京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京のブランク」

2017-12-23 09:28:14 | 時計修理

12月23日天皇誕生日の祝日。

明日はクリスマス・イブなのに京都高校生駅伝。
高校生が走りまわり京都市民の足は止まる。
上賀茂神社の手作り市。あいにくここに向かう人には絶望的な時間がかかるでしょう。
今出川通りを挟んで上京区、北区から南へ行けないので特に飲食業界からのクレームが厳しい。
下京区に住む人たちは驚くほど無関心。むしろ宿泊業、お土産屋さんが集まっている地域でもあるので歓迎ムードです。京都市内でこれほど差があるイベントも珍しい。

 大学卒業後およそ30年は京都から離れていました。この期間のブランクにハッとするときがある。
ABCラジオを聞くとセノウカズオという人が出てくる。この人の位置がよく解からない。時折テレビでも出てくるので大阪では有名な人かと思う。なぜか面白くないのだ。活舌もよくないので聞き取りにくい。お昼の時間帯で出番だとがっかりする。
大阪の芸人でもないし政治評論家にしては知識が乏しい。劇団関係者らしいが聞いたことがないところなのでラジオ・テレビは切ってしまう。不思議だ。

逆にブランクの間に現れた谷口きよこさんには驚いた。きっと頭のいい人なのだ。
会話に引き込まれてボーっとラジオを聴いていまします。
この人が2月18日の京都マラソンを応援しているので我慢できるし彼女が通ってた京産大の価値も急に上がった。不思議なものです。
京都にもどってきた2003年前後。
地方では漫才お笑い番組はほとんど組まれていないのでいきなり金鉱や温泉を掘り当てた気分でした。

昨夜、プロムス・ラストナイトコンサートの録画を見る。
真夏のコンサートではイギリスのプロムス、ドイツのワルトビューネが有名です。
本を読みながらぼんやり聴いていると突然「ルール・ブリタニア」が流れてきた。IWCの時計を思い出した。「風が吹けば桶屋が儲かる」と同じく「イギリスと聞くとIWCの時計がほしくなる」

「イギリスが全世界の海を統治せよ!」という意味の元気の出る歌詞です。
仕事柄第二次大戦のグレートブリテンの戦いを思い出します。
ドイツのメッサーシュミットとイギリス・スピットファイヤーの空中戦でスピットファイアーがイギリス本土を守り切った。
当時イギリスのパイロットが着けていた時計がIWCインターナショナル。緩急針が長く速度調節が楽なキャリバーでした。
イギリス人が酒場でよく騒いで歌っていたのがこの歌でした。「イギリス人は決して奴隷にはならない!」と勢いがいい歌。
彼が好きだったのがイギリス海軍のユリスナルダン。勇敢なダンケルクの撤退のシーンではこの時計が思いつく。
「時を制する者は世界を制する」
19世紀から20世紀にかけてイギリスが世界の時計産業では中心地でした。「太陽の沈まない国」ができたのが精確な時計のおかげだと思う。
「ルールブリタニア」で何かスイッチが入った気がしました。
IWCを引っ張り出して今では写真だけになってしまったトライアンフを眺めて何かもう一度始めたくなりましたね~。
ただしイギリス人主催のパーティだけは堪忍してくれ~と思う。

最近のIWCもカルティエのリシュモングループの中に埋没している気がする。
スウォッチグループのハミルトンのような位置にならない様に願うばかりです。
明日はヒマな日。自分のIWCポートフィノのOHでもやりましょうか。
年末は30日まで休まず営業します。









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