マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

リスト:村の居酒屋での踊り(メフィスト・ワルツ第1番)

2014-12-12 21:47:33 | ラ・プロムナード・ミュジカル
明後日のプロムナード・コンサート、最後に弾くのは、リストのメフィスト・ワルツ第1番です。
リストの曲は膨大な量になりますので、もちろん、全部を弾くことは不可能ですし、全部弾きたいと思う今日ばかりではないのです。
そんな中でも、引いておきたいなと思っている曲の一つがこの曲。
リストを代表する難曲の一つですから、あまり年を重ねてからでは弾けない…だろうということで、まだ元気のあるうちに弾いておこうと、今回取り上げることにしました。

メフィスト・ワルツ第1番というのは通称で、正式名が「村の居酒屋での踊り」です。
1860年にオーケストラの曲として作られたものを、リスト自身がピアノ曲に編曲したものです。
ゲーテではなく、レーナウの「ファウスト」によるもので、メフィストフェレスと連れ立ったファウストが、酒場で出会った黒い眼の美女と恋におち、メフィストの弾くヴァイオリンの音に誘われ、塔酔狂をさまようという場面を描いています。
開始部分の5度音程が重なっていく音型は、ヴァイオリンの解放弦D、A、Eの音で、村の楽師たちが調弦している様子を表しているのかも。
メフィストフェレスが楽師からヴァイオリンを取り上げて弾くのがメインテーマ、中間部の官能的なフレーズは、ファウストの恋心。
テンポが速くなり、人々の踊りが熱狂的になって行きます。
森のナイチンゲールの啼き声も聞こえる中、宴は最高潮へと…そんな感じでしょうか。

CDは、ボレットの愛の夢~リスト・ピアノ名曲集 の演奏がすきですね。
キーシンもいいかも。
メフィスト・ワルツ~キーシン・プレイズ・シューベルト&リスト



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