京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京のポンコツ時間」

2018-05-10 09:22:19 | 時計修理

5月10日木曜日旧暦弥生二十五日。
近所の五條天神さんでは例祭の日。
吉祥院では恒例の市が立つ日。

40年ほど以前にはあちこちで日切りの市がたっていました。
西洞院では七日、太秦では一四日など鍋釜やら傘の修理やさん。刃物の研ぎ屋さんなど手仕事が面白くて見とれていました。
今では穴の開いた鍋を修理に出したり傘の骨を替えたりする需要はなくなりました。
時計の修理工房も40年ほど後には消えてなくなっていることでしょう。
ビニ本売りもいました。今ではネットの普及で消えましたね~。
そんな気にさせるのが写真のG-SHOCK。

まったく遊び心のない機能重視の時計です。
設計者が複雑に考えすぎたのでしょう。10本のネジを全部抜いてケースをバラバラに分解しないと電池交換ができない。
ベゼルの裏側にある小さなコイルバネも錆で接触不良になりやすい。
作業がややこしい割には基本的な機能だけなので完成したのちの感動は少ない。
それでもソーラー時計より安心して使えるでしょう。

最近自分で電池交換を試みて失敗。バラバラになったモデルを持ち込むパターンが増えてきました。
電池抑えバネが折れたものやコイルバネを飛ばしたものなど初心者レベルの失敗作が目につく。
ウラブタを開けるのは簡単ですからそれ以降、無間地獄に入り宇宙空間を彷徨う気分になるでしょう。
終いにはバラバラになった部品が恨めしく残ります。
私を含め誰でも一度は通る道。失敗だと思ったらゴミや折れた部品を含めてすべての部品を集めてくださいね~。

同志社大学コウモリの研究発表が新聞に載っていました。
コウモリというと「鳥無き里のコウモリ」ボンボン時計の修理をやっていた私。今は止めている。
ウオッチの修理とボンボン時計では野球とソフトボールほどの違いがある。

機械式掛時計専門の職人は周辺から消えて久しい。
しかたなく文化財レベルの時計を私のような腕時計専門のコウモリがやっています。
一般のお客様の依頼はお断り、私の未熟な腕では貴重な時計を壊してしまう恐れがあります。
とにかく昔の職人の入れ歯、真継ぎなど仕事のあとを見るとその技術の高さに感度します。
歯車が摩耗して欠けた場合その歯だけ入れ替える技術がありました。
掛時計独特の技術です。強いトルクに負けないように土台を菱形の歯を作りで埋め込む。
「すごいな~!」と独り言でつぶやいています。

コウモリのお話。
同志社の研究発表では集団で飛んでいるコウモリがお互いぶつからないのはお互い超音波を出しているからだという。
それなら京都のおばちゃんたちもなにがしかの超音波を出しているのでしょうね~。
南座で歌舞伎の幕の内時間やら終わった帰りの出口で不思議とぶつからない。30センチ近くの間隔を守って歩くのがすごい!
また、ミニバイクで狭い猪熊通りのなんと反対の右側を走っているおばちゃんは今でも無事だ。ドライバーが微妙に避けて走る。
こんな京都のおばちゃんの知恵を超音波だとするとイグノーベル賞を貰えるのではないか?
バス停でもこの技術がある。
バス停付近にちらばっているおばちゃん達が年齢順、荷物の大きさなど瞬時に判断して順に乗り込むのです。
この技術は後世に残したいものです。
同志社前のバス停付近できっと超音波を連想した?その研究者は偉い!

今日は嘘つき、若年性認知症の疑いのある柳瀬氏の参考人招致の日。
彼の得意技、のらりくらりの悪酔いで気分が悪くなるのでせめていい時計を見ながら頑張ります。
それにしても岡山理科大など加計学園に通っている学生さんたちの肩身が狭いでしょうね~。合掌!







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