利休の茶室日記

侘び寂びを求めて、何を思う

笑うのは人間だけ?

2005-08-31 | 出会った本
笑うのは人間だけ、動物は笑わない、人間以外は笑わない、と書籍『笑いの力』(岩波文庫)で、河合隼雄氏の弁。
「えっ?」って感じ。本当だ、犬や猫は苦しそうな、悲しそうな雰囲気は分かるが、確かに笑わない。ということは『笑い』には人間として、何か深い意味がありそうに思えてくる。
同じ本で、養老孟司氏は、解剖学的には顔の表情筋の運動と言いつつ、「論理的に構築された世界の綻びみたいなものを感じると、われわれは笑います」と言う。
「なるほど」と思いながら、さっきからクマの顔を観察中。
そう言えば、「最近、笑っていないな」と記憶をたどりながら、人間だけに与えられた特権を考えている。

お変わりありませんか?

2005-08-30 | 住環境
「草刈十字軍」の主宰者・足立原貫先生からお聞きした話です。
昔むかし、地域社会を維持していくためには、ムラ社会の規律を維持し、その構成員である住民が、「変わらない」という暗黙の約束事が必要だったいうことです。
「私は、ムラの構成員として、考え方も何も変わっていませんよ、だから仲間ですよ」
だからそれを確認するために生まれた「お変わりありませんか?」という挨拶。情報が速やかに、かつ均一に伝達しにくかった時代のことです。

現代は情報化時代、毎日飛び込んでくる情報によって、自分の価値観が変ってしまうことも少なくありません。「変わるも、変える」というキャッチコピーがあるほど、変化することを期待される日常です。
しかしそんな時代だからこそ、「変えなくてはならないもの、変えてはいけないもの」を見極めながら生きていきたいものです。
「明日の地球のために、変えてはいけない、自然との約束事」

自転車でどこまでもいける国

2005-08-29 | 住環境
デンマークの主要道路には、車道と歩道の間に自転車道があります。ぼんやり自転車道に出ると、「自転車にはねられるから、ご注意を」ということになります。
また、山のない国・デンマークでは、バスや電車に自転車ごと乗り込んで、結構遠くまでツーリングに行けることができます。日本のような混雑したバスや電車では考えられない風景です。
(写真は、自転車道を颯爽と走る風景)


子育ての国‐デンマーク

2005-08-28 | 住環境
高齢者福祉先進国として名高いデンマークですが、実は子育ての街という印象も強く残っています。実際、街の中では、たくさんの子育て中の風景に出会うことができます。(写真はベビーカー付きの自転車、結構なスピードで自転車道を走り抜けていきます。)

一人っ子政策期に育った若者達が、「自分達のような、一人っ子はもういやだ」と行動を起こし、国の政策がそれを支援している、まさしく社会保障の国ならではです。

日本も少子高齢社会、子育て支援策が充実しなければ、高齢者福祉の危機感が高まります。

アート

2005-08-28 | 心に残る言葉
聖路加国際病院院長・日野原重明先生の著書で紹介された言葉は、たくさんあります。その中からのご紹介。

「医学は、サイエンスに支えられたアートである。」

フローレンス・ナイチンゲールも言っているそうです。
「看護は、アートであり、人格である」

休日の今日は、この言葉を考えて過ごそう。

東北は秋風

2005-08-27 | 自然
みちのくは、さわやかな秋風がふいています。サッカー場からは、子供たちがボールをおいかける声。
さあ、これから新幹線で、残暑の都会へ。


Birthday

2005-08-26 | 
Birthday、ここまで生きてきたからこそ、授かった命に感謝する日。
老人ホームに暮らす方々も、一人ひとりの命に感謝する日。
月ごとにまとめてなんて、やはり寂しくはないか。


台風11号

2005-08-25 | 自然
自然にも意味があって台風が起きているんでしょうが、被害が広がらないようにと祈ります。
しかしこんな夜に、そっと外に出て、自然の素顔も見ておきたいという願望がわきます。それはやはりまだ安全領域だからでしょうか。


映画「レナードの朝」のように

2005-08-25 | 高齢社会
ある方のブログ情報によりますと、映画「レナードの朝」が介護研修の素材として使用されているそうです。
30年間昏睡状態だった患者(ロバート・デニーロ役)が、回復のための観察・治療の可能性にこだわるドクター(ロビン・ウイリアムズ役)の手によって、ある夜その混濁状態からよみがえる映画です。その患者の健康だった頃の人格を知ることができます。若い女性と恋もできる普通の人なんですね。

心のこもった専門性の高い生活援助を続けることによって、この映画「レナードの朝」のような奇跡が起きるかもしれないと、まじめに思っています。おかしいでしょうか。

私はドクター役ウイリアムズ・ロビンが大好きです。
彼のような、彼がなりきる役柄のような雰囲気をかもし出せたらいいなと思います。

家族の死と向き合うとき

2005-08-24 | 出会った本
ノンフィクション作家・柳田邦男著『犠牲(サクリファイト)-わが息子・脳死の11日』では、脳死した息子と父親である柳田氏が、二人称でコミュニケーションがとれたことが紹介されています。
また比較文明論・比較文化精神科医の野田正彰著『喪の途上にて』は日航機墜落事故の遺族が、家族の突然の事故死を受容していく過程などが紹介されています。

家族の死と向き合い、その事実を受容していくことは、これからの自分の人生に多大な影響を与えます。高齢者福祉に携わるものとして、親の死を受け止めなければならない家族への対応も大切な生活援助です。
「死生学」を学びたいと思います。