映画食い倒れ。

~映画は人生のデザートです~

個人的覚え書きのため、たまにネタばれありです。

「30デイズ・ナイト ~30days of Night~」

2008年04月12日 | 映画~さ~
2007年 アメリカ映画

ジョシュ・ハートネット主演のホラー映画。
アラスカで日照時間がまったくなくなる30日間、ある町は吸血鬼に襲われる・・・というものすごくシンプルな物語。私はよく知らないのですが、原作となっている小説が日本でも有名なようですね。映画を見た後、アラスカの気象状況を調べてみたら、北部のほうは12月から1月にかけての約1ヶ月間、日照時間ゼロでした。そうなのか~。

話はものすごくシンプルなんですが、何なんでしょうこの満たされない気持ち。2時間弱のそれほど長い映画ではなかったのですが、なんだかものすごく長く疲れた。

話の山場がよくわからないんです。結構最初から映画の展開のスピードは飛ばしていて、あっという間に吸血鬼が登場して…(以下省略)。吸血鬼は吸血鬼でそれ以上でもそれ以下でもないのでしょうけど、なんだかよくわからないんです、これが。どうやら人間の生き血のにおいを嗅ぎ分けることができるらしく、人間を襲い、襲われた人間は吸血鬼になっていく。これはわかる。吸血鬼グループ(一人じゃないですよ!大勢います)は30日間の暗闇とともに町の外からやってきます。だから誰も彼らを知らない。そのグループの中にリーダーと思しき男性とその妻?恋人?ちっくな女性が中心になっているのですが、「だからどうした?」といった具合。リーダーがいようがいまいが、映画の中ではまったくその存在意義がないんです。

「俺たちの時代を築くぞ!」と意気込んでいるのですが、その狙いもよくわからない。ただ血肉がほしくて人を殺していく、としてくれたほうが納得もできるのですが(だって吸血鬼だから)、時折何か目的があるような台詞をはくんです。結局それが何なのかわからないまま映画は終わります。そして仲間同士で、やたらと人間らしい愛情の見せ方をしたりもする。

走っている車に追いつきボンネットに飛び乗ったり、ものすごいスピードで移動したり高いジャンプを決めたり。かなりの身体能力の高さも伺えるのですが、場面によりその能力にムラがあって「一体どっちなんだよ!?」と。

この映画全体的に、怖がらせ方が「びっくりさせる・驚かせる」といった視覚・聴覚に訴えるもので、大きな声で奇声を発するとか、人の首を斧ではねるとか。80年代にヒットした『死霊のはらわた』と変わってない。(今偶然『死霊のはらわた』を検索していてわかったのですが、『死霊のはらわた』の監督、この映画でプロデューサーをしていた模様。わはは!)吸血鬼たちも本気で怖がらせようとしているのかさえ疑いたくなる。表情とか人を襲うときの溜めとかが、なんというか「風雲!たけし城で悪役だったストロング金剛」を見ているような。どこかコミカル。わかってもらえますかね、この説明で。無理がありますよね、ええ。

映画を見ている途中までは、『アイアムレジェンド』を、そしてその後は『ドーン・オブ・ザ・デッド』を思い出し。ジョシュ・ハートネットの演技力が無駄に使われていて物悲しいです。弟・ジェイクを演じた彼(名前わかりません)もいい演技してました。

ただね、ヒロイン役のメリッサ・ジョージという女優さんがね。見ていて、「若林志穂」とか「渡る世間は鬼ばかり」に出てる人たちの演技を思い出しました。なんだか同じにおいがする。花王愛の劇場。なんというのだろう…うまく説明できないんだけど…演技が大げさ?あと、ものすごく漂白したのかシリコンなのかわからないけど、ブラックライトを当てたらものすごく浮きそうな歯が印象的です。

日本ですでに公開していると思ったら、どうやらまだ見たいですね。いろいろ検索してみたけど、公開予定も今のところなさそう…。まぁ日本では当たらない予感はぷんぷんしますしね。



おすすめ度:★  ホラー好きでもどうかと思う。



---追記(2009年6月27日)-----------------------------------------------
どうやら、この映画の日本公開が決まったみたいですね。8月22日からだそうです。なぜこのタイミングなのかわかりませんが…ジョシュ・ハートネット、最近ぱっとしないし。うちの旦那は「悪くない」と言っていたので、評価は人それぞれなんでしょうね。私個人としてはおすすめしません。


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