映画食い倒れ。

~映画は人生のデザートです~

個人的覚え書きのため、たまにネタばれありです。

「恋するレシピ 理想のオトコの作り方 ~Failure to Launch~」

2008年11月14日 | 映画~か~
2006年 アメリカ映画

35歳になっても両親の家を出て行こうとしない息子のトリップ(マシュー・マコノへー)。それを案じた彼の両親は「プロ」に依頼をすることに。そのプロとは、両親宅に住み続ける男性を自立させるためのプロ。ポーラ(サラ・ジェシカ・パーカー)は、ビジネスとしてこれまで何人もの男性に「恋愛感情」を抱かせ、両親からの自立を成功させてきたが、今回の相手トリップのことを本気で好きになってしまう。


なんで「恋愛感情を抱かせる」ことで両親からの自立を促すことができるのか。この状況、日本と異なるんですな。アメリカやイギリスの場合、20代半ばを過ぎても両親と一緒に生活しているというのはかなり「かっこ悪い」もので、たいていの場合親元を離れて友達とハウスシェアをする、恋人と同棲するというのが一般的。好きになった女性を自分の両親に紹介する時に、「親と同居している」というのは相手にマイナスの印象をもたれてしまうのです。だったらそうなる前に親元から出て行こう・・・という風に仕掛けるのがこのプロの役目ということらしい。本当にこういうビジネスがあるかどうかは知りませんが。

マシュー・マコノへーは、こういうノリの軽い、「いつまでも子供」チックな無邪気さのある役が一番合っているんじゃないかと思います。肉体派(魅せる専門)ではあるけど、仕事ができる男には見えないし、頼りがいもなさそうだし。『10日間で男を上手にフル方法』も面白かったけど、あの時はものすごく自信家でモテる設定だったし。今回の設定の方が好きです。

この映画、2006年のものなので、サラ・ジェシカ・パーカーがおそらく39~40歳の時に撮影されたものだと思うのだけど、魅力的なのよね。個人的には、『SEX and the CITY』のファンでもないし、SJPがきれいだとか美人だとも思ったことはないのだけど、華があるよねあの人。つい先日、新聞のおまけで『ハネムーン・イン・ベガス』のDVDがついてたんだけど、SJPが全然変わってないの。あ、ちなみにニコラス・ケイジ主演の映画ね。最後までは見てないんだけど。SJPは当時からものすごく細くて、今と変わらないの。当時も華やかさがあって。1986年だったと思うけど、20年も前の映画なのに変わらないのよ!?ものすごくお直ししているようにも見えないし。脅威ね。

この映画さ、日本キャストで撮影されるとしたら…とふと考えてみたんだけど、やっぱ無理よね。日本で一般的に女性が「魅力的」とされる年齢って20代、しかも26,27歳くらいまでじゃない?あ、これは一般の男性目線よ。私はそうは思わないけど。で、この「親元からの自立」ビジネスをしようとしたら、やっぱり仕掛ける側はこのくらいの年齢じゃないと成り立たないんじゃないか、と思うのよ。20代後半だと「結婚を焦っているので気をつける」と警戒されるし、30代過ぎると「おばさん」扱いだし。周囲からの見られかたが日本とアメリカ(この映画の場合)では全く違っているのよね。あ、ちなみにあたくし三十路よ。

気楽に楽しめるエンターテイメント映画です。余計な「笑う場面」(ここで笑え!といわんばかりの無理やりなギャグや見せ場)はあるけど、そういうのは無視してください。トリップの友人役の一人(気が強い方、名前忘れた)は、『ウェディング・クラッシャーズ』に出てましたね。ポーラのルームメイトの女性(こちらも名前忘れた)が映画前半はものすごく良い感じの「すれた」キャラで好きなんだけど、後半はなんだかやっつけ度が高くて残念。彼女が銃を購入しに来た場面でのポーラとのやり取りのテンポのよさは抜群です。この彼女、ゾーイ・デシャネルという女優さんで、『ハプニング』でマーク・ウォールバーグの奥さん役だった人なのね。全然気づかなかったわ。全くの別人よ。この人、今後要チェックね。

でも何が一番驚いたかって、サラ・ジェシカ・パーカーの声の高さ、若さ!!!声だけではいくつかわからない。20代前半くらいに聞こえます。声って重要なのね。でもこれ、日本キャストで…(くどい)、日本人女性が同じような若さのある声で話してたら、「腐った松田聖子」(「恋のから騒ぎ」ファンならわかるはず)とかって呼ばれかねないわよね。見た目とキャラと声のバランスは大切ね。あ、でもね、今ウィキペディアでゾーイ・デシャネルのところを読んだんだけど、撮影当時の彼女が26歳くらいなのよ。で、ルームメイトのポーラ(SJP)が当時39でしょ?やっぱり映画的に、SJPは「若い」というイメージを持って作られているようね。もしかしたら年齢ではなく、「イメージ先行」「魅力的な人は歳は関係ない」ということかもしれないけど。でもこの2人のルームメイトぶり、全然不自然じゃないの。良い感じのコンビなのよ。さすがSJP。どこまでも脅威です。



おすすめ度:☆☆☆


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