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ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや原っぱカウンセリングなどをやっています

フロイト(高橋義孝・下坂幸三訳)『精神分析入門』(上・下)1977・新潮文庫-フロイトさんをていねいな日本語で読む

2025年07月10日 | 精神分析に学ぶ

 たぶん2011年ころのブログです

       *  

 フロイトさんの『精神分析入門』(上・下)(高橋義孝・下坂幸三訳、1977・新潮文庫)を読みました。

 たぶん7~8年ぶりです。

 ずいぶん久しぶりになってしまいました。

 やっぱり勉強不足ですね。

 裏表紙を見ると、じーじがこの本を買ったのが1984年で、臨床の仕事について7年目のこと。

 以来、読んだのが、今回で4回目か5回目ですが、「入門」とはいうものの、なかなか難しい本です。

 訳者の高橋義孝さんは優秀なドイツ文学者で、ゲーテさんの翻訳などで有名ですが、フロイトさんも訳しています。

 また、下坂幸三さんは精神科医で、摂食障害の治療に優れ、家族面接でも優秀な治療者です。

 下坂さんは何度か家族療法学会でお話を聞いたり、フロアから発言するお姿を拝見しましたが、厳しいなかにも優しい心配りが感じられる先生でした。

 このお二人が訳した本なので、最高の日本語訳なのですが、いかんせんじーじの力不足で、今回もまだまだ読みが浅いまま終わってしまった感があります。

 それでも、今回、印象に残ったのが夢のところ。

 このところ、フロイトさんを読んでいるとよく出てくるのですが、夢は無理に記憶する必要はない、必要なものは反復される、というところ。

 これはフロイトさんの、平等に漂う注意、ということを考えればうなづけるところですが、改めて再認識をさせられました。

 ものぐさのじーじにはありがたい箇所ですが、ありのままに丁寧に夢を味わうことの大切さを述べているのかなと思ったりしています。

 しかし、まだまだ読みが浅いと思います。

 これからもじっくりと読み込んでいきたいと思います。           (2011?記)

     *

 2024年1月の追記です

 以前にも書きましたが、フロイトさんは、耐えがたい不幸を普通の不幸にするのが精神分析、といいました。

 精神分析は、人を幸せにする手段ではなく、不幸と付き合っていける力をもたらすものなのかもしれません。       (2024.1 記)

      *

 2025年7月の追記です

 今頃、気がついたのですが、ここでも、反復、ということが出てきていますね。

 夢や人生の反復を読み取ることが、精神分析や心理療法では大切なことになるようです。    (2025.6記) 

     *  

 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文 「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所  新潟市西区

 mail  yuwa0421family@gmail.com  

コメント

椎名誠『流木焚火の黄金時間-ナマコのからえばり』2016・集英社文庫-北海道東川町が出てきます!

2025年07月10日 | 北海道を読む

 2016年8月のブログです

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 シーナさん、こと、椎名誠さんの『流木焚火の黄金時間-ナマコのからえばり』(2016・集英社文庫)を読みました。

 シーナさんが週刊誌サンデー毎日に連載をしているエッセイをまとめたナマコのからえばりシリーズの堂々第7巻(あれ?なんか宣伝ふうになってしまいました)。

 いつものように身辺雑記を記しながらも、世の中のおかしなことを爽快に滅多切りにしています。

 シーナさんはじーじより10歳としうえの(じーじが勝手に)尊敬をしている人生の先輩ですが、いつもその鋭くも正確な感性にとても共感ができるので、すごく気持ちよく読み進めることができます。

 そして、今回も、いつもの調子で、大笑いやくすくす笑いをしながら、ウンウンとつよく頷きながら読んでいると、なんと!「北海道の東川町で考えた」という文章が出てきました。

 シーナさんの写真展を写真の町宣言をしている東川町で開催することになり、お話もしてきたという記事です(じーじもぜひ行きたかったです)。

 写真甲子園のことや樹木に囲まれた家々のこと、大雪山の湧き水による水道のことなど、さすがは一流の作家さん、とても丁寧でわかりやすい文章で綴っています。

 そして、最後に、東川町の写真による町おこしについてふれ、安直なテーマパークなどで町おこしするよりもずっと大切な取り組みではないか、とここでも鋭い問題提起をされています。

 ひさしぶりに痛快なシーナ節を聞いて、おいしいビールを呑むことができそうです。     (2016.8 記)

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 2020年11月の追記です

 シーナさんがもし、写真甲子園の審査員になったら、じーじは何を差しおいても東川町に行きます。

 来年あたり、コロナを怖がりつつ群れているであろう東京オリンピックに背を向けて、写真甲子園を観にいきたいものです。     (2020. 11 記)

 

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