このたび、縁あって盛岡を訪れ、盛岡駅を利用し、盛岡ダイワロイネットホテルに投宿した。
結論:後数日は滞在したかった。
もちろん、今後再訪するつもり。
それも季節ごとに。
まずは冬の盛岡。
次は桜の季節。これがとても綺麗そうだ。
そして夏。祭りの夏。
盛岡は遠いと思ったが、東京から新幹線で2時間ちょっとだし、近いものだ。
更に車で東北旅行を重ねて行ってもいいかな。
さて、なぜ盛岡、盛岡駅、ダイワロイネットホテルが最高なのかについて、これから書き記していこう。
まず盛岡という都市が最高な理由。
地方都市の没落が取り沙汰されるこの頃。私が住む◯◯県も例外ではない。
県庁所在地のC市もシャッター街が目立ち、それなりに観光資源はあるものの、街としての活気がかなりなくなった。
街がスカスカ、という印象。50年以上昔、私が小学生の頃は活気があったけどね。
加えて住民の高齢化も進んでいる。
ということで全国で今、コンパクトシティという言葉が喧伝されている。しかし実現には程遠い。
最近話題になっているのは富山市と宇都宮市。いずれもLRTといういわゆる市電の充実化が寄与している。
さて、盛岡市。
ここはすでにコンパクト化が実現している。
人口は我がC市よりもぐっと少ない20万人程度だ。
しかしそれでちょうどいい感じ。街のスカスカ感はない。
市電はないが、多くの公共施設と観光資源が集中しているので歩いて用が済む。
幸いなことに駅と城が1キロも離れていない。そしてその間に風情のある川が流れ、それなりに活気のある商店街が並んでいるので、歩くのが全く苦にならない。
お城の周りには県庁、市役所などの公共施設、加えて新聞社、地方テレビ局などがあり、便利。
お城は天守閣はもうないが石川啄木の詩碑がある。全国的な知名度があるので訪れる人の満足度は高い。
城壁も随分と立派。それを囲む堀も巨大な柳の木が立っていたりして飽きない。
おまけに城の敷地内に風格のある神社があり、そこには由緒ある奇岩がぬくっとそびえ立っている。
役所が近いせいか、お城の周りは飲食店が沢山あり、私もそこでランチをいただいた。
普通のランチだが、おいしかった。夜には居酒屋になるようだ。
実は写真を混ぜていきたいのだが、あまりに多すぎて一日当たりのダウンロードの制限にひっかかってしまったので、明日、改めて写真は貼り込んでいきたいと思う。
ということで写真は後回しにして文章で書き進んでいきます。
待ち行く人の印象ですが、皆さん、老若男女、着ているものは華美ではないがセンスがいい。
女性は美人が多い印象。そういう印象を受けた町は他に北九州市、特に小倉くらいか。
ただ北九州は威勢のいい活発な女性が多かったが、盛岡は静かな感じ。より知的に見える。あまり大声で話さないのかな。
ただ途中で入った盛岡せんべいの女性店員はかなり大きな声で電話のやりとりをしていたので、これはもう少し様子を見る必要がある。
駅からお城に向かう商店街だが、かなり昭和の香りがする。
ようは建物が古い。令和はもちろん、平成の建物もあまりない印象を受けた。
しかしそれが独特の雰囲気を醸していて、観光資源としては優秀だと思った。
特筆すべきは街灯が少ないか、またはないせいで、夜は若干暗い。これもいい味を出している。
いかにも石川啄木の生地といった感じ。
川は北上川と雫石川が市内で合流している。
この合流地点が市内にあるのもいい。
これはドイツのライン川とモーゼル川が合流する Deutsches Eck を起想させた。
ここを上手に整備すれば貴重な観光資源になると思う。
その川だが、日本の川ではかなり珍しく、河川敷に木が生い茂っていて、遠くから見ると森のようになっている。
詳しいことは知らないが、普通、河川敷に大きな木を植えることはない。洪水の時に木が倒れて流出、下流の橋などの構造物を破壊するおそれがあるからだ。
多摩川の河川敷には運動場やゴルフの練習場はないけど木は生えてませんよね。
北上川と雫石川の河川敷が森のようになっている、ということはこの二つの川はほとんど洪水被害にあってないからと思われる。そうでなければ国土交通省が許すことはないはず。
加えて盛岡で大きな地震があったということは聞かない。雪はもちろん降るだろうが、これも大雪で町が麻痺したという報道は見たことがない。
駅南の西口サービスセンターという20階建ての立派なビルの20階が無料で開放されているので、そこに登ってこの二つの川の様子を見下ろした。
ちょうど清掃をしていた女性がいたので聞いたところ、やはり東北大震災を除けば大きな地震はないとのこと。やはり災害とはほぼ無縁の町と言っていいのではないだろうか。
これは私にとってはとても大事なポイントだ。
このサービスセンターはかってあった国鉄の鉄道修理工場の跡地を整備して立てられたもの。一階には市役所の窓口があるし、郵便局もある。本庁は駅の反対側にあるが、ここで大体の役所サービスは得られる。おまけに駅の目の前なのでとても便利だ。こういうのは町がすたれないための大事なポイントだ。
またこのセンターの中には大ホールと小ホールがあり、なかなかに活発な活動が見て取れる。この日はちょうど県内の中学項の発表会のようなものがあり、制服を来た中学生が列をなしてセンターに入っていった。
そしてなんと小ホールには立派なパイプオルガンまである。
パイプオルガンがある町などそうそうあるものではない。
多くの場合設置したものの、それを整備、調整する人がいなくて、何年かたって撤去されるなどという情けない事態になるのだ。
ということで町は便利で観光資源も豊富にあり、市民生活もとても便利そう。
さびれていない商店街、飲み屋街もあり、住みやすさが窺い知れる。
なので待ち行く人はいずれも満足そうな顔をしているのだろうな、と思った。
そうそう。変な人、異様に太った人とかは皆無でした。
やんちゃな若者もいない。多分。
ある意味保守的な町のかもしれないが、progressive なことに疲れた日本人には優しい町ではないだろうか。