高齢者の交通事故が痛ましい。
何より「注意して乗れば安全」という父の分からず屋加減に怒りを通り越していた。
3年前に買ったばかりのスズキ・エブリイJOINターボ。
当時で最先端の安全装置がついており,中古市場では引く手あまたらしい。
まだ新しいいまのうちが最後のチャンスだろう。父は84歳であり,次回免許更新の際に「クルマに安全装置装着義務」なんてことも十二分にある。
家族で説得し,日曜日にディーラーを巡った。
まずは対立候補のダイハツ。
しかし,ボディが15年前の設計というだけあり,至るところに古臭さを感じる。
安全装置自体はスズキと横並びだが,なんとなくデザインもイマイチ商用車の匂いがする...。
さらに決め手となったんのは,ATなのにブレーキペダルがMTのものだったこと。
まだまだある。快適装備でいえば,リアヒーターダクトがない
2016年式エブリイの人気が衰えない理由は「商用車のようには思えないデザインとカッコヨサ,5ナンバー同様の快適性能」の両立にあると思っている。
タコメーター装備しかり,全体的にスクエアながらもスッキリしたデザイン。街中がエブリイで溢れているのはこの点も大いにあるだろう。
そして,ダイハツでは「エブリイと比較すると,ペダル配置,快適装備など,わずかだけど改良の余地がありますよ」と伝えて,スズキに行ってみる。
気になる下取り価格は,3年・33000キロ・フル装備であることもあって想定外の高額査定。
でも,ここで妥協しない。舞い上がらない。あと一歩の踏み込みを依頼する。
待つこと30分以上。
見積もりを観て納得した。そしてサインした。
84歳の父にとって,写真の安全装備があれば,さすがにあと5年は乗れるだろうというレベル。ついに商用車でもここまできたのだ。
もちろん安い買い物ではない。
しかし,父が交通事故加害者になることも被害者になることも「物理的に」避けられるものは避けておきたいのが子供の切なる願い。
最後に,窒素ガス無料充填をつけて納得のサイン。
まあ,今回は完全に「安全装置」による買い替えであるが,親不孝の塊である僕ができる孝行としては上出来だった,と思いたい。
さて,納車は2020年だろう。まあ,僕が釣りに使うことは基本的にないが,たまに水郷に行くことはあるかもしれない。フラツキ運転予防安全までついているなら,というのも決め手の一つである。
しかし,相当額で下取りしたから,割安感もあまりない中古車になるのではないだろうか
もっとも,新車で税込み170万円近くするのが,最新鋭軽自動車の事実である。
そして,僕はアルトワークスなどは買わない人生を選んだのである。