石見国一の宮:島根県大田市、山陰の名山三瓶山入口にあたる川合町に鎮座。社伝によれば514年(継体天皇8)勅命により祈祷を専門とする神殿が創建されたという。その後石見銀山争奪戦の兵火などで三度消失。現在の本殿は1856年改修された春日造りの重厚な建築で、県下では出雲大社につぐ規模となっている。
御祭神は宇摩志麻遅命(ウマシマジノミコト) 物部氏の御祖神として知られ、神武天皇即位の際、父神ニギハヤヒノミコトが携えて天降った十種の神宝を用いて、天皇のために鎮魂宝寿を祈願。その後 天香具山命(高倉下命)と共に物部の兵を率いて尾張、美濃、越国を平定され、高倉下命は越後の弥彦神社に鎮座。ウマシマジさんはさらに播磨、丹波を経て石見国に入り都留夫(つるぶ)・忍原(おしはら)・於爾(おに)・曽保里(そほり)の豪族を平定し、厳瓮(いつぺ)を据え、天津神を奉斎され(一瓶社の起源)、安の国(安濃郡名の起源)とされました。
そののち鶴に乗り鶴降山に降りられ国見をして、八百山が大和の天香具山に似ていることから、この山の麓に宮居を築かれました。
折居田のお腰掛岩:ご祭神が腰を掛けられた磐座と桜の樹を移設
物部神社はウマシマジさんが住居とした所に創建され、最初はご神体山である八百山を崇めていました。命が亡くなられてから八百山に葬られ、これが山頂にあるご神墓であるという。
稲荷神社の脇から登拝する
すぐに結界がある
御祭神ウマシマジノミコトの御神墓といわれる元宮(登山口から5分ほど)
熊野大社~出雲大社をご参拝して、念願の物部神社に来ることができた。出雲にはスサノオさんやニギハヤヒさんの気になる神社が多い。ウマシマジさんはニギハヤヒさんが長髄彦の妹を妃として誕生された御児。父から伝えられた大和国統治の印であり皇位継承の印でもある「瑞宝十種」を神武天皇に奉献。神武天皇が橿原宮で即位された時の皇后はウマシマジさんの妹・・・・。 これはニギハヤヒさんの統治権をウマシマジさんから神武天皇が継承されたということで、大和朝廷成立に関わる重大な事柄?・・・・。
ご朱印帳をお願いした時、宮司さんにお聞きしたら どうぞ登っても良いですよっと言われたが、最近ご神体山に登拝するのは躊躇してしまう。 山頂の磐座に本宮としてスサノオさんをお祀りしている石上布都魂神社と雰囲気が似ていた。せめてのお詫びに社殿創建1500年記念事業のご奉賛ご寄付をしてきた。
鎮魂祭:
古くは11月中の寅日申刻に行われていたが、現在は新嘗祭前夜に行われる。神武天皇御即位の時、祭神が宝寿の長久を祈念された古事による神事。神武即位以後毎年11月にウマシマジ及びその子孫が司祭者となって宮中で行われていた「鎮魂祭」の儀。その後現在に至るまで石上神宮でも行われているが、皇居では今でも布留大神の鎮魂祭を受け継いで行われているとか。
いやいや、日本国建国に関わる奥の深い神社です
物部神社の物静かで、すべてを語らない威厳は実にタイプ。アンチ藤原 物部ファン だしね