国際労働機関(ILO)は22日、今年の世界の若者(15~24歳)の失業率が12・7%になり、昨年より0・1ポイント上昇するとの推計を発表した。欧州財政危機を背景に、若者の失業率は2016年までは高止まりが続くと予想している。
失業者は約7460万人。リーマン・ショックの影響で最悪となった09年の7540万人からほとんど雇用の改善は見られない。25歳以上の大人の失業率は12年推計で4・7%。ILOは若者の雇用創出が緊急課題だとしている。
地域別で見ると、エジプトやチュニジアなどで政権崩壊に結び付いた「アラブの春」が起きた中東、北アフリカ地域の若者の12年失業率はそれぞれ26・9%、27・8%。両地域の若者の失業率は突出しており、ILOは中東地域ではさらに今後数年間、上昇を続けると分析している。(共同)