…オレにサンビームを語る資格なんて、はじめからなかったのだ。

先日何の問題もなかったピストンとシリンダーがこうなったのはもちろん…「コックの開け忘れ」だ。もうね、土下座です。ゴミクズ同然の、いやそれ以下のこんなオレのせいで度重なるこの事態…。マイビームには本当に申し訳ない。「コックを開け忘れるようなド低能はモーターサイクルを降りた方がいい」と内心思っていたあの頃のオレ…。オレこそがその、ド低能だったのだ。
その日は学校に行ってクラッチワイヤーの長さと取り回しを調整していた。簡単な作業を終えて、軽快に走り出し、いやあ最高だなあなんて思っていたら。道程の半分ほど10km弱走ったところで何やら不穏な気配…。あ、これ知ってる!きゅうとエンジンが締め上げられるこの感じ…ひょっとしたらほら、アレじゃない?とクラッチを切るや否やエンジンストール。慣性の法則ですーっと路肩へ寄せて止まる。ライトを消し、ギアをニュートラルに入れ、まずはデコンプを握る。…うん、バルブの抱き付きではない。となるとやはりピストンだが、先日確認したばかりでそんなことは…とクランキング。…うん、これも一応クランキングするな。…とキックペダルに目をやったその視界の端にいやなものが見えた。コ…コックが…閉まっとりゃーすがな…。レッカーを呼ぼうかとも思ったが、さしあたってエンジンをかけたらかかる。異音白煙共になし。そろりそろりと走り出せば、まあ変わらず走る。これは…もうこの際行けるとこまで行くか…。果たして残り10km弱、無事?完走し帰宅した。
…でだ、開けてみたところが上のような状態です。正直軽い抱き付きなんじゃないか…と淡い期待を抱いていた。いやいやなかなかどうしてガッツリいっとります。シリンダー側が無事ならそれでも…と食い下がってみるも、指で触ってわかるこの傷跡。……はいはい、おしまいおしまい。ビッグエンドがローラーだったので、これだけ頻繁にやってもそこは無事なのがせめてもの救いか。
実際、現エンジンには過大なピストンクリアランスのほか幾つか懸念点もあり、ニューピストン&ニューシリンダーは既に手元に準備がある。あるにはあるが、まだスリーブ打ち換えなど幾つもの段取りもある。まあ、こうなっては致し方なし。時間が前にしか進まないように、人も前に進まなければならない。これを機にまたあちこち細々やっていきましょうかね…。
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