Petrol Bug's

――――― THE SUNBEAM FROM THE FAR EAST ―――――

GirderFork Spring 2

2009-08-26 | Weblog
さて…やはり中古は見つからず…。となると発注に向けて調査をせねばなるまい。同じく学校でSunbeam Model 9のエンジンをレストア中のA氏を頼ってメールしてみました。結果、Model 9のガーダーフォークスプリングについて判明したことは…。

1. 全長10"(パーツリストによる数値)
2. 線径5/16"
3. 18巻き(総巻き数?)
4. 8と9では、フレームとフォークは別物。
5. 破断したばねは純正であることが疑わしい。

以上5点。先日推察した数値に近い。これはひょっとしてスプリングは共通なのかな?とも考えたが、発注後に合いませんでしたでは始末に負えぬ。仮に9と同じだとして、それが8のガーダーフォークにも通用するものかどうか、実測してみた。スペーサー抜きで破断したばねとばね受けをガーダーに取り付け、目一杯フォークを伸ばしてみる。





ばねがフォークに干渉して止まるポイントがあるので、そこをフォークが伸び切った状態だと仮定して、足りないばねの長さを計測。…うん。どう考えても10"は無理。やや長すぎて組めそうにない。現状21cmで写真上、ばね下部の足りない部分がおよそ1~2cmほどか。9"が22.8cmだから…その辺りが妥当な全長か。しかし22.8cmではかなりフォークとばねがせっている状態になってしまうので…。現状+1巻き、総巻き数15で全長22mm、線径約8mm、最大径57mm、末端最小径44mm、オープンエンド・研削…というばねを発注すればいいのではないだろうか。場合によっては、ばね受けを少し加工するかたちで収める、と。

…うう~ん。ところどころ数値は違うが、BSA用のこれがかなり近いかたちだなあ。…まあ、何はともあれ1度目の発注は捨てる覚悟で臨まねばなるまい。期せずしてワンオフパーツ満載のサンビームになりそうですね…。しかしここは耐え忍ばねばなるまい(主にサイフ面で)…。
 

GirderFork Spring 1

2009-08-18 | Weblog
盆前に仮組みしていたガーダーのスプリングですが…。ここにきてまたしても嫌な事実が発覚しました。



コトの発端はフォークにスプリングを留める為の皿状の金具(仮にスプリングホルダーと呼ぶ)。上はしっくりとはまるのに下側がどうもおかしい。どうやっても斜めになる。上下を逆にしてみたが結果は同じ。そもそもこのスプリングホルダー、上下共に同じ形なのだが、スプリングは上下で径が異なっている為に、きれいにはまりようがないのだ。…おかしい。あと通常ガーダースプリングは、置くと真っ直ぐ立つはずが、これは斜めに倒れてしまう。……おかしい。「スプリングの下側が、もうひと巻きかふた巻きしてればちょうどよさそうなものだが…」という校長の言葉を聞き、はっとした。そういえば、スプリングホルダーとフォークの間にスペーサーが入っていたな…。何の疑いもなく同じように組もうとしていたが…ここにスペーサーを入れる意味がわからない。いや、もちろん長さ合わせの為なのだろうが、そんな設計はしないのでは…。ちょうどいい長さのスプリングにすればいいわけだから。………おかしい。

…で、辿り着いた結論がこうだ。スプリングの末端は以前一度折れている。それを短くして断面を削り、足りない長さをスペーサーで補う、という修理が為されたのでは?後処理で削った為に断面が斜めにしかならず、スプリングは立たないし、もともととは違う形の末端になったために、径が合わず、スプリングホルダーとも噛み合わない。…というわけだ。やられた…。全然気づかなかった…。だってこれで走ってたんだもの…。せっかくメッキしたのに…。現状で全長約21cm、中央で線対称になる形だとすれば破断した側は2巻き(約3cm)ほど足りず、その分を足して全長約24cmか…。手近なベロやノートンを測ると大体が18~20cm…。サンビームだけが何故か長い。スペーサーを噛ませて流用というのもキツいかなあ…。

…というわけでローリングシャシーも頓挫しました。いよいよもってこのバイク、走る気がしない。スプリングは中古を探すか…。あるいはまた発注かなあ…。でも原型がわかんねえしなあ…。Webb製でこれと同じ形状のフォークを探して、このスプリングの長さや径を調べるところからはじめるのか…?気が遠くなるなあ…。誰かどこかで余っているのを見かけたらご一報下さい。とりあえずBritish Only Austriaにはなかった。

あとその上、帰りにコマンドの左後部ウィンカーが折れました。ははは。
 

Neck & GirderFork

2009-08-11 | Weblog
ではネックからガーダーを組みますか。ネックを組むとこんな感じですが…



その前にベアリングレースのはめ合いがゆるかったので、はめ合い用ロックタイト638を塗布。上側にも同様の処置をしておく。ネックのフレーム側に付いているレースは外していないのでそのままいきます。638は氷酢酸のにおいがする。



ネック内部にこれでもかというくらいグリスを詰め、シャフトを挿入。飛び出たグリスを使ってレースにバラ玉を引っ付けます。ここのベアリング、まったく問題ないものでもなかったのだが、レースを新たに製作するほどでもなかろうということで、バラ玉のサイズを上げる(3/16"→5mm)方式で誤摩化すことにした。ぜんぶまじめにやったのでは資金が枯渇しますね。サイズがほぼ0.2mmUPしたことにより、本来25個づつ入っていたものが24個づつになってしまいましたが、まあ大丈夫でしょう。問題があればまたバラせばいいのです。面倒だけども。あ、ここまで作業した図が、いちばん最初の写真ですね。



ネックが出来たので、ガーダーをさくさく仮組みします。サイドに4本つくアームのうち、長い方2本が微妙に反っている。当初この反りを外側にして(膨らんでいる方が外側にくるように)組み付けてみたのだが、組み付けもシブいし、隙間も空いて座面も出ず、どうもよろしくない。万力に加えて反りを強制するかという話しにもなったが…そもそもこの反りが先天的なものなのか後天的なものなのか。おそらく後天的に歪んだものであろうが、あまりここを生真面目に修正してもなあ…。もともと付いていたものだし、とりあえず反りを反対にして組んでみることにした。



組み付け時のシブさはなくなり、わりとするっと組めた。…が、相変わらず1箇所に隙間が空く。しかも今度は短いアームの方だ。写真が後ピンでわかりづらいが…2mmほど。この状態で動きを確かめてみたが、実によく動き、サイドダンパーも効いている。うう~ん。何かワッシャーでも噛ませることにするか。



ここのシャフト、なぜか14.3mmという訳の分からない数値。これにぴったり合う1mm厚のワッシャーなんてないので、手頃なものを内径を拡大して使う。旋盤のチャックの溝にくわえて、中グリで。…こんな薄いもの旋盤加工できるのか?と思ったが、案外簡単にできました。





このガーダー、構造上4本のシャフトのうち3本は片側(タイミング側)のアームにネジが切ってあり、シャフト反対側にある六角のツバを閉め込んで調整する機構。1本だけはタイミング側のアームをネジ止めしてしておらず、サイドダンパーで調整するようになっている。えっと…詳しくはこちらで。ここまで組み上がった状態で各所ナットを締め込み、動きを確認。…実に素晴らしい出来です。サイドダンパー、ステアリングダンパー共に、やや締め込んで動かすと「スッ…スッ…」とフリクションプレートが仕事をする音が聞こえる。ハーレー用のものを流用したのは、ここにきて大成功だと言わざるを得まい。

後はスプリングですが…。本日は仮組みまで。





渋い…。そして案の定ネック部分のトランスファーは見えない…。
 

Plating

2009-08-10 | Weblog
あれこれ自作した主にフレームまわりの部品。メッキに出して上がってきました。



…何と言っても目を引くのはマグネトーポイントカバーの銅メッキです。エロい…。別に他と同じくニッケルメッキでも良さそうなものですが、ワンポイント的に。電装だし銅かな、と。サイドダンパーの星形スプリングがブラッククローム、残りはすべてニッケルです。ビニテでネジ山部分を保護して出したんですけれども、薬品の具合なのかビニテを剥がすとびっしり錆びていてびびった。各種ダイスを一通り通した後、モリブデンを塗布して仮組みしておきます。









さて…。するするといって、なかなか実現しないローリングシャシーもそろそろやらねばなりませんね…。