ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

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道下俊一『霧多布人(きりたっぷじん)になった医者-津波の村で命守って』2004・北海道新聞社

2024年10月14日 | 北海道を読む

 2017年のブログです

     *   

 道下俊一さんの『霧多布人(きりたっぷじん)になった医者-津波の村で命守って』(2004・北海道新聞社)を読みました。

 いい本です。涙が出ました。

 道下さんは道東の霧多布の診療所で長くお医者さんを続けたかた。

 元々、北大医学部から1年交代の約束で霧多布に赴任したものの、1年後に北大に戻ろうとすると、地元の人たちに引き留められ、とうとう47年も診療所のお医者さんを続けられたという人です。

 その熱意と責任感と頑張りには本当に頭が下がります。

 道下さんはもともとは内科が専門ですが、田舎の診療所ではなんでもできなければ一人前とは言えませんし、住民の方々に信頼してもらうこともできません。

 命が懸かっている緊急を要することの場合には、できないなどと言わずに果敢に挑戦されます。

 もちろん、どうしても無理な病気や怪我の時には釧路の病院を勧める柔軟さもお持ちですが、いかんせん、47年前の貧しい漁村では、病院代や交通費もままならなくて、診療所を頼りにする人が多かったようです。

 そんな中で、夜中も休日もなしに、住民の健康を守るために、一所懸命に医療に従事する姿が描かれます。

 また、子どものために剣道を教えたりもして大活躍です。

 後輩の心配をするようになった頃、村の出身で東大医学部に進んだある若者が、僻地医療への情熱を燃やして研修先の北大から霧多布の診療所に赴任してくれることになり、道下さんの熱意は受け継がれていくことになります。

 それも道下さんの頑張りの結果なのでしょう。

 この本をじーじは旅先の旭川の本屋さんで見つけました。

 2004年の本ですから、ずいぶん気づかないで過ごしてしまいました。

 しかし、今になってでも読めたことは幸せです。

 どさんこの素晴らしい先輩の活躍を読んで、自分も少しでも頑張ろうと思いました。       (2017.7 記)

    * 

 同年秋の追記です

 7月にこのブログを書いたところ、後日、ある読者さんから、ブログを読んで、この本を注文しました、というメールをいただきました。

 びっくりしていましたら、さらに後日、その読者さんのブログに、この本を丁寧にご紹介いただきました。

 とてもうれしかったです。どうもありがとうございました。        (2017.  9 記)

 


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