリメイクだという事で期待していたんですけどね~、「他人はどうでもいいから自分と愛する者達が助かればいい!」って感じが強かったので、「名作をリメイクして、見事な駄作を作ってしまったなぁ~」って感じがしました。こういった作品の監督には、もっと人間愛だとか犠牲的精神の分かる方が宜しかったんじゃないでしょうか。)

 ・だんだんと海水が迫って来るシーン等は観ていてドキドキしたのですが、パニック映画にしては緊張感が少な過ぎるんじゃないでしょうか。船底に通じる脱出口までの道程も、案外サクサクと切り抜けて行くので、最後に助かった人達を観ても何だか共感出来ませんでした。

 ・と言う訳でこの作品は、まだ『ポセイドン・アドベンチャー』を観ていない方(は本作の後に鑑賞することをおすすめします。先に観てしまうと本作がかなりつまらなく感じてしまうと思いますので……。)と泳ぎに自信のある方におすすめ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが、自殺しようとしたリチャードがとてつもない大波を見て、船内に逃げ帰るシーンが妙に人間らしく、矛盾する行動に滑稽さを感じてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

ジャケット

2006-05-21 22:07:56 | 映画 サ行
映画館で、出演:エイドリアン・ブロディ/キーラ・ナイトレイ/クリス・クリストファーソン/リス・クリストファーソン/ケリー・リンチ/ブラッド・レンフロー/ダニエル・クレイグ/原案:トム・ブリーカー/マーク・ロッコ/脚本:マッシー・タジェディン/監督:ジョン・メイバリー/作品『ジャケット』を観ました。

●感想
 ・サスペンス作品が好きなのと、「エイドリアン・ブロディとキーラ・ナイトレイの組み合わせが面白い!」と思い、この作品を観る事に致しました。

 ・本作はエイドリアン・ブロディ演じるジャックが湾岸戦争の影響で記憶障害となり、精神病院で治療を受ける事になるのですが、ここで死体安置用の引き出しに入れられる荒療法を受けている際に、1992年から15年後の2007年にタイムスリップし、運命の女性ジャッキー(キーラ・ナイトレイ)に出会い、自分の過去の記憶と未来への希望を取り戻して行くという物語で御座います。

 ・戦争以後、ジャックには悲惨な出来事が次々と起こるのですが、これをエイドリアンが見事に演じ切っているので、大変見応えがありました!『戦場のピアニスト』でもそうだったのですが、エイドリアンは悲壮感漂う男の役が似合いますねぇ~!薬漬けにされ、やつれて、フラフラになるジャックはエイドリアンの為に用意された役の様な気が致しました。

 ・映像も目のアップやカットの切り替えが早く、ジャックの緊迫感を表現するのに効果的な演出がなされており、何度も心がザワついたのですが、いつの間にか、すっかりジャックに感情移入しておりました。

 ・未来に行き、人生を変えるオーソドックスな作品なんですが、不幸の後に、ちゃんと救いの手が差し伸べられているので、観た後に「不思議な幸福感」を味わえた作品でした。

●採点
 ・私的評価……80点(私はエイドリアン・ブロディの熱演に魅了されたので、この点数に致しましたが、彼があまり好きでない方はもっと低い評価をするかもしれませんね。ストーリー的には少し説明不足の感も否めないのですが、その分を様々な演出でカバーし、最後までスクリーンに興味を惹き付ける事に成功していると感じられたので、私的には「有り!」な作品でした。)

 ・と言う訳でこの作品は、現在と未来を行き来するタイムトラベルストーリーが好きな方とクリスマスにヒッチハイクした事のある方にオススメ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが、「キーラ・ナイトレイには、これからもどんどん脱いで、シャーリーズ・セロンの様にオスカーを獲って欲しい!」って変な下心を持ちつつ、応援しているのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

陽気なギャングが地球を回す

2006-05-18 12:22:33 | 映画 ヤ行
映画館で、出演:大沢たかお/鈴木京香/松田翔太/佐藤浩市/大倉孝二/加藤ローサ/古田新太/大杉 漣/
篠井英介/松尾スズキ/原作:伊坂幸太郎/脚本:長谷川 隆/前田 哲/丑尾健太郎/監督:前田 哲/作品『陽気なギャングが地球を回す』を観ました。

●感想
 ・渡辺 謙 主演の『明日の記憶』と「どちらを観ようか?」悩んだのですが、原作の評判の良さとノリの軽さ、大沢たかお、佐藤浩市、松尾スズキなど私の好きな俳優が出演していることもあって本作を観る事に致しました。

 ・他人の嘘を確実に見破ってしまう男・成瀬(大沢たかお)、正確な時を刻む体内時計を持つ女・雪子(鈴木京香)、スリの天才・久遠(松田翔太)、演説の達人・響野(佐藤浩市)など特殊な能力を持った4人が見事な手口で銀行強盗を行い、軽妙なセリフでストーリーがサクサク進むので、とても観易い作品でした。

 ・あまり軽い役をしない佐藤浩市さんが、演説の達人として強盗に入った銀行で喋りっぱなしだったのはとても面白かったですね~。鈴木京香さんも、今回はキレイな足や胸元を見せるセクシー系の女性を演じており、「足細いなぁ~」とか「胸デカイなぁ~」など彼女のスタイルの良さを男目線でタップリと再認識させて頂きました!大沢たかおさんは、相変わらず存在感のある演技を見せてくれましたし、松田翔太くんも久遠役を無難にこなしていた様に思いました。

 ・ストーリーは、原作の良さもあってそこそこ面白いと思うのですが、肝心なオチがあまりにも強引過ぎて、ちょっと勿体無い感じが致しました。ここら辺が、原作を読んでいる方に酷評を浴びる原因になっているのかも知れませんね。映画を観終わった後に、「原作を読んでみたい!」と思わせるそんな作品でした。

●採点
 ・私的評価……65点(コミカルな内容で、ストーリーがテンポ良く進む観易い作品なんですが、クライムサスペンスにしては、意表を衝く部分が甘く、オチがあまりにもズサンだったのが非常に残念でした。)

 ・と言う訳でこの作品は、軽いタッチのクライムサスペンスが好きな方と小学生の出す難解な、なぞなぞを解く自信のある方におすすめ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが、冒頭の加藤ローサちゃんのホットパンツ姿を観て「足キレイなぁ~」って思い、彼女の演技よりも足の方が気になって仕方がなかったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

アンジェラ/ANGEL-A

2006-05-13 23:47:04 | 映画 ア行
映画館で、出演:ジャメル・ドゥブーズ/リー・ラスムッセン/ジルベール・メルキ/セルジュ・リアブキン/脚本・監督:リュック・ベッソン/作品『アンジェラ/ANGEL-A』を観ました。

●感想
 ・6年振りにメガフォンを取ったリュック・ベッソンが、最も得意とする切ないラブストーリー作品だという事で、居ても立ってもいられず、初日の初回に観て参りました。

 ・観る前は、主役のアンジェラを演じるリー・ラスムッセンが「どの様な演技を見せるのか?」が正直言って不安でしたが、さすがにリュック・ベッソンが惚れ込んだだけあって、観終わった後には「アンジェラ役にはリー・ラスムッセンしか居なかった!」と思えるくらいに素晴らしい演技でした。

 ・ヒゲ面の冴えない男・アンドレを演じたジャメル・ドゥブーズも本職はコメディアンながら、アンドレの内面的な優しさ、弱さ、自信の無さ等を上手く表現しており、「憎めないダメ男・アンドレ」にピッタリとハマっていました!

 ・この作品は、大半がこの2人だけで出来上がっているのですが、2人の会話が時にユーモア有り、時にシリアス有りで、観ていて全く飽きない内容でした。ストーリーも、最初のとんでもない出会いから、時間が経つにつれて2人の心が次第に触れ合い始め、ラストには離れ難い関係にまで行き着くという心温まるもので、ダメ男の私としては大変共感出来る大好きな作品になりました!

 ・それにしても、リュック・ベッソンはキャスティングが上手いですよね!これまでの作品もそうなんですが、自分で脚本を書いているので、いざキャスティングを始めようとする時には、すでに登場人物のイメージがしっかり固まっているんでしょうね。この辺が脚本を書ける監督の強みですよね!

●採点
 ・私的評価……90点(アンジェラとアンドレの容姿や身長のギャップが面白く、このキャラ設定無くして、この作品は成り立たなかったと思えるので、「リュック・ベッソンにやられてしまった!」って感じです!劇中に何度もアンジェラとアンドレが、橋の上を歩いているシーンが引きのショットで出てくるのですが、小さいアンドレの後ろを長身のアンジェラがちょこちょこ付いて歩いている姿が、とても微笑ましく思えました。)

 ・人生に絶望した時にアンジェラのような絶世の美女に励まされたら、誰だって生きる希望を取り戻しますよね!そういった所にリュック・ベッソンの弱者に対する慈しみや励ましの様なものを感じられたので、これまでのリュック・ベッソン作品の中では一番好きな映画になりました!「出来たら、もう一回劇場で観たい!」と思っております。

 ・と言う訳でこの作品は、人生に絶望を感じている人や「映画の中でパリ観光をしている気分に浸りたい!」って方にオススメ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが、「リュック・ベッソンは自分の容姿をアンドレに、内面をアンジェラに投影したのではないのかな?」って少し深読みして観てしまったのは私だけでしょうか?

 ・オマケなんですが、劇中で、ずーっとアンドレが右手をポケットに入れたままだったのが気になっていたのですが、これはアンドレを演じたジャメル・ドゥブーズが8歳の時に鉄道事故で右手を失ったのが原因だそうで、この右手をポケットに入れたままで演技をするスタイルは、もはや彼のトレードマークとして受け入れられているそうです。(パンフレットより)

それでは、また何か観たら書き込みます。

RENT/レント

2006-05-12 04:58:44 | 映画 その他(数字・英語など)
映画館で、出演:ロサリオ・ドーソン/テイ・ディグス/ジェシー・Lマーティン/イディナ・メンゼル/アダム・パスカル/アンソニー・ラップ/ウィルソン・ジェレマイン・ヘレディア/トレーシー・トムズ/サラ・シルヴァーマン/原作・作詞・作曲:ジョナサン・ラーソン/脚本:スティーヴン・チョボスキー/監督:クリス・コロンバス/作品『RENT/レント』を観ました。

●感想
 ・元々、ミュージカル映画が苦手だったのですが『プロデューサーズ』で考え方を改め、ブロードウェイで評判の高い、本作を観に行って参りました。

 ・ストーリーはニューヨークの貧しい地区で、ミュージシャンや映画監督を目指しながらも、家賃すら払えない暮らしを余儀なくされているロジャー(アダム・パスカル)やマーク(アンソニー・ラップ)と仲間達を中心に、同性愛やドラック、エイズ等の現代の社会問題を織り交ぜながら、見事な歌と踊りで、「人を愛する事の大切さ」や「今を精一杯生きる事の重要性」を考えさせられる内容となっています。

 ・オープニングは、主要な登場人物が全員揃って歌うシーンから始まるんですが、これが半端じゃなく上手いので、いきなりスクリーンに釘付けにされてしまいました!音楽的才能が無く、かなり音痴な私としては、羨まし過ぎて、強いジェラシーを感じてしまう作品でありました。

●採点
 ・私的評価……65点(結論から言えば、「これでもか!」と言わんばかりに素晴らしい音楽が次々と流れてくるので、ミュージカル映画が好きな人には、かなり満足出来る作品だと思います。しかし、その反面、私の様に同性愛やドラック、エイズ等を身近な出来事として実感できない環境で暮らしている人にとっては、イマイチ登場人物の心境に共感出来ず、135分という上映時間を長く感じてしまうかも知れませんね。欲を言えば、さほど重要性を感じないモーリーンとジョアンヌのエピソードを、もっと短くまとめて120分で収まる作品にして欲しかったです。)

 ・という訳でこの作品は、素晴らしい歌や音楽を通じて、今を生きている事の大切さを学びたい方や家賃が払えず、暖房代わりに本やポスターを燃やした事のある方におすすめ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが、「歌ばかり歌ってないで、家賃を払う為に、少しは働けよ!」ってロジャーとマークのニートの様な生活態度に少し腹を立ててしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。