沈黙の春

本ブログの避難用ブログです。

スマトラ島沖地震で新たなプレート境界? 巨大地震も

2012-09-29 11:11:34 | 地震
 インドネシア・スマトラ島沖でことし4月に起きた巨大な地震により、インドやオーストラリアの下にあるプレート(岩板)が割れ、インド洋の海底下に新たなプレート境界が生まれつつあるとの分析結果を、米国のチームが27日付英科学誌ネイチャーの電子版に発表した。

 地球全体は十数枚のプレートで覆われ、その下にあるマントルの対流などに合わせて移動しているとされる。日本周辺にはユーラシア、北米、太平洋、フィリピン海の各プレートの境界が集中している。チームの米カリフォルニア大サンタクルーズ校ソーン・レイ教授は「新たなプレート境界ができる過程を検知するのは非常に珍しいことだ」と話した。

 新しいプレート境界がどこに形成されるかを予測するのは難しいが、スマトラ島沖から西の方向に生まれる可能性がある。米ユタ大のキース・コーパー准教授は「新しい境界ができるまでには数百万年がかかり、同じような巨大地震が多く起こるだろう」としている。

 スマトラ島沖では4月11日にマグニチュード(M)8を超える二つの地震が発生。チームは地震波などの分析から、海底下では地震により少なくとも四つの断層が複雑な方向にずれ、割れ目の深さも地殻を通り越して、数十キロの深さにあるマントル付近にまで及び、プレートが割れ始めているとみている。

(共同通信)

2012/09/27 15:51 こちらから

5時間で大地震・津波続発か=1611年「三陸沖」、古文書分析-東大元准教授

2012-09-16 12:58:16 | 地震
5時間で大地震・津波続発か=1611年「三陸沖」、古文書分析-東大元准教授

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012091500317&j4


 1611年(慶長16年)の三陸沖地震・津波(死者推定約3500人)は、プレート境界型の逆断層地震が起きた約5時間後に「アウターライズ型」の正断層地震が発生し、大津波を引き起こした可能性があることが分かった。東京大地震研究所の都司嘉宣元准教授が15日、古文書記録の分析成果を横浜市で開催中の歴史地震研究会で発表した。
 二つのタイプの地震はペアで起きる例が知られ、1896年の明治三陸地震と1933年の昭和三陸地震が有名。東日本大震災の巨大地震・津波後も、アウターライズ型地震の続発が懸念されている。都司元准教授は発表後、南海トラフ沿いの東海、東南海、南海地震についても「短時間で続発することがあり得る」と話し、防災計画での想定が必要との考えを示した。
 都司元准教授が古文書の「宮古由来記」や「玉露叢(ぎょくろそう)」などを調べたところ、1611年12月2日には午前9時ごろと午後2時ごろの2回大きな地震があり、2回目の地震に伴う津波の方が大きかった。(2012/09/15-19:41)

富士山の異変

2012-09-07 08:26:15 | 地震
昨年3月11日の東日本大震災と4日後に静岡県東部で起きたマグニチュード(M)6・4の地震によって、富士山のマグマだまりに噴火を引き起こしかねないほどの大きな圧力がかかったことが防災科学技術研究所(茨城県つくば市)などのチームの研究で6日、分かった。圧力の高まりだけが噴火の要因ではなく、現在のところ、噴火の兆候は観測されていない。

 ただ富士山の直近の噴火である1707年の宝永噴火で直前の宝永地震により富士山に加わった力より、今回の力は強く、チームは「地震から数年たってから噴火する可能性もあり警戒が必要」としている。

 チームは富士山の直下でマグマが滞留しているマグマだまりにかかった力を推定。マグマだまりの中心が地下約15キロにあると仮定した場合、2回の地震により最大で計約1・6メガパスカル(約15・8気圧)の力がかかったとの結果を得た。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120906/dst12090611210009-n1.htm

富士山直下に活断層か 山体崩壊の恐れも 文科省調査、自治体に説明
富士山(3776メートル)の直下に活断層が存在する可能性が高いことが文部科学省の調査で9日、分かった。地震の揺れで「山体崩壊」と呼ばれる巨大な山崩れが発生、東山麓の静岡県御殿場市などで大規模災害の恐れがある。約2900年前に起きた山体崩壊と泥流の引き金だった可能性もあり、調査チームが地元自治体に説明を始めた。

 文科省が実施した3年間の調査で判明した。チームの佐藤比呂志・東大地震研究所教授は9日、結果を静岡県に伝えた。千葉市で20日から始まる日本地球惑星科学連合大会で発表する。

 調査報告書などによると、富士山の東山麓で人工地震波などを使って地下構造を探査し、御殿場市付近で地下に隠れている断層を発見した。数十万年前以降の火山噴出物の地層を動かした形跡があり、活断層の可能性が高いと分析した。

北東-南西方向に伸びる長さ約30キロの逆断層で北西に傾斜しており、下端は富士山直下の深さ十数キロと推定。マグニチュード(M)7級の地震を起こすとみられ、揺れで東斜面が崩壊し、大量の土砂が雪崩のように下る「岩屑(がんせつ)雪崩」や泥流が発生する恐れがあり「甚大な被害を周辺地域に引き起こす危険性がある」と結論付けた。

富士山では約2900年前に大規模な山体崩壊と岩屑雪崩が発生した後、泥流が御殿場付近を広範囲に埋め尽くす「御殿場泥流」が起きた。地震などが原因とされており、今回の断層が動いた可能性もある。

 この断層は御殿場泥流以降に動いた形跡はほとんどなく、地震の頻度は数千年に1回程度とみられるが、切迫度などは分かっていない。佐藤教授は「山体崩壊は噴火を伴う場合は事前に分かるが、突然の地震で起きると避難する余裕がなく、防災上は厳しいシナリオになる」と話す。

 この断層は活断層「神縄(かんなわ)・国府津(こうづ)-松田断層帯」の西側延長線上にある。

付近は泥流の堆積層で厚く覆われ地下構造は不明だった。国が平成16年に作製した富士山のハザードマップもこの断層は想定していないため新たな防災対策を迫られそうだ。

富士山

日本に津波注意報 フィリピン沖でM7.6の地震

2012-08-31 22:57:31 | 地震

岩手以南の太平洋岸に津波注意報…比沖の地震で(読売新聞) - goo ニュース

気象庁などによると、日本時間31日午後9時48分ごろ、フィリピン東方沖でマグニチュード7.6の地震があった。同庁は東北地方から九州・沖縄地方にかけての広域に津波注意報を発令した。津波注意報はフィリピン、日本のほかインドネシア、台湾などを含む地域にも出ている。

 日本国内で津波注意報が出たのは沖縄、鹿児島、宮崎、高知、徳島、和歌山、三重、愛知、静岡、神奈川、千葉、茨城、福島、宮城、岩手の各県と東京・小笠原諸島、伊豆諸島。

 津波の到達予想時刻は沖縄県と鹿児島・奄美群島の一部が最も早く31日午後11時半。最も遅いのは1日午前2時半で岩手、宮城、福島など。津波は高いところで50センチ程度と予想している。


首都“巨大地震”の引き金なのか!長野「震度5弱」は危険な兆候

2012-08-19 18:34:28 | 地震


江戸時代後期に続いた大地震【拡大】

 長野県で起きた震度5弱の地震が、専門家の注目を集めている。江戸時代後期に今回の震源地近くで起きた地震の後、南海トラフや首都直下で大地震が相次いで発生。同じような連鎖地震が起きてしまう可能性があるというのだ。東京での大災害につながる引き金は引かれてしまったのか、不安は尽きない。

 不気味な縦揺れだった。気象庁によると、10日午後0時48分ごろ、長野県北部を震源とするマグニチュード(M)5・2と推定される地震が発生、周辺地域で最大震度5弱を観測した。

 震源の深さは約9キロで、活断層で形成される「信濃川断層帯」の近くで起きた。実は、この断層帯で1847年、8600人超の死者を出した「善光寺地震」(M7・4)が発生。専門家は10日の地震が、信濃川断層帯を刺激し、善光寺-と同タイプのものを誘発させやしないか危ぶんでいる。

 注目すべきは、善光寺-とその後の連鎖だ。『地震の日本史』(中公新書)などの著書がある地震考古学の第一人者、東京大生産技術研究所の元客員教授、寒川旭(さんがわ・あきら)氏が解説する。

 「善光寺地震の約7年半後、南海トラフの東端を震源とする安政東海地震(M8・4)が発生。その32時間後には安政南海地震(M8・4-8・5)が続いた。さらに翌年には、江戸の街を襲った唯一の直下型地震である安政江戸地震(M6・9)が起こっている。これらの地震は3つまとめて『安政三大地震』と呼ばれている」

 安政三大地震ではそれぞれ甚大な被害が出た。安政東海地震では現在の静岡県、山梨県で震度7の地域があったといわれ、房総半島から四国まで最高10メートルの津波が発生。犠牲者は3000人規模といわれる。続く安政南海地震でも津波被害は広範にわたり、大阪の中心地が川を遡上(そじょう)した波にのまれた。合計で数千人の死者が出たとされる。

 さらに、荒川の河口付近が震源といわれる安政江戸地震は、人口密集地となった大都市を直撃。日比谷や大手町、神田などで大名屋敷が倒壊したとの記録が残され、死者は4000人に及んだという。

 東京都では4月に発表した首都直下地震による被害の新想定で、安政江戸地震に似た東京湾北部地震(M7・3)を、被害の前提となる想定地震の1つにしている。最大震度7、最悪ケースでは死者9700人と推計。そのうち、火災による死者は4100人に及ぶ。

 これら大地震の連鎖は、再び繰り返されるのか。武蔵野学院大の島村英紀特任教授(地震学)は「どこかでエネルギーが解放されれば、どこかにひずみが生じてしまう。安政三大地震はともにフィリピン海プレートの活動が影響したとみられる。長野の動きがフィリピン海プレートにストレスを与え、南海トラフや首都直下を刺激する危険はある」と警告した。

 首都直下地震をめぐっては今年に入り、4年以内に50%以下の確率で発生するとの一部研究が報じられ、関心を集めた。地中の動きに何らかの法則があるならば、歴史は大いに参考となる。現在の東京に大都市が形成されてから唯一の直下型大地震は、どのような流れの中で発生したのか、この機会に再確認しておきたい。