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東トルコ旅行記2014 3日目 カラクシュ、ジュンデレ橋、エスキ カレとイェニ カレ


2014.09.18

午後からはミニバス(ワゴン)2台に分乗し、コンマゲネ王国の遺跡を巡り、ネムルート山に向かう。

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とても言いにくい「コンマゲネ」は、南東アナトリアの一画、ユーフラテス川の上流にあった国の名で、現在はアドゥヤマンという都市である。紀元前9世紀にこの地方にあった「クンムフ」という小王国がギリシャ風に発音されて「コンマゲネ」となったという説もある。
コンマゲネ王国の最初の都は「サモサタ」といった。現在のサムサトというところだそうだが、すでに都の遺跡はアタチュルクダムの湖底に沈んでしまった。


カラクシュ古墳

カラクシュとは「黒い鳥」の意味。墓室を備えた30mほどの高さがある古墳の周り3箇所に3本ずつの円柱が立っていたが、墓室はコンマゲネ王国がローマ帝国に併合された後に荒らされて、(最初の)ジュンデレ橋の材料にされてしまったそうだ。

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東側(正面)に1本残った7mほどある円柱の上には、鷲の像が立っている。

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古墳の右手に廻っていくと見えてくる2本残った中央の円柱の上にあった像は残っていないが、ギリシャ語が台座と円柱に刻まれており、それによるとミトラダテス2世の母イシアスと妹のアンティオキス、その娘アカのために造られたと書いてあるそうだ。隣の柱にある牡牛の像には頭がない。

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最後の円柱は1本だけ残っている。上に立つ石板には握手する二人が描かれているが、ミトラダデス2世と妹のラオディケらしい。
この石柱の両側には、ライオンをいただいた円柱が立っていたらしい。その残骸らしき獅子の頭部が近くに落ちていた。

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古墳は、ネムルート山の遺跡と同じように細かい石が積み上げられているが、こちらは頂上まで道が出来ていて登ることが出来る。

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ジュンデレ橋

紀元200年頃にユーフラテス川の支流ジェンデレ川に架けられた、古代ローマ時代の石造橋。皇帝セプティミウスを称えるために建造された。

「これがジュンデレ橋です」と添乗員さんが紹介したときにみんなが見ていたのはこの橋。新しく架けられた橋である。

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一斉に添乗員さんを見る…。状況を察して「こっちです」と指さしたのが本当のジュンデレ橋。

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上流側はかなり深い谷。河原には人が歩いていたので、下りるところがあるみたいだ。

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西の端には2本の石柱が残っていて、そこにはローマ皇帝セプティミウス・セウェルスとその妻ジュリア(ユリア)・ドムナに捧げたと刻んである。

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対岸に1本残った石柱は、セプティミウス・セウェルスの長男マルクス・アウレリウス・アントニヌス・カエサル(後の皇帝カラカラ)に捧げたもので、今は無いもう1本の石柱は、カラカラの弟のゲタに捧げたもの。後に、カラカラによって殺されたゲタの名をモニュメントから全て取り去るように命令され、その際に柱ごと撤去してしまったらしい。

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アルサメイアの遺跡は、エスキ カレとイェニ カレから成る。

イェニ カレ

イェニカレは「新しい要塞」という意味。次のエスキカレ(旧要塞)に対してそう呼ばれた。もとはアンティオコス1世の時代だが、現在残っている遺跡は中世に造られたもの。
修復中であり、中を見ることはできなかった。

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エスキ カレ

次に訪れたエスキ カレ(旧要塞)は、コンマゲネ王朝の夏の離宮跡。現在は夏の離宮だった建物は何一つ残されていない。そこに続く荒れた山道は古代の参道だったそうだ。

山道を登っていくと最初に現れたモニュメントは、ペルシャとギリシャの太陽神を表したミトラス-ヘリオスの像。

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二つに割れ、別々の場所から発見された。ペルシャふうの衣装を纏い、光線のついたティアラを被った頭と上半身は横向き、身体は正面を向いている。手に持っているのは、ゾロアスター教の司祭が儀式に使った聖木タマリスク(またはバルサムの小枝)。

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首のないこちらの像は、アンティオコス1世。手を伸ばす先にはその父のミトリダテス1世カッリニコス。

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その裏側には祈祷文が刻まれている。

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エスキ カレで一番綺麗に残っているのがアンティオコス1世とヘラクレスが握手している像。

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アンティオコス1世は正装しており、剣の鞘にはライオンの飾りがついている。左手には長い錫を持ち、右手首には金の腕輪をしている。一方、ヘラクレスは裸で左手にはこん棒を持っている。

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像の下方には祭儀が行われた洞窟の入り口がある。入り口上部にはギリシャ語で長い碑文が刻まれている。
内容は、アルサメイア建設の由来や地勢について、また、アンティオコス1世が行った建設事業とミトリダテス1世の陵墓について記録されている。

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こちらは別の洞窟入り口。入れないように金網が張ってあった(と思う)。

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山羊の歩く山道を戻って、いよいよ次はネムルート山。

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出典:現地で買ったガイドブック「コンマゲネ王国 ネムルート」

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