映画食い倒れ。

~映画は人生のデザートです~

個人的覚え書きのため、たまにネタばれありです。

「かもめ食堂」

2007年09月29日 | 映画~か~
小林聡美、もたいまさこ主演の日本映画です。

日本人女性がヘルシンキで営む食堂(カフェのが近いかな)に集まる、個性的な人々を描いた物語です。特に大きな物語のうねりがあるわけではなく、穏やかに話は進んでいきます。

どうしてお店をヘルシンキで?

との問いに店主(小林聡美)の返答は「無理があるだろう…」と思ってしまうような、かなりごり押し、無理やりな理論を展開したりもしていますが、多分この映画は物語を楽しむというよりは、映し出される淡々とした日々の生活を楽しむものだと思います。

とにかく出てくるお料理が素晴らしく美味しそうなのです。

この映画を観た翌日、シナモンロールを作ってしまったアタクシ。かもめ食堂の看板メニューはシナモンロールにおにぎり、焼き鮭定食、からあげ…なぜ底にシナモンロール?とここでも疑問に思ったりもしますが、そこに注目しても仕方が無いんです、この映画。そんな疑問は極力持たずに観てください。

印象的なシーンが二つあります。

もたいまさこの荷物が届かず、着替え用の洋服を探しに行きます。新しい洋服を購入しかもめ食堂に帰ってきたもたいまさこは、マリメッコの素敵なコートを着こなしていました。

旦那に家出をされたフィンランド人女性。旦那に未練たっぷりだったのが自分の人生を楽しむようになり、かもめ食堂の3人と一緒にオープンカフェでくつろぐシーン。それまで地味な印象だったのが、4人ともそのときの気分を表すような鮮やかな洋服を着こなし、降り注ぐ太陽を受け、生き生きとした大人の余裕のある表情があります。

小林聡美演じる日本人女性の、芯の通ったブレの無い凛としたたたずまいが素敵です。おにぎりやから揚げ。そんな日本に住んでいたらいつでも食べられるような食事を、今すぐ欲したくなるような。そんな映画です。



お薦め度:★★★☆   無駄の無いキッチンが素敵です。(写真)



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