家窓より

家の前のビルの取り壊し作業が始まって約一ヶ月。鉄筋コンクリートの頑丈そうなビルがどんどん壊されていく。ちょびっと建築をかじった私、解体はどんなふうに行うのだろうとちょっとばかり興味があり、大きな音がしてくると不意に窓の外を凝視してしまう。

最初は1階の一方向を壊し、続いて2階、3階と上の方まで、ちょうどビルの型がコの字型になるように壊していった。現在は、コの字型が最大限になったところで、上階の隅っこを壊し始めてるようだ。巨大な黄色いクチバシみたいなのが、スラブをわっしゃわっしゃと食べている。今は疲れたので三時の休憩らしい。外壁までちゃんと内側に落ちるんだろうか。今後も観察を続けていこうと思う。

全部壊れたら、しばらくの間ベイブリッチが堪能出来るはず。
それを楽しみにしておこう。
来年の終わりくらいには、なんと11階建て140戸の巨大マンションが建設されるのだ。観覧車も見えなくなり、空がどれほど小さくなるのだろうと思うとちょっと哀しくなる。
その前に、家に家族が増えるから、家窓を眺める余裕もなくなるかもしれないけどね。