君は銀河の青い風  八木真由美 岡山

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幸せになる勇気② 岸見一郎 古賀史健

2022年10月03日 | 読書記録ノート

幸せになる勇気②です。すべての年代に通じる大切な内容にふれて、日々日々自覚的に今を過ごしたいと感じています。


幸せになる勇気 岸見一郎 古賀史健 2016.2.25

「わたしであること」の勇気
他者からほめられ、承認されること。これによって、つかの間の「価値」を実感することはあるでしょう。しかし、そこで得られる喜びなど、しょせん外部から与えられたものにすぎません。他者にねじを巻いてもらわなければ動けない、ぜんまい仕掛けの人形と変わらないのです。ほめられることでしか幸せを実感できない人は、人生の最後の瞬間まで「もっとほめられること」を求めます。その人は「依存」の地位に置かれたまま、永遠に求め続ける生を、永遠に満たされることのない生を送ることになるのです。

「わたし」の価値を、他者に決めてもらうこと。それは依存です。一方、「わたし」の価値を、自ら決定すること。これを「自立」と呼びます。幸福な生がどちらの先にあるか、答えは明らかでしょう。


自分の人生は、自分で選ぶことができる
われわれは「他者の指示」を仰いで生きていた方が、楽なのです。むずかしいことを考えなくていいし、失敗の責任をとらなくてもいい。一定の忠誠さえ誓っていれば、面倒事はすべて誰かが引き受けてくれる。家庭や学校の子どもたちも、企業や役所で働く社会人も、カウンセリングにやってくる相談者も。

親、教育者は、どうしても子どもたちに過干渉になり、過保護になる。その結果、何事についても他者の指示を仰ぐような、「自分ではなにも決められない子ども」を育ててしまう。年齢だけは大人になっても、心は子どものままで、他者の指示がないとなにもできない人間を育ててしまう。これでは自立どころではありません。

だからこそ、教育する立場にある人間、そして組織の運営を任されたリーダーは、常に「自立」という目標を掲げておかなければならないのです。

「それは自分で決めていいんだよ」と教えること。自分の人生は、日々の行いは、すべて自分で決定するものなのだと教えること。そして決めるにあたって必要な材料、たとえば知識や経験があれば、それを提供していくこと。それが教育者のあるべき姿なのです。


人生は「不完全」からはじまる
人間は、個々の成長よりも身体の発達の方が遅い、おそらく唯一の生きものです。その結果、人間の子どもたちは心理面での「やりたいこと」と、肉体面での「できること」のギャップに苦しむことになります。周囲の大人たちにはできるのに、自分にはできないことがある。この無力感、もっといえば「自らの不完全さ」を経験する子どもたちは、原理的に劣等感を抱かざるを得ないのです。もちろん子どもたちは、人間として「不完全」なのではありません。しかしながら、大人たちは身体的な条件だけを見て、「子ども扱い」をしてきます。子どもたちの心を見ようとしないのです。

この劣等感はハンディキャップではなく、常に努力と成長の促進剤となってきました。もしも人間が馬のように足が速ければ、馬車を発明することはなかったし、自動車の発明もなかったでしょう。鳥のように空を飛ぶことができれば、飛行機は発明されなかったでしょう。白熊のような毛皮を持っていれば防寒着を発明することもなく、イルカのように泳ぐことができれば船も羅針盤も必要なかったでしょう。文明とは、人間の生物的な弱さを補償するための産物であり、人類史とは劣等生を克服する歩みなのです。

さらにいうならば、人間はその弱さゆえに共同体をつくり、協力関係のなかに生きています。

狩猟採集時代のむかしから、われわれは集団で生活し、仲間と協力して獲物を狩り、子どもたちを育ててきました。協力したかったのではありません。もっと切実に、単独では生きていけなかったほど、弱かったのです。

人間にとって孤立ほど恐ろしいものはありません。ひとりでは生きていけないことを本能的に熟知しているのですから。ゆえにわれわれはいつも、他者との強固な「つながり」を希求し続けている。

甲羅のないカメなど想像できないように、あるいは首の短いキリンなど想像できないように、他者から切り離された人間などありえない。共同体感覚は「身につける」ものではなく、己の内から「掘り起こす」ものであり、だからこそ「感覚」として共有できるのです。

人間は、身体的には弱い。しかしその心は、どんな動物にも負けないほど強い。仲間内での競争に明け暮れることが、どれだけ自然の理に反したことか、よくおわかりになったでしょう。共同体感覚とは、雲に浮かんだ理想ではありません。われわれ人間に内在する、生の根本原理なのです。

・真の自立について、そして共同体感覚の根本原理をわかりやすく示してもらい、非常にすっきりとしました。




 
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