利休の茶室日記

侘び寂びを求めて、何を思う

ある告知

2005-10-23 | 生活
街角の自転車さんのシャッターにはられた一枚のポスター
「店主、老齢のためやむなき廃業・・・」

「よくきたね、ハンドルがぶれてるよ、あぶない、あぶない」
と自転車屋さんの親父さん
「最近ちょっとお疲れ気味ですか」
いつだったかこんな会話をしましね
もう5年も前ですか

「一度大病してね、あまり無理をしないようにみているんですよ」
とそばで心配そうに親父さんの仕事を見守っていたおかみさん
お昼時は、必ず休みの時間をとっていましたね

「やむなき」という一言に
自転車屋さんの思いが凝縮されているようで
張り紙の前でたたずみ
電気の消えた窓を見上げていました

都市化の中におきた
何気ないまちの変化
当たり前のように、このようなことがやり過ごされています
そこにひとつの人生があり
まちの営みがありました

時は高齢社会
私は、この小さな出来事を受け止めてみたいと思います