10月の終わりに夫が学会に招待されたので、メキシコに行ってきました。学会の開催された街はGuadalajara グアダラハラという街で、テキーラの産地として有名です。私たちがそこに行くと聞いた娘たちは、この旅行に大反対。とにかく危険な街だというのです。確かにUnited Airのウェブサイトにもこの街にはできるだけ行かないほうが良いし、絶対に通ってはいけない道路なども明記されていました。どうもテキーラに関わるマフィア関連の事件が多いらしく、警察もまともに動いていないらしい…。そんな情報を聞いてちょっと腰が引けましたが、夫は「もう招待を受けたから、行くしかない」と言うので、まぁなんとかなるかと行くことに決めました。ヒューストンからグアダラハラまではユナイテッドの直行便があり、2時間半くらいで到着。その後はホテルまでのお迎えの車が来ていて、見ると同じように招待された夫の仕事関係のドクターが何人も一緒で、ちょっとホッとしました。
ホテルまでは特に怪しい景色もなく、結構綺麗な街並みで、またしても安心。到着したホテルはヒルトンホテルで、すぐ隣はウェスティンホテル。ホテルの周りにはレストランやお店のようなものはあまりなさそうでした。まぁ、娘たちの強い意見もあって、私は学会中は一人で出歩くのはやめることにしました。
ホテルにはこんな骸骨の飾りがいっぱい。 この時期はちょうど死者の日(11月1日&2日)が近くてその準備の飾りでした。
初日の夜はホテルのレストランへ。
で、これがびっくり。ものすごく美味しかったのです。メニューを見てもあまりわからず、お勧めをお願いしたら、出てきたのがこ〜んな感じのお料理。右の二つの石の臼のようなものは火山の溶岩石でできている鍋で、これをオーブンで高温に熱して、この中に生の肉や魚、野菜などと一緒にスープも入れて、そのまま持ってきてくれます。そして目の前でグツグツと調理しながら食べるのですが、野菜も魚介類も全てが新鮮で美味しいのです。このお料理、モルカヘテとか言うお料理だそうで、この辺りではとてもよくあるお料理のようで、ここに滞在中に行ったどこのレストランでもメニューにはこの名前がありましたが、出てくるものは同じ石臼の中に入ってはいますが、結構色々な味があったり、中味も色々でした。でもどれも美味しかった!で、マルガリータですが、ヒューストンでマルガリータを頼むと、大抵はマルガリータグラス(比較的大きな足のあるグラス)で来るのですが、ここではコレ。とってもフツーのちょっと小さめなグラスでやってきます。グアダラハラで飲んだマルガリータはどこもこれでした。
2度ほど行った隣のウェスティンのレストラン。これ夕方なのですが、ガラガラ。こういう周りに誰もいない雰囲気が大好きな夫は大喜び。
お料理もこれ。上のお店とちょっと違うけどやっぱり美味しい。
グアダラハラではテキーラを作っている工場見学とテイスティングを兼ねたテキーラ列車という観光列車があったのですが、週に1、2回しか運行していなくて、しかももうチケットが完売で残念ながらいけませんでした。こんなに安全そうなところなら、もっと早くにチケットを予約するのだったとちょっと後悔。でもまぁ、どこでどんなことに巻き込まれるかわからないから、安全を考えると行かなくてよかったのかも。
学会を終えた後は初めてのメキシコシティへ向いました。飛行機で約1時間半。空港からタクシーでホテルに向かう途中の街中の景色がなんだかすごい!やたらオレンジ色。マリーゴールドの花が街中に飾られていました。私たちが到着したのが10月30日。死者の日は11月1日と2日ですが、前夜祭、前々夜祭があるようで、夜中までホテルの周りは賑やかでした。
翌日はガイドさんを頼んで市内見学とテオティワカン遺跡、そして天使の街と言われているプエブラへ。結局なぜ天使の街なのかわからず…。
メキシコシティ歴史地区の中心にある巨大広場ソカロ。巨大な骸骨人形がずらりと並んでいました。広場全体がお祭りの飾りでいっぱい。
ソカロ広場の近くのGran Hotel Ciudad de Mexico。古いホテルですが、ティファニーのステンドグラスの天井が美しく、内装もとても美しい。このエレベーターは現在も使用中ですが、宿泊客のみが一度だけ乗ることが許されているのだそうです。
この後車でテオティワカンへ向かいました。
紀元前に作られたピラミッドや多くの建造物跡が残されていますが、発見当時は土の中だったらしく、最盛期は人口20万人もの大都市だったということですが、謎が多い街のようです。どうして滅亡しちゃったのかしらねぇ。ここでも太陽の動きを正確に計測してピラミッドが建てられているらしく、アイルランドの巨大古墳に通づるものがあるなぁ。昔の人ってどうやって正確に太陽の位置や動きを測っていたのだろう…
そして天使の街プエブラへ。ガイドはここまでということで、ピックアップ時間を設定されてプエブラ歴史地区で降ろされましたが、これがすごい人!ホントにすごい人たちで溢れかえっていたのです。
いやはや大人から子供まで真剣に仮装してます。この準備にどのくらい時間がかかったのだろうと感心するくらい素晴らしい。ちょうどハロウィーンと重なっているせいか、入れ物を持っていて、私たちにそれを差し出してきます。キャンディーなんて持ってないなぁ、と思って見ていたら、違うのです。コインを要求してきます。大人も子供も_。近くのお店で両替してもらって少しコインを持ち歩き、子供のバケツの中に何度か入れていましたが、それもあっという間に尽きてしまいます。死の日のお祭りとハロウィンが混じっちゃってるみたいだけど、なんだか現実的なTrick or Treat。
そうこうしているうちにピックアップの時間になりましたが、予定の場所はもう車の通行禁止になっていて、車が入れなくなっていて、どこでピックアップしてもらえるのかわからない!運転手さんに電話をしてもスペイン語で通じない!近くのお店で英語を話せる人を捕まえて電話をしてもらったり、あたふた1時間くらいでようやく旅行会社と連絡がつき、なんとかピックアップしてもらえましたが、ちょっと焦りました。おかげでホテルに戻ったのは10時過ぎ。レストランはどこも閉まっていて、仕方なくホテル近くのセブンイレブンへ。サンドイッチでも買おうかと思ったら、ナント、そこにおにぎりがありました!もうびっくり。そうあの海苔とご飯がプラスチックのペーパーで分けてある日本のコンビニに売っているのと同じ顔したおにぎり!サケと梅干しというのがあったので、買って見ました……でも…やっぱり違いました。ご飯は硬くてボソボソでぜんぜん食べられるモノではありませんでした。
翌朝ホテルの一階のコンシアージュの人にツアーバスのことを聞きに行ったら、ナント!
皆さん、こんなカンジ。徹底してます。こんな化粧ってどのくらい時間がかかるんだろう…
レストランでも_。 楽しみ方が半端じゃない。
このお祭りの期間中はどこも交通規制があって、交通渋滞。二日目は歩くのが一番と、ぶらぶら歩きながら観光。昨日行ったソカロ広場からちょっとのところにあるテンプロ・マヨール博物館に行きました。テンプロ・マヨールはアステカ文明時代の神殿跡だそうで、スペイン人に占領されて破壊され、ナントその上に新しい街ができて、それが現在のメキシコシティなのだとか_。なので、メキシコシティの街の下には何層もの建物が存在しているのだそう。地盤がどんどん高くなっていっちゃうワケね。なのでメキシコシティでは土地が水平な所が少なくて、若干平衡感覚を失いそうになるのだそうです。メキシコシティの海抜が高いのは、そういうせいもあるのかしら…。ハハ…。
現在の地層の下から出てきた建物跡。結構立派な建物が地下深くに眠っていたのですねぇ。完全に壊さずに適当に壊してその上に新しい建物を建てていっちゃうっていうのは初めて聞きました。歴史を発掘したい人にはありがたいかも…。
夜はメキシコシティの夜景を一望できるレストランMiraltoへ。Latin American Towerの41階にあるレストランです。このタワーは地震の多いメキシコシティにおいて、幾度もの地震に耐えてきた歴史的な超高層ビルなのだそうです。
とても景色の良く見える素晴らしい席に案内してもらえたおかげで、メキシコシティの夜景を堪能できました。ただ、お料理はあまりここに載せるほどのものではなく、ちょっとがっかりでした。メキシコで唯一料理でがっかりしたレストランです。でもサービスも雰囲気も良かったです。
食事の後はマリアッチのいる広場に行き、マリアッチの演奏を聞きながら出店のパンを買って帰りました。
メキシコはこれが2度目です。初めていったのはプエルトバラルタ。海岸の避暑地のようなところで、あそこの食べ物もとてもおいしかったと覚えています。そして今回もどこで食べても新鮮で美味しくて、メキシコ料理を再認識。テキサスで食べるメキシカンとはまた全然違うのです。そしてもう一つの新しい発見はパン。パンが日本のパンのように美味しいのです。このお祭りの間だけにふるまわれるパンがあったのですが(左)、これがまたフワッとしていてとてもおいしかったのです。そして日本のメロンパンとそっくりなパン(右)も発見!
メキシコ料理は美味しい!
もちろんTexmex(テキサス風メキシカン)ではなくホンモノのメキシカンです。そしてそれに合うのがこのビール。黒ビールですが、Gunnessほどくどくはなくて、それでもなかなかコクがあって美味しいです。
Modelo Negro
ヒューストンからはとても近い外国。美味しいし、ちょくちょく行ってみたいところの一つになりました。
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