月は東に

Get Out Of That Rut & Savor Life

『十二月大歌舞伎』@歌舞伎座・12/8昼の部(感想追記)

2006-12-18 03:34:01 | 歌舞伎Review
《追記》
やっと感想書きましたー。中身大したことないですが(汗)
12/12の記事を12/18の記事として再UPさせていただきます。

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とりあえず観たよーってことだけ(汗)感想は後日追記予定。
歌舞伎座での初3階席鑑賞でした。2列目だし、通路沿いの席を取ったので窮屈な思いもせず(すいません左足はちょいと通路に出してしまったわ)観にくいということはなかったかな。花道七三がギリギリ観えてよかったわー。観えなきゃ瀧夜叉姫観に来た意味がない

 
心残りは、時間なくてクレムリに寄れなかったこと。アイリッシュバニラグラッセ食べたかったーーー



八重桐廓噺(やえぎりくるわばなし)嫗山姥(こもちやまんば) 一幕 
演目についてはこちら
<配役>
荻野屋八重桐:菊之助/白菊:萬次郎/太田十郎:亀蔵/沢瀉姫:松也/腰元お歌:市蔵
煙草屋源七実は坂田蔵人時行:團蔵

菊之助さん初役なんですねー。にしては、拵も役もしっくりきます。野郎帽子も紙子も似合うし、前は傾城で気の強い女ってのハマる美貌。美人(笑)は得だ (若いのに紫が似合うなんてねえ。粋だわ
声も綺麗。年増の役なのでお姫様のときよりちょっと太めの声なんだけど、実にいいです
大力無双になって、ぶっ返って髪を捌いて決めるところもばっちり。
最後の、花四天との立ち廻りから二段に上がっての決めもばっちり。
この時、なんとも言えない笑みが口元に浮かぶんですよね。満足というか快感というかそんな感じの
弁天小僧みたいに女に化けてた男が男に戻るのではなく、女が半分男になっちゃうようなこの役は、菊之助さんにぴったりだと思いました。

團蔵さんの色男姿って珍しい?あまり観たことがないので結構な色男ぶりにびっくり(失礼)
市蔵さんのお歌がしずちゃんみたいで、可愛い~~
亀蔵さんの赤っ面は錦絵から抜け出たよう。
松也君はちょっと発声がキツそうでところどころかすれてたけど、非常に愛らしくかつ美しい沢瀉姫だったので許す(笑) 
演技はもちろん絵的にも大満足な演目でした。

★余話1
松也君はデカいから(180cm近いはず)女方は大変だろうなあ。春猿さんは173cmだけど、それでも色々苦心してるそうな。

★余話2
劇中“やすまさ”って聞こえたけど誰かの台詞だったかな?義太夫かも。“やすまさ”=藤原保昌。和泉式部の夫で、源頼光や渡辺綱や坂田金時と一緒に鬼退治。って実際はやってませんが(笑)


忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)将門 常磐津連中 
演目についてはこちら
<配役>
傾城如月実は滝夜叉姫:時蔵/大宅太郎光圀:松緑

冒頭でもコメントでも書いたけど、花道七三ぎりぎりもぎりぎりの席での観劇。スッポンから登場の瀧夜叉姫は、セリが上がりきっても足元は観えません(膝くらいまで観えたかな)
でも黒子が差し出す蝋燭の灯は観えたので、仄暗い中にぼうっと浮かぶ瀧夜叉姫の妖しげ(かつ怪しげ)な空気は十分に伝わってきました。

福助さんの瀧夜叉姫の姿を写真で見たことがあります。それより衣裳が地味?
場所が寂れて煤けた御殿に色彩を抑えた衣裳だと、舞台全体がぼやけた感じを受けるので、もうちょっと華やかでもいいんじゃないのかなあ。妖しの者がもつ雰囲気を増幅させるってことかな。それともぶっ返り後の衣裳を際立たせるため? にしてはさほど派手な衣裳に変わったとも思えないんですが……すいません、しろーとのつぶやきです。
衣裳のせいか、ちょっとあっさりめな感じ。中盤は弱いと思ったくらいで……。時蔵さんにはこういうのは合わないのかな(綺麗だけど)

後半は見応えありました。蝦蟇がとってもキュートだし(笑/ウルトラ大怪獣みたい)、生では初めて見る屋台崩しで、ばきばきと音立てて御殿が潰れてくわ、背景が崩れた時に破片が三味線の方の間近まで飛んでくるわで(危ないんじゃないの???)結構どきどきしたり、立ち廻りも楽しかったり
屋根の上で、蝦蟇&ぱーっと平家の赤旗広げての瀧夜叉姫の見得ってまさに“歌舞伎”ですよね。派手な終わり方かつ面白みがある感じで。

これは松緑さんがよかったなあ。拵が良く似合ってて、キメキメの踊りも見ていて気持ちよかった。

最後の、捕り方との立ち廻り。なーんか観たことあるなあと思ったら、最初に観た『八重桐廓噺』の八重桐と花四天の立ち廻りと同じパターン(笑)
ああいうのって型が決まってるからどうしようもないんだろうけど、同じような締めの演目を、立て続けってのはどうなの?せめて昼の部の最初と最後にするとか、どっちか夜へ持ってくとかできなかったんでしょうか。つーかムリに2つやらなくても(笑)
どちらが良かったかといえば、若い分(笑)軽快でキレのある菊之助さん (こういう場合、後攻のほうが不利だよね


芝浜革財布(しばはまのかわざいふ) 二幕五場 
演目についてはこちら
<配役>
政五郎:菊五郎/女房おたつ:魁春/金貸おかね:東蔵/錺屋金太:権十郎/桶屋吉五郎:亀蔵
大工勘太郎:團蔵/左官梅吉:彦三郎/大家長兵衛:田之助

芝浜芝浜芝浜………なんか耳に残ってる言葉だなと思ったら、昨年春の連ドラ『タイガー&ドラゴン』(笑)
あれはかなり落語の勉強になりました。

あいかわらずお江戸の人が似合うなあ、菊五郎さん。こういう江戸の庶民なオヤジは天下一品。台詞も動きも間の取り方とか絶妙。飲んだくれだけどどこか愛嬌のある憎めない人だから、おかみさんが愛想尽かさないのよね。
おたつは時蔵さんで以前観たけど、魁春さんもいいですね。魁春さんは綺麗な衣裳を着てるのを観る機会が多くて、世話物のこういうおかみさんが意外にに合っててびっくり。
仲間の酔いっぷりも楽しいし(みな自分のカミさんを自慢して喧嘩ってのが微笑ましいな)田之助さんもいい大家さんだし、東蔵さんの金貸しがいい味だして笑い取ってるし。
話としては単純で他愛も無い内容だけど笑いどころも多く、ほのぼのハッピーエンドで、いいお正月を迎えられそうな気分になりました。

ラストは落語のサゲのほうが粋で面白いですね。
ただ、お芝居は年納めの獅子舞が登場して終わるから、時節柄こっちのほうがいいのかも。

★余話3
ぼて振り魚屋の政五郎。褌に腹掛けして半纏姿。脚が全部丸見えなんだけど(笑)
還暦過ぎた赤の他人の男性の生足を眺められえるなんて機会、そうあるもんじゃないわ

★余話4
江戸時代の納豆は、ああやって売っていたってことですよね。辛子もつくんだ
ちなみに、私は納豆大嫌っい。あんなもん食わんでも実に健康的ですから


勢獅子(きおいじし) 常磐津連中
<配役>
鳶頭鶴吉:梅玉/鳶頭亀吉:松緑/鳶の者:松江/同:亀三郎/同:松也/芸者お京:雀右衛門

どこ観たらいいんでしょ(笑)
とりあえず、雀右衛門さん登場で梅玉さんとの踊りに入った時はそこを凝視でしたが。
獅子舞の中は誰と誰~??……消去法で松緑さんと松江さんと判明(笑)
梅玉さんの鳶頭は上品過ぎるかな。いなせな感じが似合わない。踊りの巧い三津五郎さんで観てみたい気がします(以前、やってるみたい)
同じく鳶頭の松緑さんは、逆にしっくりハマっていい感じでした。

『勢獅子』って「あーめでたいめでたい」って感じればいいのよね
最初の方で演者と一緒に手締め。ああいうの好きです。

『芝浜』の最後と言い、この演目と言い、獅子舞登場で、気分はすっかりお正月。
宝くじでも当たって懐あったかく楽しい正月を迎えたいなー

★余話5
久々に生の踊る雀右衛門さんを拝見できて嬉しい。
10月の御園座は口上だけだったのよねー。そうそう、雀右衛門さんといえばこんなことがありました。あ、『盛綱陣屋』の記事書いてないや
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2 コメント

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おっと… (かしまし娘)
2006-12-15 08:20:34
水無月様、まいど!
昼の部のレポ書いたんですが…おっと水無月さんの感想は後日UPなんだ。
♪私待つわ~いつまでも待つわ~♪
UPされたらTBさせてもらう事にしますね。
花道が見えたとは…羨ましいぃぃぃ。わっちは3階B席さ…。
返信する
かしまし娘さんへ (水無月)
2006-12-15 23:13:12
まいどです!
すいません~~~~~。感想記事はゆっくり落ち着いて書きたいんですけど、なかなか時間なくて~~~(小ネタと耕史君は書きますが
書いたら頑張ってTBしてみます!

花道もうホントにぎりっぎりでした。後ろの方には申し訳ないけどちょいと前傾姿勢に(汗)
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