Potter's Diary

私の生活諸々と陶芸作品の紹介(ヒューストンより)

アルゼンチンへ

2022-05-31 | 旅行


Palacio Duhau - Park Hyatt Buenos Aires

今月5月の初めに本当に久しぶり(2年半ぶり)に海外に出かけました。夫の学会がアルゼンチンのコルドバという街であるというので、先にブエノス・アイレスに3泊してからコルドバに向かいました。久しぶりの空の旅は、ぎりぎりでアップグレードされてビジネスクラスに_。でもなぜか以前のような豪華さはなく、食事も美味しくないし、私はプレミアエコノミーで充分かな。

はじめてのブエノス・アイレスは古い街並みの残るヨーロッパを思わせる街でした。私たちの泊まったホテルも昔は貴族の屋敷だったらしく、広い中庭のあるゴージャスな建物でした。


到着の夜は、まずはアルゼンチンのステーキを食べてワインを飲もうということで、ホテルで勧めてくれたレストランへ。


夕方6時半頃に行ったのに、誰もいない…


リブアイステーキはジューシーでかなり美味しかったし、ベイクド・プロボローネチーズは初めてだったけれど、これも美味しかった!そしてアルゼンチンワイン!!

到着の翌日は、日本語の話せるアルゼンチン生まれの日系二世のガイドさんに案内してもらい、市内を回りました。”Cementerio de la Recoleta”という世界で一番美しい墓地の一つといわれている墓地があるというので行ってみましたが、これがびっくり。墓地というより豪邸の並ぶ街といった風景。一軒一軒のお墓がそれぞれ趣向を凝らした美しい建築物。人が住んでると言われても信じてしまうくらいゴージャスで、とてもお墓に見えません。ここには歴代大統領や、歴史的に名を残した人、由緒正しい一族などが眠っているのだそうですが、アルゼンチンの聖母として有名で、映画にもなった「エビータ」のお墓もあり、今でも花が絶えず供えられているそうです。


墓地とは思えない佇まい。宗教も色々入り混じっているとか。一番右がエビータ(María Eva Duarte de Perón)の墓


ここはもとはオペラハウスだったそうな_。それが今では本屋さん。最近アメリカでは本屋さんが潰れているけど、こんな本屋さん、羨ましい…。


アルゼンチンの大統領官邸・ピンクハウス 
またエビータの映画に戻りますが、この建物のバルコニーで、マドンナ扮するエビータがあの曲”Don't Cry for Me Argentina”を歌ったのだそうです。

ところで、ブエノス・アイレスでのこのツアーは半日のツアーだったのですが、この後に訪れた教会で、私はなんと段差に気付かず、顔から転び、見事に前歯を2本折りました。というより、差し歯だったので、ボーセリンの部分をこわしました。このパンデミックで、まじめにマスクをしていたおかげで、誰も歯を失った事に気が着いた人はいませんでしたが、見事に唇も切り、かなり悲惨でしたがその他は骨折することもなく、まずは不幸中の幸い。でもこのツアーを途中で断念してホテルへ。ホテルに戻ってすぐにいつも診てもらっている歯医者に電話をして、帰ったらすぐに緊急で診てもらう予約を取りました。そして帰国した翌日に行くと、ナント約2時間半で差し歯はもと通りになりました。今の歯科の技術は凄い!

この日はもう一つ、夜にアルゼンチン・タンゴを見に行く予定があったので、しっかりマスクをして唇の出血と腫れをおさえながら行きました。


小劇場でしたが、アルゼンチンタンゴでは有名な劇場のようで、演奏者のノリもよく素晴らしかったです。


この小さな舞台に3組のカップルが同時に出て踊ると(この写真では一組ですが)さすがにすごい迫力でした。あのリズム感で、情熱的な曲に合わせて踊るカップルたちは、とてもセクシーでほんっとにカッコイイ!時間を忘れました。そして気がつけば夜中をとっくに過ぎていました。

コルドバへはローカル空港から飛行機で約1時間半。驚いた事にブエノス・アイレスのローカル空港では英語の案内が全く無いのです。おまけに飛行機の中も全てスペイン語だけ!これにはさすがに困りました。日本では多分どこの地方空港でも国内線の飛行機の中でも一応英語の案内が日本語の後にあったと思うのですが_。英語のわかりそうな係の人にゲート番号を聞いたり、人の動きを見て想像したり…。そうそう、iPhone  の翻訳アプリが初めてここで役立ちました。このあたりから、ちょっとイヤ〜な予感はあったのですが、コルドバに着いてみると、予想通り、ほとんど英語が通じない!! 日本語でも英語でもなく、スペイン語の国なんだから、仕方がないと言えば仕方がないのですが、エジプトに行った時を思い出しました。コルドバは大学の街なので、学生たちはもう少し英語を話すかなぁ、と期待したのですが、レストランでアルバイトをしているような学生でもほとんど通じませんでした。なので、さすがに一人でフラフラと出歩くことはできず、日中は狭いホテルの部屋で過ごしていました。でも夫の参加した学会のパーティはホテルからバスで50分ほど行った、広大な敷地のパーティ会場で、これはなかなか楽しめました。



バスがこの会場に到着したのは9時過ぎで、このパーティは9時半頃から始まり、最初の帰りのバスが出たのは12時半。帰ったのは午前2時を回ろうとしていました。とにかくこの国の人は、アメリカや日本とは違う時間帯で動いているようです。唯一英語がフツーに通じたホテルの人に夕食の予約をしてもらおうと、「6時半に_」と頼んだところ、目を点にして「そんなに早くに夕食?」と聞かれてこっちがびっくり。「普通は夕食は何時?」と聞くと9時か9時半なのだそう。どうりでブエノスアイレスでも、どこのレストランに行っても私たちの行った時間帯はガラガラだった訳です。それでもスペインと違いシエスタはしないそう。なので、昼ご飯は3時くらいだとか…。いやぁ、所変わればホントに色々なことが違うんだ、と思い知らされました。確かエジプトの空港は真夜中でもお店がオープンしていて、飛行機も夜中の1時や2時に運行していたっけ…。

アルゼンチンに来るにあたってはCovidの検査や制限は全くなく、とてもスムーズに入国できたのですが、アメリカに帰るにあたって、チェックインの際にCovidの検査が必要ということがわかり、そんなことを全く準備していなかった我々はちょっと焦りました。とにかく言葉の通じないところで出国24時間以内にテストを受ける必要があると言うのです。コルドバでテストを受けるか、アルゼンチンの空港に行ってから受けるべきか… 万一空港の検査場が混んでいたら、飛行機に乗り遅れるかも…。そんなこんな悩んだ末、ホテルの人に聞いてテストをしてくれるというクリニックのような場所まで行き、話をするとなんとか英語のできる人が出てきて、ナント、彼は日本語まで喋るではありませんか!とにかくその人のおかげで30分くらいでテストを受けることができ、その日の夜に検査結果が来てチェックインもでき、無事に帰国することができました。いやいやこの時期、まだまだCovidの影響は大ですが、それでもあんなに旅行者がいるのねぇ。なかなか貴重な体験でした。