和州独案内あるいは野菜大全

第一回奈良観光ソムリエであり、野菜のソムリエ(笑)でもある者の備忘録のようなもの。文章力をつける為の練習帳に

カマキリ

2009年04月06日 | 蟲のこと
    

 今、自然界では新しい命が静かに誕生のラッシュを迎えています。クモは卵を抱き、アブラムシは羽根付きが生まれて拡散の機会を窺っています。そんなアブラムシのコロニー近くにはテントウムシが卵を産みつけ、大食漢の幼虫が生まれるのも時間の問題です。
 カマキリはあの生命の欠片も感じさせない卵鞘から数百匹の幼虫が、数珠繋ぎになって生まれてきます。体長五ミリ程の生まれたてのカマキリが約半年かけて10センチを超える大きさに成長する。その頃には食物連鎖の頂点に達し、コウロギやバッタ果ては稀にアマガエルさえ捕らえる悪食になるが、この頃はクモやアマガエルに捕食される側です。しかし手足を舐め身づくろいをする仕草やその風格は成虫のそれとほぼ変わらない。
 いくつもの卵鞘から生まれる幼虫は千匹を超えるはずですが最終的に残るのはたった数匹、しかもオスはメスに食べられる事もある。同じオスとしてという感情的、感傷的な見方よりも、頭が齧られて既に無いのに交尾は続いてるんだなあと言う事実を冷静に見つめているものです。自然状態では余り観察されないらしいですが、やはり閉鎖空間のハウスならではなのでしょう年一回は見かける気がします。
 基本的に他のカマキリが近寄るのを嫌うのは繁殖期も変わらない様に見えるが、流石に食べるのに夢中なのかおとなしくなるので、確実に子孫を残せる究極の方法でしょうか。

  
                      トカゲの子供も動き出す

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