ぽせいどんの今日の一枚 +

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パラオ共和国(ベラウ共和国) 1993年  その6

2021-08-06 12:11:44 | 写真 海

 四本目 ニュードロップオフ

 水深18m。ハナゴイ(見出し画像)の群れが目の前を横切った。
 中層にはやはりホワイトチップが悠然と泳いでいる。恐怖感は無い。
 カスミチョウチョウウオがまた湧いて出て来た。再び幻想に包まれた感!。

 前方5mの下層からエア。ピンク色の影。
 『そうだ。気泡浴だ』全身でそれを浴びようとキック。
 『ン!・・・?』もう一度よく眼をこらした。このピンクの影はどうも体型が太目だ。
 オバサン軍団だ。
 『紛らわしい格好をするな』昼前に若返った分が相殺されるところだった。
 また頭痛がひどくなった。



 岩陰に大型の魚がいた。鮮やかな斑紋。コショウダイだ。
 なかなか愛嬌のある顔をしている。



 この魚も人を恐れる様子は全くない。パーティから離れて撮影。

 前回と同様にオバサン軍団は早めにエキジット。
 ホストとジャイアンに伴われて団子状態で浮上。
 
 ファブリックスーツは保温性は殆ど無い。
 体長の優れないときは冷えを著しく感じる。
 赤道近くのミクロネシアでも3mmのウェットスーツの方がベターだろう。

 ナポレオンが姿を現した。やはり焦る必要は無かった。ピント調節。閃光。



 そしてフラッシュの電源を落として自然光のみでもう一枚。
 ※ナポレオン 和名:メガネモチノウオ ベラ科、最大(成長すると2mを越える)の魚。
  生まれてきた時はすべて雌でこの時額のコブは無い。
  成熟した雌になった後、雄に性転換。その後、体色が青くなり額のコブが大きくなる。
  ナポレオンの軍帽のように見えることから命名された。

 

 ※ナポレオンの雌 撮影はパラオではありませんが参考までに

 エキジット迄あと僅かであった。
 ガイドのハルが一点を指さした。一斉にその方向を視た。10mほどの距離にナポレオンが。



 だが私の脇には、それこそ触れんばかりの距離に先ほどからモデルを務めていた写真好きの一匹がいた。

 エキジット。海面は多少の揺れがあった。梯子を掴んだ。ピンクとSASを先に上げた。
 辰也を手招き。促す。
 吐き気。船酔いに似た症状。波酔い?。
 ・・・・・・我慢は禁物。水中に嘔吐。海水を含んでうがい。
 どうしたのか?・・・・・・・妹の生霊のなせるわざか。
 また胃の中から不快感がこみあげて来た。胃の中は空のはずなのに。

 ・・・・・・再び嘔吐。
 ・・・・・・不快感が薄れた・
 ・・・・・・乗艇。
 誰も気づかなかったようだ。辰也には話した。
 「大丈夫ですか?」
 「大丈夫だ」

 ・・・・・・

 帰港するまでの一時間が非常に長く感じられた。
 体長は完全とまでは言えないが回復していた。
 接岸。艇から跳び下りた。
 「足元、滑りますから注意してください」振り向いて言った。
 SASが笑った。
 スーツを脱いで一呼吸。
 フィジー達の乗った艇が帰って来た。
 「今日は大丈夫だったのか?」
 「なんとか」
 「で、どこを潜ったの?」
 「ウーロンチャンネルとウーロンドロップオフ」
 「ふーん」
 「明日はペリリュー島で三本潜ると言っているけど・・・どうしようかな」

 つ づ く



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