できるだけ歩く鳥

サラリーマンエンジニアによる日常メモ。たまにMac偏り気味。

iPhoneのタッチパネルがなぜすごいのか

2008-07-16 01:05:32 | design
iPhoneとかiPod touchのタッチパネルがなぜすごいのか。

僕なりに考えてみたところ、それは機能が境界上に現れる(ことが多い)からだと思うのです。
例えば、タッチパネルを使った画像拡大機能の実装を考えてみます。

■凡庸な場合
  1. 虫眼鏡アイコンとか、なんか、これから拡大機能を使いますよ、という宣言をするためのボタンなりメニューがあり、それを指で選び、拡大機能使いますよ、と、デバイスに対して宣言してやるみたいなことをする
  2. 拡大したいところを、タッチパネル上で指でタップする
  3. 指から離れた画面の中で、拡大処理が行われ、一瞬で拡大された結果を見る


■iPhoneの場合
  1. 指2本でにゅいーっと広げると、同時に、にゅいーっと拡大されるのを、見る



iPhoneの場合、人間の指先と機能が境界で繋がっているんです。様々な機能を実現している「中の人」に裏方と舞台上でパフォーマンスを繰り広げる役者とがいて、そして舞台があるということは重要です。機能を求める人と提供する人が、舞台上で、接しているんです。すると、一体感が形成されるのです。

それに対して凡庸なタッチパネルは、実は物理的なボタンを置き換えているだけだったりすることが多いのです。様々な機能を実現する「中の人」は、デバイスの奥に引きこもってます。ひどいやつだと、たまにあるあまり対応がよろしくないお役所の窓口みたいなイメージです。無機質なカウンター、無愛想な担当者、必要事項をこちらが記入して書類を渡すと、奥でなんか時間かけてがさごそやって、んで出てくるのはあっさりした紙切れ、え?こんだけ?みたいな。

…「中の人」の例えはわかりにくいなぁ。

(ある機能によって引き起こされる)現象と、それを求めてなんらかのアクションを起こした指先との距離感が、全然違うのです。iPhoneの方が身体とデバイスの機能が連続的で、その他凡庸タッチパネルは断絶がある、ということです。この断絶は、人間が手・指先で使う「道具」としては致命的なのではないでしょうか。大工さんの手とカンナとの間に感覚の断絶があったら、致命的だと思います。


なんて書いておいて、どちらも持ってないし実物触ったことすらないんで、全然見当違いのこと書いてるかもよ。もしくはどっかで誰かが同じようなこと(もっと深いきちんとした考察とか)とっくの昔に書いてるかもよ。

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