利休の茶室日記

侘び寂びを求めて、何を思う

トマトとメロン

2005-10-15 | 心に残る言葉
相田みつをさんへ
いつも素敵な詩に救われています。
また詩をお借りしますこと、お許しください。


トマトにね
いくら肥料やったってさ
メロンにはならねんだなあ

トマトとね
メロンをね
いくら比べたって
しょうがねんだなあ

トマトより
メロンの方が高級だ
なんて思っているのは
人間だけだね
それもね
欲の深い人間だけだな

トマトもね メロンもね
当事者同士は
比べも競争もしてねんだな
トマトはトマトのいのちを
精一杯生きてるだけ
メロンはメロンのいのちを
いのちいっぱいに
生きているだけ

トマトもメロンも
それぞれに 自分のいのちを
百点満点生きているんだよ

トマトとメロンをね
二つ並べて比べたり
競争させたりしているのは
そろばん片手の人間だけ
当事者にしてみれば
いいめいわくのこと

「メロンになれ メロンになれ カッコいいメロンになれ!!
金のいっぱいできるメロンになれ!!」
と 尻ひっぱたかれて
ノイローゼになったり
やけのやんぱちで
暴れたりしているトマトが
いっぱいいるんじゃないかなあ


いつかメロンになりたがっている自分がいますか?
でも私は、本当においしいトマトを知っています。
だからトマトもステキだな、と思います。
原産地アンデス山脈の厳しい環境で
精一杯、生きて
そして、自らの能力を引き出すトマト
スパルタ農法で育ったトマト
究極の環境で
自己生態の本来の力を引き出しました
人間が与えた化学肥料の及ばない世界があります
本当のトマト

比べてはいけないんだけど
そんなトマトの方がいい

人間も一緒だよね
本当の優しさは
私の生き方は
原風景の中にあります。