J1・15節東京‐東京V

今のままではもう、これ以上の結果は望めないのかもしれません。

両チームともかつてないほどの試練のなか迎えた今シーズン最初の東京ダービー。東京はルーカスが
スタメンに復帰し、攻撃の軸が戻ってきたという期待をさせてくれるメンバー構成。またサポーター
も声出しのゴール裏がバック、メインにも「よろしくお願いしまーす」というエールを送るなど、
スタジアム全体が絶対に勝つぞという雰囲気に燃える中、キックオフを迎えます。その雰囲気のまま
開始から東京が主導権を握り、69ゴール前に何度となく迫ります。僕はこのキックオフからの攻勢を
見ながら、早い時間に先制点を挙げれば「ああ今日もダメか」と69が勝手に諦めてくれるはず、と
考えていて、そのためにも攻勢のうちに点を取ってしまいたかったのですが。東京らしく(笑）、
やはりゴールを奪えずに時間が経過します。

15分からは逆に69がぺースをつかみ、ボール保持の時間を長くします。ただ今日はワシントンの
調子が悪く、モニ・ジャーンがことごとく彼を防ぎます。しかしながら結局いつものとおりのグダグダ
状態に陥り、前半は0－0のまま終わります。

ハーフタイムにこの試合を大きく左右する出来事がありました。それは雨脚の強まり。バック2階の
U席から見ていて、強烈な降りだなと感じていましたが、後半が始まるとグラウンダーのパスが水
たまりで一部エリアではストップする状況。ただこれは細かなパス回しを得意とする69にこそキツイ
条件かと思いましたが、あそこまでいくともう関係ないですな。両チームとも明らかに苦労していました。
ただそうはいっても、勝たなければいけない試合。全体として東京のボール支配が多いのですが、
いつものごとくゴールを奪えない。また頼みのルーカスも68分で途中交代。故障上がりでこの
コンディションは厳しいということでしょうが、得点の予感は一気に薄れます。個人攻撃をする
わけではないですが、どうしてもゴールが欲しい場面で祐介を使わざるを得ないのは厳しいなあ。

またこれもいつものことですが、東京はセットプレーが全くチャンスにならない。もうちょっと
なんとかできないものですかね。今日なんてCKをことごとく69のディフェンスに跳ね返されていま
したからね。サイド攻撃である程度相手を崩し、CKを得てもそれが全く可能性を感じさせないの
ですから、いかにも勿体無い。

さらに今日感じたことを上げると、中盤の人材不足ですね。梶山はまるで試合に乗れておらず、
無意味なパスミスや気のないディフェンスを繰り返す。また今ちゃんも今日はもう一つの出来だし、
クリーに至ってはほとんど存在感を感じられない。
結局のところ右サイドからの攻撃か、ルーカスや戸田へのロングボールのみしか攻め手がない。
それはもう完全に研究され、相手も分かりきっている事ですから、そうそううまくもいかないし。
そして打開策を見出せないまま気がつけばグダグダに、ということなのでしょう。

僕はこれまで、いいところを見つけよう、前向きな考えでいこうと思い、積極姿勢のエントリーを
あげてきていました。しかし今日の試合を見て、そう簡単なものではないと今さらながらに思わざるを
得ませんでした。今日の雰囲気、相手が1人少ない状況で勝てないのでは…。東京は1人多い状況を
不得手とするとは言ってもね(笑）。

勝てると思っていた試合を勝てないのだから、逆に勝てないと思っているところでヒョコッと
勝ったりしてね。横浜に5－1ぐらいで勝ったりしたら楽しいな(笑）。こんな、何の根拠もない妄想に
逃げ込みたくなるような、そんな苦い引き分けでした。