レイン プロスタッフブログ

REINプロスタッフによる釣行レポート、製品紹介など。

100‘s(ハンドレッズ)の牛久沼トーナメントレポート~谷口泰氏~

2009-09-29 | フィールドレポート牛久沼
我々は牛久沼たまやボート選手会の会長と副会長、二人の年齢をたすと100歳を超えるためその名も「牛久沼たまや100‘s(ハンドレッズ)」。牛久沼たまやボートで毎月行われるバストーナメントを報告します。

Vol.9
牛久沼に通い始めておよそ15年になるが、最近はっきりと確信できたパターンがある。どこの釣り場でも朝一は良く釣れる。
牛久沼ではさらに正午前後にもう一度食いが立つタイミングがあり、我々はそれを「昼飯バイト」と呼んでいる。
詳しく述べると、もちろん朝一から8時過ぎまでは最大のチャンス、9時を過ぎると食いが悪くなり10時になるとさすがにパッタリと止まる。
日が昇り気温が上がって集中力も失せたいていこのあたりであきらめてしまうが、だいたい11時半あたりから昼飯バイトが始まる。
持続時間はおよそ30分から1時間以内。始まりはその日によって異なり、例えば風が吹き出したり、周囲でポンッと釣れた人がいたりといったタイミングを見極め、一気に集中力をあげることが重要である。
我々はこの昼飯バイトで成績を伸ばすことに成功しているが、この昼飯バイトに不可欠なのがリングクローである。1/0オフセットフックのテキサスリグでシンカーは基本が5g、晴れたハイライトの日には葦奥のシェードに確実に入れる必要があるため7gもしくはそれ以上でも良いかもしれない。
ピッチングでシェードに入れたら、ラインを張ってしばらくスティ、軽く2-3回シェイクしてあたりがなければピックアップする。
あたりはとにかくはっきりと出る。クンックンッと引いたり、大物になる程ドンッ!と明確なあたりになる。リングクローを何の疑いもなくしっかり食っておりフックはたいてい上顎の真芯に入っている。
今回のトーナメントもこの昼飯バイトとリングクローで好成績を収めることができた。

9月20日(日)牛久沼たまやボート9月休日大会。
台風の接近で開催が危ぶまれたが、水温21℃、快晴、強い北東の風の中43名と多数の出場者で6時半にスタートとなった。



私は本日のポイントに稲荷川を選択した。牛久沼には3本の流入河川があり、たまやボートがある東谷田川は最も大きく水深は浅いが葦意外にオダなどのストラクチャーも豊富だ。
西谷田川は川幅は狭いが水深がありブレークもはっきりしている。そして稲荷川は沼の東側に位置し、左岸はブレーク、右岸は葦や柳などの複合ストラクチャーが豊富な良いポイントなのだが河口から100m程の稲荷橋から上流はボート侵入禁止なため非常に小規模な釣り場というリスクがある。
本日稲荷川を選択した理由は今月はじめのペア大会(前回レポート参照)よりさらに水位が下がっており水深のある西谷田川、稲荷川のどちらかが良いと考えた。
ところが本日は西谷田川で他の団体のトーナメントが開催されているとのことでプレッシャーが高くなるのは間違いない。
そこでまず稲荷川に入り、ターンオーバーなどで水が悪かったり、釣り人が多ければしかたなく西谷田川へ移動する作戦とした。

朝一はまず主に左岸のブレークを狙ってシャロークランクで広く探る。まさに昨年の9月大会で準優勝したパターンだ。多少気になるのは水色がかなり茶色く濁っている、ターンオーバーはないようだが・・。
1時間以上投げ続けたがあたりがなく西谷田川への移動が脳裏をかすめた時アルミボートがクランクで1匹釣り上げるのが見えた。これで魚がいることはわかった。どうせ移動してもそれほどあてがあるわけでもなく、このまま稲荷川と心中することに決めた。
クランクとテキサスをローテーションして攻め続けるが全くあたりがない。それでも風が強いのでかならず食うと信じて釣り続けた。

11時半を回ったころ私と同じようにずっと稲荷川に入っていた弟が葦際で1本ばらした。狭い範囲なのですぐわかるのである。今まで二人とも全くあたりがなかったのに11時半になりポンッとあたりがでた。これがまさしく昼飯バイトのタイミングと直感しリングクローテキサスのみにしぼって、葦、がま、沈木と、とにかく日は高く上っているのでわずかでもシェードになっているところを細かく撃っていく。
葦の壁の奥に水面が見えしかも上手い具合に葦のシェードになっているポイントがあった。そこにリングクローを入れるためには葦の上を跳び越して着水させる、すなわちウェッピングである。
最近そんなワイルドな釣りはとんとご無沙汰であったが、以前は牛久沼夏の風物詩であった。シャイクしようとしたロッドがドンッ!と押さえ込まれた。強烈なあたりとともにロッドが絞り込まれ葦のむこうでドバババッと水しぶきがあがっている。こちらとしてはとにかくロッドを高く保持してラインテンションを保ちバスが落ち着くのを待つしかない。
ヒヤヒヤしたが口元のフックは真芯にガッチリ入っているのが見えた。それで少し冷静になりバスを引き出そうとするが葦が邪魔になりどうしても出せない。しかたなく右手でロッドを高くささえたまま葦の根元から無理やりネットを差し込んでランディングに成功した。
まさしく昼飯バイト!腹のでた38cmの良型だった。



さらにその30分後、こんどは倒れ葦の根元のシェードにリングクローを入れた。ここでも何の迷いもないドンッという強烈なあたり。
この魚はいきなりすごい勢いでボートの周囲を走り回りやはりやっとの思いでランディングした。



このまっ昼間に恐るべしリングクロー!である。
ちょうどこの頃副会長も西谷田川の柳と葦の複合ストラクチャーで本日の最大魚となる47cm、1560gを釣り上げていた。この30分で昼飯バイトは終わったようだ。

終了の1時半まで執拗にリングクローを撃ち続けたがあたりはなかった。我々ハンドレッズは昼飯バイトのタイミングをみごとにとらえ、私は1660gで準優勝、副会長は4位でビッグフィッシュ賞も獲得した。



全体の成績は、出場43名中ウェイインは22名51%、副会長の1650gをはじめとしキロフィッシュは8本持ち込まれた。
優勝の斉藤選手は東谷田川たまや対岸からゴルフ場付近の葦を攻め1/4ozのラバージグで2本1960gを獲った。彼は我々とは逆に朝一のチャンスをものにし開始約1時間で2本そろえていた。



今回は我々の秘密の「昼飯バイト」とリングクローについて詳しく説明しました。ぜひ参考にしてください。

ところでバスフィッシングから帰って、特に今回のように成績が良かった日の晩酌は美味しいですよね。私もご他聞に漏れずかなり好きな方でして、お勧めの1本をご紹介したいと思います。
 「トリスウイスキーBLACK」、なんだトリスか?と思われるかたもいるでしょう、我々の父親達が愛飲したいにしえのウイスキーです。味はマイルド、ウイスキーなのにブドウのような果実の香りがします。アイレイモルトなんかがお好きなかたには物足りないかと思いますが、爽やかな軽い飲み口なのでロックで何杯でもいけます。
つまみはたまやボート自家製ゴーヤの塩もみと、楽しかった今日の回想でしょうか・・・。