ピアノ連弾 2台ピアノの世界

世界中のピアノ連弾、2台ピアノ作品を演奏しています!

ショパン・コンクール

2010-10-27 03:29:24 | 日記
あの夏の暑さが遠い昔のように感じられる木枯らしの夜です。

第16回ショパン国際コンクールでロシアのユリアンナ・アヴディエヴァさんが優勝しました。
マルタ・アルゲリッチ以来45年ぶりの女性ピアニストの優勝ということです。



ここしばらくショパンコンクールのニュースが目に止まるので、図書館に立ち寄った際に、
「ショパンに愛されたピアニスト ダン・タイ・ソン物語」(伊熊よし子著 ヤマハミュージックメディア)を借りてきて読みました。



ベトナム戦争中の苦労やモスクワ音楽院での練習の様子など有名な逸話ももちろん、子供時代の話、家族の話などが綴られています。
興味深かったのは、音楽一家のソンの母親リエンさんのピアノの経歴で、パリに留学したときは私たちが何度も作品を取り上げているイシドール・フィリップ(本文ではイジドールと表記)の弟子に師事したとのことです。残念ながら、その方の名前はなく、ネットでリエンさんに関する記述をいろいろ調べましたが、わかりません。何れにしても、リエンさんがイシドール・フィリップの孫弟子であることは間違いないようです。
本文の中にもイシドール・フィリップに関して「二台のピアノのための編曲作品を数多く出版し、ピアノのテクニックに関する業績は長年にわたって高い評価を得ている」との記述があります。




そして、ソン自身も1982年にアンドレイ・ガガリーコフ(1974年チャイコフスキーコンクール優勝)と組んで4日間で2台のピアノのためのコンチェルトを4曲弾くというコンサートを行ったそうです。
モーツァルト「2台のピアノのための協奏曲」変ホ長調K365、メンデルスゾーン「2台のピアノと管弦楽のための協奏曲」ホ長調、バッハ「2台のハープシコードのための協奏曲」ハ長調とハ短調。会場など詳細は記述されていませんが、日本でもこのようなコンサートを開催してほしいものです。

ダン・タイ・ソンは非常に有名なのですが、このように2台ピアノに関わることはあまり語られません。
ショパン・コンクールの優勝者の彼もアルゲリッチと同じように2台ピアノの作品にもきちんと取り組んでいたのですね。



チェルニー 2台のピアノのための速度練習曲(40番練習曲) Op.299b
カール・チェルニー
プリズム

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