3月13日に予定していたコンサートを4月17日に順延して開催いたしました。
コンサートが終了して一息ついていたところにまた余震がありました。早く落ち着きたいものです。
プログラムより
第 一 部
1. フランツ・リスト
FRANZ LISZT [1811-86]
12の交響詩 より
(作曲者編曲 2台ピアノ版)
TWELVE SYMPHONIC POEMS
(ARRANGED FOR TWO PIANOS BY THE COMPOSER)
山上にて聞きしこと
CE QU'ON ENTEND SUR LA MONTAGNE
タッソー,嘆きと勝利
TASSO, LAMENTO E TRIONFO
リストが壮年期に手がけた12篇の交響詩は,壮大な規模と多彩な内容をそなえ,後続の作曲家たちにも多大な影響を与えました.全曲が,リストの事実上の伴侶であったヴィトゲンシュタイン伯爵夫人に献呈されています.これらの交響詩は,リスト自身により全曲の2台ピアノ版が作られ,家族,友人,来客,門下生たちと折々に演奏することを楽しみとしていました.リストの生誕二百年の記念年を迎え,私たちは12篇の交響詩を3回のコンサートに分けて全曲をとりあげます.最初の交響詩「山上にて聞きしこと」は,リストと交友のあったヴィクトル・ユゴーの詩集「秋の葉」の一篇に基づく作品で,自然の厳しさと人間の苦しみとの相克を描き,やがて神秘的な恩寵に包まれるさまを描きます.2曲目「タッソー,嘆きと勝利」はゲーテの戯曲に着想を得,人間の感情の対比が起伏に富む筆致で表現されます.
第 二 部
2. フランツ・リスト
FRANZ LISZT
12の交響詩 より
(作曲者編曲 2台ピアノ版)
TWELVE SYMPHONIC POEMS
(ARRANGED FOR TWO PIANOS BY THE COMPOSER)
前奏曲
LES PRELUDES
オルフェウス
ORPHEUS
交響詩の中で最も広く知られる第3作「前奏曲」は,ラマルティーヌの詩に基づき,「人生は死への前奏曲である」とする考えを軸にリストの死生観が劇的に表現されます.第4作「オルフェウス」は,エトルリアの壷(ルーヴル美術館)に見た神話の情景が瞑想的に描かれたものです.交響詩の2台ピアノ版は,充実した音響と独特の高揚感が凝縮されていることはもとより,人生の転機を迎えて超絶技巧から離れ,身近な人々との合奏を心から楽しもうとするリストの清新な心境が現れているかのようです.
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この交響詩12作全てを2台ピアノ用に編曲したリストが普段から2台やピアノ連弾などのアンサンブルを楽しんでいたことは想像に難くありません。
今回演奏した4曲も2台のピアノによる掛けあいや、音の融合はとても素晴らしく、聴く人も演奏者もリストの世界観を存分に味わうことが出来ました。残り8曲も生誕二百年の今年、漸次演奏して行きたいと思っています。
http://www.musse.jp/scores/detail/PTNA-010228
チェルニー 2台のピアノのための速度練習曲(40番練習曲) Op.299b | |
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