ナナ日記

ミニチュアダックスのナナは16才9ヶ月で虹の橋を渡って行きました。
この頃は庭仕事と時々読書。歴史好き。

永遠の0(零)

2013年12月24日 | 映画
戦争映画は好きじゃないので、だいたい見ないことにしてるんだけど、岡田君の主演映画ということもあり、観ないわけにはいくまい・・と初日にいってきました。
百田さんの小説はざっと読んではいたので大体の話は知っていたんだけど、映画でみるとかなりの衝撃でした。
はじめの赤城のシーンとか、空中戦とか、映画ならではの迫力だった。
そしてなにより、主人公の宮部は、岡田くんがほんとにぴったりで、岡田君以外のだれも考えられない。そして究極のかっこよさでした。こんなに優しくて強い人はいない・・。
そして悲しくて、戦争がどんなにむごいものなのか胸に迫る映画でした。
観てる間、ニューギニアで若くして戦死した父の兄のことを考えていました。死んだ祖父の建てた墓には、戦死した長男の名前と戦死した日が刻まれていました。どれだけの思いでこの墓を建てたのか、物心付いたときに亡くなっていた祖父には聞けませんでした。
父は、終戦時20歳でしたが、病弱で戦争にいけなかったことが鬱屈した思いとなって残っていたようで、一度だけ、「戦争で死に遅れた」という意のことを吐くようにいったことがありました。
従兄は引き上げ船の船火事で4歳で亡くなったそうで、親戚が集まった時など、伯母たちの会話で、本当にかわいくて利口な子だったという話がでてくることもありました。
映画をみながら、そんなことを思い出していました。

神風という名のもとで、多くの若者が亡くなったあの時代をもう二度とこれからの時代で起こしてはならないと心から思いました。

「風立ちぬ」の零戦が無数に残骸となっている情景を思い出しました。
ちょうど旦那が買った「日本の軍艦」を読んでいたんだけど、どの軍艦もほとんどが撃沈されるか、航行不能になり爆破されるか、港に停泊中に空爆で爆破されるかしてて、戦後残ったのは、ほんのわずか。これもまた零戦の墓場と同様なんだな・・。

映画を見てる間もなんども涙・・でしたが、一番泣けたのはエンディングで、青空と海が美しかったところ。この空と海を宮部さんは見てたんだなあと思ったら、もう号泣・・。

たぶんすごくヒットする映画だと思うけど、観た人が戦争は絶対やっちゃだめだと思ってくれるといいと思います。