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39週3日
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出産予定日(4/11)まであと 4日
00:00
陣痛間隔は短く不定期で、陣痛時間は長く、続けて2回来てると思うときもある。母とまゆまゆが交代で腰をさすってくれる。何度も練習してきたソフロロジーの音楽がずっと流れている。私は汗だくで意識朦朧。問いかけに答える余裕もない。最小限の会話と深呼吸だけを延々と続ける。
05:00
また朝が来たんだなあ。今日こそ、今日の明るいうちに絶対産んでやる!
07:00
おとといの18時に病院の夕食を食べたきり、飲み物とイチゴしか食べられていなかった私。絶対今日産みたい!という思いから何かカロリーを摂らなくてはと思った。そうだ!カロリーメイトなら陣痛の間に食べられるかも。まゆまゆにコンビニでカロリーメイトのフルーツ味を買ってきてほしいと頼む。おにぎりなど3人分の朝食を買ってきてくれたまゆまゆ。必死の思いでカロリーメイトを食べた。いつもは美味しく思うのに、このときばかりはパサパサして美味しくなかった。でもこれで400kcal摂取できた。少しは元気がつくはずだ。
09:00
やっと朝の診察の時間になった。担当の女医さんの上司と思える大先生までやってきた。大先生が診察する。子宮口は3センチのまま開いていない。
10:00
羊水の量をモニターを使って診てみる。「だいぶ少なくなってるねぇ」と心配そうな女医さん。「赤ちゃんが心配なので帝王切開にしてください。」と頼んでみた。すると帝王切開を選択するにはいろいろ条件が必要なのだそうで、私の場合まだその条件に当てはまってないのでできないとのこと。女医先生は、羊水の量の結果を持って大先生のところへ相談へ行った。
10:30
大先生と女医さん、助産婦さんなど数名がやってきた。
「陣痛促進剤を使いましょう。」と大先生がいう。助産婦さんに量などを指示する。「あー、これできっと、今日の明るいうちに産める。」先生たちが去ったあと、なんと不思議なことに、あれほど短い間隔で36時間近く来ていた陣痛がパタッと止んだのだ。陣痛促進剤を使うことになって、自分で陣痛を起こさなくてもいいんだ!って体が感じたのでしょうか。なんとも不思議な平穏な時間がやってきた。今のうちに眠ろうか。
11:00
万が一、帝王切開になった場合への準備の検査が行われる。血液検査、そして耳から血を採り、血の止まり安さをテストする。こうすることで
陣痛開始から36時間経過。
いよいよ陣痛促進剤の点滴がつけられた。最初は30分で10mlらしい。30分毎に量を増やしていく。最初の30分は何事もなかった。つぎの30分、なんとなくムズムズとお腹がする。つぎの30分、来た来たお腹の張りが。しかし、それは今までの陣痛とはまったく別物だった。どこも痛くもなく、ただお腹が膨れる感じがするのだ。そしてそれはお腹に付けられたモニターにはっきりと表れた。
13:00
大きな張りがやってくるようになった。
しかしモニターに大きな張りが現れると同時に、その時の赤ちゃんの心拍が下がるようになってきた。通常赤ちゃんの心拍は120~160/分くらいなのだが、お腹が張ると90とかに下がってしまう。張りが終わると通常の値に戻ってくる。看護婦さんに言わせると「心拍が戻るってことは赤ちゃんが元気な証拠ですよ。」という。でもそんなの気休めにしか聞こえない。だって「心拍が90以下に下がるようならナースコールしてください。」と言われるんだから。
14:00
赤ちゃんの心拍が下がっては戻り、下がっては戻りの気が気ではない時間が過ぎる。看護婦さんは90以下に下がる度に、そのデータを持って先生に相談に行っているようだった。私から、心拍が表示される機械は見えない所にあったので、お腹が大きく張るたびに「今いくつ?」とまゆまゆに聞いた。そのうち60台に下がった。慌ててナースコールする。看護婦さんがやって来て状態を見ている間にまた心拍が下がる。今度はなかなか元に戻らない。看護婦さんが「がんばって。がんばって。」と言いながら私のお腹をさするようにマッサージした。赤ちゃんに言っているのだ。その看護婦さんのお陰でその時の赤ちゃんの心拍が回復したと思う。
周りの看護婦さんや女医さんが緊迫してきているのを感じた。まゆまゆとお母さんなんて心拍の数値を目の当たりにしてるんだから本当にどんなに心配か。私はただただ深呼吸をして赤ちゃんに酸素を届ける。
16:00
大先生がやってきた。
内診すると子宮口が9センチになっていた。陣痛促進剤は子宮口を開く力があるらしい。大先生に「力みたいかんじとか、お尻の方に痛みがありますか?」と聞かれる。「ありません。」力みたい感じなんで全然ない。私はすかさず大先生にたのんだ。「赤ちゃんの心拍が下がるんです。心配なので帝王切開にしてください。」大先生は「自然に産むのが一番ですから、子宮口も開いたしもう少し頑張りましょう。」という。「でも、うちの子頭が大きいんです。もう3300gくらいあるんです。」というと、「うちの子供なんて4200gで産まれしたよ。ははは。大丈夫です。」と。そして、「子宮口がほとんど全開なので、陣痛促進剤を止めて自然の陣痛に戻しましょう。分娩室へ移動してください。」と。
どうやらこの病院では大先生の判断を仰がなければ、次の決断ができないようだった。
私たちと、たぶん看護婦さんも意に沿わない指示であっても、大先生に従うしかないというような雰囲気だった。いよいよ産むんだ。がんばって赤ちゃん。
17:00
陣痛促進剤が止められ、陣痛室から分娩室へ車椅子で移動した。立会出産なのでまゆまゆは分娩室へ入れたが、母は待合室で待つことになった。
分娩室に入ると、陣痛促進剤を止められた私はまた陣痛が来なくなった。分娩室に移ったのにこんなに余裕な人っているだろうか。まゆまゆと喋ったり、写真を撮ったりが普通にできた。
そのうち少し陣痛がきた。私自身の陣痛なので腰が痛いやつだ。まゆまゆに再び腰をさすってもらう。さっきまでの大きな張りを100とすると30くらいにしかモニターには表れない。それでも助産婦さんたちが、「りきんでー」という。りきんでってどんな感じかわからない。助産婦さんに聞くとウンチをする感じというので、やってみる。やってみたけどよくわからない。力を入れて踏ん張るので体力を消耗する。何回か言われる度に力んだけれど、子宮口があと1センチ開かない。そして何度内診しても赤ちゃんの頭はまだ遠くて、まだお産に時間がかかるということだった。「張りが来たら、りきむ練習してね。」と言い残し、助産婦さんたちが去っていく。分娩台が3台あるだだっ広い分娩室ら私とまゆまゆの二人だけが残された。この時の陣痛間隔はなんと20分とかになっていた。まゆまゆが待合室にいる母に状況を報告しに行った。こんなんで産めるの?ほんとに。また夜になっちゃうよ。。。
18:00
夜になった。助産婦さんと女医さんたち4人が私を取り囲み、内診したりりきんだりの繰り返し。でもお産は全然進まなかった。ただ体力だけが消耗していく。そのうちまた大先生が来た。大先生が内診する。大先生の内診は雑なのか痛い。状況を聞いた大先生は「促進剤をもう一度入れましょう。」と決断した。すぐに点滴が用意され、また30分毎に少しづつ量を増やしていった。
19:00
促進剤による張りが来るようになってきた。赤ちゃんの心拍に注意が注がれる。張りの間隔はまだ10分以上だ。しかも自分自身の陣痛もその合間に来るようになった。いつ力むべきなのか自分ではわからなくて、モニターを見ながら力んでみる。何十回かりきんだ中で、4回くらい「これが力みたいかんじか。」という感覚があっただろうか。ほんとウンチをしたい感じ。でも終わってみて分かるという感じ。張りが来ない10分以上の間は、特に何を喋るわけでもなく緊迫してるような、白けているような、みんなが「どうしようか。」と迷っているような、変な空気だった。
20:00
促進剤は40ml/分にまでになっていた。それでもお産は進まない。私は横にいるまゆまゆに言った。「もうりきんでも力が出ない。自然分娩で産まれる気がしない。ごめん、もう頑張れない。帝王切開にしたい。」再度、担当の女医さんに帝王切開をお願いする。赤ちゃんの命が心配で仕方がない。たぶんこの時、大先生以外の人はみんな帝王切開にした方がいいと思っていた。女医さんが大先生に相談しに行った。
20:20
大先生がやって来て「帝王切開にしましょう。」と言った。
やっとだ。私もまゆまゆも安堵した。
促進剤が止められ、血圧を測ったり、胸のレントゲンを撮ったり、手術への準備がバタバタと進められた。いくつかの質問に答え、なんかの書類にもサインした。分娩台から移動できるベットへ私の体が移され、ベットごと分娩室から廊下を通り手術室へと向かう。助産婦さんと女医さんたちから、手術の先生たちにバトンタッチされる。
20:40
「せーの!」と手術台に移された。すぐさま局部麻酔が施される。局部麻酔は体を真横にして背中から注射を二本入れる。私の体を真横にすると、赤ちゃんの心拍が下がる現象が昼間にあったので、そのことを麻酔の先生に告げると、心拍のモニターを聞かせてくれながら麻酔をしてくれた。徐々に麻酔が効いてくる。私は先生に言った。「聞いてらっしゃると思いますが、もう羊水がほとんどないんです。どうかよろしくお願いします。」「大丈夫ですよ。」と先生が言った。足先の感覚がなくなり、太もも、そしてお腹までなくなったとき、直ぐに手術が始まった。
おへその下から約10センチメスが入る。その後お腹が横に引っ張られる感覚がしたかと思った瞬間、赤ちゃんが取りだされた。直ぐに横にある吸引機械の所へ運ばれ、そのすぐ後「オギャー、オギャー」と声が聞こえた。「生きてる。 よかったー!」涙が溢れてくる。吸引されている様子は手術台からは見えなくて、ただ吸引する音と、赤ちゃんの泣き声がしばらく流れていた。看護婦さんが赤ちゃんを私の目の前に連れてきた。「元気な男の子ですよ。」と。そして、私の顔に赤ちゃんの顔をくっつけた。あんまり近すぎて赤ちゃんの顔が見にくい。温かい。まゆまゆに似てる。大先生がやってきて、「胸の上に乗せてあげた方がいい」という。胸の上に赤ちゃんが来ると赤ちゃんは泣き止んで安心したような顔になった。とても不思議な感じだ。よく無事に産まれてきてくれた。涙が止まらない。
自然分娩なら2時間くらい胸の上に抱かせるのだが、手術なので15分くらいだったかなあ。もうお終いというときに、「赤ちゃんの全身を見せてもらえますか。」と言って少し遠くから見せてもらう。とても元気そうに見えて安心した。
21:18
我が子が誕生しました。陣痛開始から46時間。体重3280gの男の子です。
大変なお産となってしまたけれど、無事に産まれてほんとによかった。
記録のため覚えてるかぎりを書いたら、こんなに長くなった。
これを書き上げた今日は、実は5/17。生後40日目となりました。一ヶ月検診での体重は4815g。今は5000gを超えてるかもしれません。
元気にスクスク育っています。