八国山だより

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保護費問題-本質見よ 東京新聞6/6付け発言欄より

2012-06-06 15:58:22 | ニュース・時事
 通訳 谷美穂(53)(東京都国立市)

 最近の保護生活費に関する報道には怒りを覚える。芸能人の母親が受給している問題になぜ国会議員が登場するほどヒステリックなのか。わずか0.4%の不正受給を取り締まるための騒動なのだろうか。

 私は某区福祉事務所で通訳を務めていた。職員1人が130余名を担当し多忙を極め、受給者の表情は暗かった。受給基準は厳しく、相談者は今も窓口で誇りを傷つけられている。さらに厳しくなれば受給が必要な人の足は遠のいてしまう。

 現状では年に1度の収入調査も十分に行き届かず、不正が発覚しても、それに割ける時間はない。不正を予防するなら職員の増員が必要だ。自民党は一般世帯と比較し10%の保護費予算の削減を要求する。

 某区の受給者が一気に増加したのは派遣村ができた時期。派遣労働者を切り捨てた企業にとがめはなく、派遣制度を是正する法案も骨抜きになった。支給額が高いのではなく、それ以下で生活せざるを得ない人の増加が問題だろう。

 また保護費の増加は医療扶助の増加も原因だ。苦境にあって精神を患う人が受給者に多い。予防には多角的なケアが必要だ。同時に受給者を検査漬けにする医療機関の体質も問うべきだ。各方面の無策による補償の機能不全を生活保護だけが賄っている。

 今回の騒動のバックにいるのは誰なのか。国民をここまで疲弊させ、保護費まで削る目的は何か。共通番号制を導入するためか、東電批判そらしか、狡猾な真の犯人を見抜かなければと思う


*太字はブログ作成者による。

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