アスペルガー症候群・ひろとの不思議な毎日・2

アスペルガー症候群と診断を受け1年6か月間不登校も経験した息子(15歳・高校1年生)との楽しい&不思議な毎日を綴ります。

不登校について

2010-11-18 20:20:59 | 不登校
今日は雨の心配がない一日でした
が・・・寒い
現在も空気が冷たい感じがしています。

今日のタイトル。

そういえば、この時期から息子は不登校になっていったのだなぁって。

きっと、不登校になる子たちはこの時期が多いのかもしれません。

息子は、小学校3年生の秋から5年生の1学期まで不登校でした。
4年生の1年間は自分の教室に1回も通うこともなく教科書も新品。学校から配られたノート類も新品のままでした。

そんな息子が現在は、当たり前のように毎日毎日、学校に通っています。

周りの同級生もほとんどが息子のこのような過去を知っています。

けれど、なんとも感じていなくて接してくれていて。

もちろん、中学校から同じ学校になった同級生はそんな過去も知りません。
息子が授業に出なかったり、学校でパニックを起こしたりしていたことも知りません。


今、振り返ってみると、不登校になる前もとてもとても大変な毎日でした。
母も度々、学校から連絡を受けて足を運んでいたり、息子の付添をしたり。
同級生の保護者の方に会う度に「いつもすみません。」と呪文のように謝っていました。

そんな息子で、不登校になって・・・・。

本当は、そんなことになったらとても焦らないといけなかったのかと思いますが、母はホッとしました。

息子が学校に通わなかったら、色々な問題も勃発しない。

息子が自分から学校に行くと言うまでは母は「学校に行ったら?」と言う言葉を1回も言いませんでした。


母も相当、参っていたのだと思います。

現在、不登校のお子さんがいらっしゃる方、登校渋りのお子さんがいらっしゃる方。

その時は、親もとても疲れていると思います。
なので、自分も休息出来る・・・と思えると、焦らないのではと感じます。

人生の中のほんの数年のこと。

それと、その学校に行かない時期に、他の重要なことを学べるチャンスだと感じてほしいとも思います。

息子はその間に、一人で留守番がしっかり出来るようになりました。

家の中の手伝いもできるようになったし、自分でお昼ご飯を温めて食べたり、洗濯物を畳んでおいてくれたり。

本人が学習もしたほうがよいかなぁと思った時から、毎日コツコツと少しずつ学習もして。

そんな感じで過ごしていました。

一緒にずっと過ごしてしまうと、母も焦ったかと思いますが、母はずっとその時期もフルに働きに出かけていて。

息子が用事があると電話が来て。

ほぼ2年間そんな感じでした。


絶対に、不登校になったからと言ってその時期が無駄とは思わず、そういうことがあったからその時期に出来たこともあると感じながら過ごしてほしいと思います。

学校の方とは、先生にもよるのですが。

戻す時は、段階を経て。

最初はだれにも会わない放課後に数分だけ学校にいられたらOKと思って。

それから、徐々に、放課後、少し先生と学習が出来るようにして、その後は本人の意思を聞いて、どこなら同じ時間に学校で過ごせるか。

その後は、自分の教室の前の廊下で授業を受けられるようになり、次に1時間だけ教室に入ることが出来て。

そんな感じで息子が学校に戻っていきました。

戻ることは、「とても本人は勇気がいることだった」と母に話してくれたし、「素敵な先生との出会いもあったから戻ることが出来た」とも話してくれました。

友人も大切なのですが、やはり不登校になってしまった時は、学校の力・先生の力が重要だとも感じます。(ここが難しいけれども)


なんとなく。


ふと、あのころのことが思い出されて。

そんなこともあったなぁと感じて。


現在は、息子も母も遠い遠い思い出の話しになっています。


そう思える日が、覗いてくださっている方にも訪れるといいなぁって思います。

辛くて、大変だと思いますが、こんな感じの親子もいたなぁって思ってくださるといいなぁと。




不登校の記事

2009-08-07 19:12:19 | 不登校
現在、こちらはです。
先ほどまでは、とってもたくさんの雷も

息子・・大丈夫かな
今日から、6年生だけは、本当のキャンプ場の方で1泊します。(今までは、廃校の校舎の中)

すごい大雨なのですが・・・

3泊4日って長いな~って思っていましたが、明日の午後には帰宅です
なんか、あっという間だった気がします。

母は、ひとりを満喫
息子が生まれる前は、いつもこんな感じだったな~って思いだしました。

母・・・ひとりが好きなんだ!とも実感してしまいました。
誰とも話すこともなくて、一人の時間でも楽しい
好きな本を読んだり、TVを見たり、PCで検索したり。
職場に毎日行っているので、電話対応したり、営業の人たちと連絡を取り合ったり他の営業所の方と確認したりという仕事の面では話をしてきます。

個人的には、一言も誰とも話すこともない息子がいない日々ですが、心地よいらしい

この性格・・・。
見事に息子は受け継いたんだな~って思います
息子もひとりで過ごすことは好きだし。
ふたりで、同じ空間にいてもぜんぜん会話しなかったりも多々ある親子です。

似たもの親子だったんだ


本題。

今日の新聞で、昨年の不登校の記事が出ていました。
中学生は「35人に1人」。
小学生は「314人に1人」。
の割合。
数は少し減少ですが、長期化がうかがえるとの記事でした。

理由は「不安などの情緒的混乱」「無気力」「いじめによる他の児童生徒との関係」が多くを占めていると。

この記事を読んでいて、昨年までは息子もこの人数の中のひとりに加算されていたんだって思いました。
文部省は「いったん不登校になった生徒は学校に戻すのは難しい」とも分析しています。

難しいとは思う母ですが、その戻す過程はどのようになっているのだろうと疑問にも思いました。
息子は、新しい校長先生に出会って、新しい担任の先生にも出会って一生懸命先生方が息子に働きかけてくれました。
その結果、現在の息子がいます。

けれど、校長先生が変わらないで担任の先生もかわらない状態だったら、息子は今でも確実に不登校のままの状態だったと感じます。
なにも、働きかけがなかったと思うからです。
実際、不登校になったほかの保護者の方ともお会いして話をしたことがあります。
その場所に集まった方たちも、学校からは何の連絡も入らない状態だと言っていました。
この状態なら、長期化するのは当たり前だと。
逆に、きちんと登校渋りになってきた段階で、先生が「おや?」と気付いてその子にアクションを起こしてくれた子は、教室には入れないけれど、保健室や他の部屋に通えている場合が多いと思います。

戻すのが難しいのではなくて、行かなくなったときに対応をきちんとしていない場合も多々あってのことだと思います。

本当は、子供は勉強だけのことでの学校生活ではなくて、学校で社会性を育てたり色々なこと(楽しいことや、大変なこと)を学ばないとと思います。
いろんな人がいることも学べるところだと思います。

その場所から、遠ざかりひとりで過ごすことはどうなんだろう・・・それも何年もと、息子が当事者だった時に母は感じていました。
けれど、差し伸べてくれる手がなかった状態でした。(不登校当初は)

息子はそれでも、短い期間に差し伸べてくれる手に出会えて。

現在不登校の子どもたちの先生方、この新聞記事を読んでどう思ったのかなと思います。
もう1度、正面からこの子たちと向き合ってくれるといいなとも思います。
クラスには他にもたくさんの子供たちがいて、大変だとは感じますが、学校から遠ざかっている子たちの事も、忘れないでほしいと母は思っています。

来年の今の時期の統計には、息子の不登校1名分が減ります。

こうやって復活して元気に過ごしている子がいることも、忘れないでほしいなって思います。

息子の気持ちがわかりました。

2009-03-09 19:49:03 | 不登校
今日、学童に迎えに行ったら「母さん、見て。」と上機嫌な息子。
何かなと思ったら「けん玉」でした

今まではイマイチだったのですが、学童では「けん玉」「卓球」ブーム。
見ていたら、まん中の棒にも玉を入れられるようになっていました
学童では、この「けん玉」や「ベイゴマ」など、昔ながらの遊びもたくさん教わって、ゲームばかりの世の中ですが他のこういうことでも楽しく遊べて過ごせるので良いことだなと母は感じています


話は変わりますが・・・。

昨日、tvを見ていたら不登校だった子がどう立ち直っていったか・・・という番組をやっていました。
息子がはじめに真剣なまなざしでtvを見ていて母も気付いたのですが。
この方は現在、大学生になっていて学生生活を過ごせるようになっています。
中学校の2年間不登校を経験していました。
いじめが原因で学校に行けなくなって親に話をして。
親が学校に話に行ったら「いじめられたという証拠はあるのですか」と逆に学校から言われてしまって。
どうにもならない状況に・・・。

この子の転機・・・。
その中学校の校長先生が代わったことでした。
新校長先生はすぐに毎日、その子の家に足を運んで。
その後、「学校に来られる。」という質問。
「保健室はどう。」って。
「無理。そこは他の生徒が来るから。」「どこなら通える」「誰にも会わないところ」という会話をしていました。
校長室に通いはじめ(行き帰りはお母さんがみんなと会わない時間を見つけて)
そこで学習をして高校受験をして・・・。

こんな内容でした。

息子、同じようで番組を見ているのが辛いかなと思いましたが、あまりに真剣に見ていたのでそのままに。

今まで不登校のころの息子の気持ちを息子の口からは聞いたことがありませんでした。

この番組を見て、息子がコメントをしていた人の言葉に「この人いい事言ってるね。僕もこの人が言ってくれた気持ちだったんだ。」と話してくれました。

コメントは「不登校から一歩前に踏み出す勇気は並大抵のことではなかったと思う。すごいエネルギーと勇気がいることだったと思います。素敵な校長先生との出会いがあって本当に良かった。」と言う言葉でした。

僕も勇気がたくさんいる状態だったよ・・・今の校長先生や担任の先生に出会えてよかった。学校にまた通えるようになったから。
先生たちが僕に会いに来てくれたことも、とっても嬉しかったんだよ。・・・と。

母も「本当にいっぱいの勇気がひろには必要だったんだね。えらかったね。でもそのお陰で素敵な校長先生や担任の先生に巡り合えたんだから・・・。よかったよね。」と伝えました。

息子も「うん。うん。そうだね。」と。

辛かったこと・・・。
やっと言葉にできた息子。
ひとりで抱えていた辛さを母に話せるようになって・・・。
息子の気持ちも聞くことが出来て。

この番組の最後に、ご本人の方が「今、不登校になっている子にこういう体験をした人がいるということを番組を通して知っていただければ一歩踏み出すきっかけになると思いました。」と言っていました。

不登校中の子と学校関係者の方がたくさん見ていてくれたらと思える番組でした。

現在の息子は、何事もなかったように毎日学校に通えています。
毎日、学校に通えていることだけで、母は幸せです

不登校の時の過ごし方

2008-12-12 17:53:33 | 不登校
今日は、息子の不登校の時の過ごし方を綴ってみます。
最初の1か月くらいは、息子の精神状態がとってもダウンしていたので好きなことをして過ごして精神状態を安定に努めていました。
初めて、ひとりで自宅で朝から夕方まで留守番・・・。
大丈夫かなと、とっても心配の母でした。
電話のところに母の携帯NOを大きく書いておいて、何かあったら電話してと話しておきました。
お昼は、毎日お弁当を作っておいて・・・。
息子は何をしていたかというと、ビデオずっとつけておいてその部屋で本を読んだり、ゲームをしたり。
1か月外出もしないで、自分の部屋に閉じこもっていました。

その後、その間に学童の指導員さんから「学童で待ってるよ。学童だけでもおいで。」と何回も息子に連絡があり、学童だけ通うように。
だいたい2時ごろ自宅を出て学童までダッシュで毎日通っていました。
電話もよくかかってきました。
「ゲームが進んだんだよ。」とか「カードのデッキを組み換えたんだ。」とか。
心配で母もお昼になると「お弁当、食べた?」って電話をしたり・・・。
毎日そんな過ごし方でした。
息子の状態が安定してきたころを見据えて、学習も始めました。
毎月送られてくる通信教育のドリルを母が見ながら一緒に・・・。
母が会社に出勤する前の30分。
4教科。だいたい、1日2ページずつ進めると、社会・理科は半月で終了。
その後の半月は算数・国語をという感じでノルマを終わらせていました。

母は息子が3年生の時の不登校中、学校というところは不登校になっても知らん顔なところなんだ、不登校になったのがいけないんだって思っていました。
子育ては人に頼ってはいけないんだって強く感じていました。(現在はそう思っていませんが)
なので、義務教育の間は母が勉強を見たり教えて、高校受験をさせようって思っていました。
学校に通わなくても卒業できるし・・・。
息子も同じように思っていました。

不登校になって、息子はひとりで立派に留守番もできるようになったし、自主学習もできるようになったしこの時期は息子なりに学校では吸収できないものを吸収出来たと感じています。
2次障害で、不適応な毎日でストレスが溜まっていたものも、きれいに吐き出せたのではと思います。

こういう色々なことがあったので、今の息子がいるのです。
母としても、この期間があって良かったと思っています。


この頃の息子・・・
明日は市内の全学童のベイゴマ好きが集まっての年1回の「ベイゴマ大会」があります。
息子の調子は・・・。
ヤスリで削りすぎてバランスが悪くなってイマイチ
他のベイゴマで参加したら?と思うのですが、こだわりで・・・
「紐がダメなんだ。」とか「削りすぎてピカピカだから。」とか言っています。
「紐を濡らして使用するといいよ。」と指導員さんに言われても「だってベイゴマ錆びるからいやだ。」って・・・。
この、こだわりの凄さも息子の特徴です・・・
息子の脳の中には「臨機応変」をインプットする場所がないようです。
結果は明日のお楽しみです