映画食い倒れ。

~映画は人生のデザートです~

個人的覚え書きのため、たまにネタばれありです。

「ライラの冒険 黄金の羅針盤 ~The Golden Compass~」

2008年05月26日 | 映画~ら~
2007年 アメリカ映画

「ハリー・ポッター」「ナルニア国物語」など、不思議の国で子供が主役の物語、最近ものすごく多いですよね。昨年10月ごろ、日本の映画館で『ライラの冒険』の巨大パネルが飾ってあり、「またかよ・・・」と見る前から脱力感に襲われた記憶があります。見る前、というか見る気はまったく無く、むしろ「3番煎じを誰が見るんだ?」という気持ちを抱いたのを覚えています。そう、まったく見る気も興味も無かった作品。いやー、これがさ、意外に面白かったわ~!

期待してなかったのもよかったんだと思うけど。もともと有名小説だから、原作が悪いということは無いだろうし、ハリーやナルニアの後だから「また?」という気持ちになったんだけど、当然別の話なわけだし。似てるけどね。ファンタジーでなくとも、似てる映画なんていくらでもあるしね。そして実はハリー見てないし(こちらも興味なし)。ナルニアを観たときも、意外に楽しめたんだよね、私。自称・ファンタジーあまり好きではないタイプなんだけど、もしかしたらけっこう嫌いではないのかも、いまさらですが。


物語は、なんかちょっと、細かいところの設定がややこしくて、うまく説明出来ないので省略。

主役のライラ役の女の子、すごく演技うまかったです。この物語の役柄が子供向け映画にありがちな「ものすごくウブ」とか「純真無垢」というタイプではなく、どちらかというと子憎たらしいタイプ。これをうまく演じていたと思います。典型的なタイプでないところも、私には面白かった。

ほかのキャストも豪華で、ライラの叔父のケンブリッジ大学教授にダニエル・クレイグ。大学に顔のきく、謎の権力女がニコール・キッドマン。ダニエル・クレイグの映画って、最近の007を含めて2~3本しか観たことないけど、この役が一番合っているように感じました。ニコールの、華と毒気があって大学関係者たちを手玉に取っているビッチぶりがぴったり!トム・クルーズと結婚してた時のニコールって、美しいけどもう少し自然でやさしさと品のある雰囲気があったと思うのだけど、離婚後・・・というかお直し後?(整形ね)のニコールは自然さとか(いじったから自然であるはずは無いんだけど)品のある美しさは無くなったわよね。でもリフティングで不自然に吊り上げられたしわのない顔は、それまでのニコールには無かった毒気ややや過剰な華々しさが備わって、今回の謎の女(ビッチ)を演じるのにぴったり。大学の講堂を歩く彼女の姿が、まぁ驚くほどアカデミックな場所に似合わない。ものすごく浮いてるの。映画的に抜群の効果。これは演技とかではなく、その人そのものがかもし出してる雰囲気ではないかとおもう。

そしてなんと言う俳優かは知らないけど、何人か気になる人たちが。私は心の中で、「萩原流行」「名古屋章」「緒方拳」とつぶやきながら観てました。日本の俳優がキャスティングされるなら、この3人ははずさないでほしいです。名古屋章は無理だけどね。(今、日本のライラサイトを検索したら、緒方拳は白熊の声を担当しているそうですね。もちろん私が心の中でつぶやいたのは別の役です)

守護霊?守護動物?分身??…うまく説明できないのだけど、一人に1匹(1羽?)ずつ「ダイモン」と呼ばれる動物がついてるの。ちなみにニコール・キッドマンには黄金の毛の、躾のなってないサルね。ライラにはフェレット?でも時々でその姿を変えるから、本来は何の動物なのかわからないけど。

「えーっと、私だったらなにかなぁ?」とついつい考えてしまいます。本当にダイモンがいたらいいなぁ、と本気でうらやむ三十路です。


この映画、ハリーやナルニアと同じく3部作の構成で、これは1作目。続きが楽しみです。


おすすめ度:☆☆☆★


追記:ケンブリッジではなくオックスフォード大学でしたな。失礼失礼。(6月8日)


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