た・たむ!

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         空のあお葉を牛が食む食む

悲しみの表明について

2005年06月24日 | 悲しみの表明
いかに愚鈍なわたしでも
ここ数日の青少年による凶悪犯罪には
さすがに悲しくなりました。

どうしてこういう事件が起こるかわかりませんが、
ひょっとして
社会がちゃんと悲しんでいないのではなかろうか
その悲しみを彼らに伝えていないのではなかろうか
そんなことが心配になりました。

われわれは悲しんでいます。あなたの手にした刃物の一振りに
その刃物から滴る鮮血の一滴一滴に。

怒りを覚える前に
気味悪く思う前に
もっともらしく首を振る前に
われわれは何よりも真っ先に、悲しんでいます。

そのことを社会がきちんと表明すべきだと思うようになりました。

だから私は表明します。アマリニ悲シイ。

この私の小さな思いつきに共鳴してくださる方がいれば
どうか同じように表明してください。

いつかそれが社会の素直な声となれば───

なぜならそれは

いまだかつて誇り高い世論が
表明したことのない感情ですから。

とても原始的で 犯しがたい感情ですから。
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6 コメント

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たたむさんの声を (あつし)
2005-06-25 16:58:58
支持します
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あつしさんへ (overthejigen)
2005-06-25 20:39:51
ありがとうございます。
返信する
ただし (あつし)
2005-06-26 18:17:49
おっしゃるように、社会の構成員が社会に起こる出来事に無関心にならず、関心と責任を表明することには賛成なのですが、



あまり心を悲しませず苦しめないようにお願いします。

あまりにも、世の中には出来事が多すぎて、新聞やニュースで憂い過ぎては、身が持ちませんから。



公の場でなんらかのコメントを出し、そして身の回りで責任を持って自分にできることをしていく。

そのうえであれば、なにごとにも憂いず悲しまず、その日その日を楽しく生きる晴朗たる心を堅持することが大事なように思います。

overthejigenさんには言うまでもないことなのですが、一応。



やっぱり、国民教育に、少なくとも仏教の十不善戒ぐらいはとりこんで教えた方がいいんじゃないかなあと思うこの頃です。
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あつしさんへ (overthejigen)
2005-06-27 23:25:14
 十不善戒ですか。また難しい言葉が出てきましたねえ。よろしければまた解説願います。



 なるほど、身が持ちませんか。そうかもしれません。少しはわれわれも、われわれの社会のことで「喪に服する」ことがあってもいいかな、と感じたのですが。何しろ現代は、共同体というものに対しあまりに真剣味を失ってしまった気がします。怒ることよりも、悲しむことの方が真剣です。悲しんだら真剣に怒れますが、怒ることが先立つと真心がついてきません。私はそう思います。

 そして今日のわれわれは、社会というものに対して怒ってばかりいて、そのくせ当の問題と真剣に対面しようとしないのではないでしょうか。われわれは少し社会というものに対して不真面目になっていませんか。

 もっと言いましょう。

 ときたま(あくまでも「ときたま」です)真剣であることに、それも「社会人として」真剣であることに慣れておかないと、いざ社会全体が真剣になった暁には、またヒステリーを起こして極端へと走りそうで、そうして歴史の不幸を再び繰り返しそうで、それがなんとなく不安なのです。

返信する
十善戒 (あつし)
2005-06-28 19:25:41
十不善戒(もしくは十善戒)は、梵網経が出典だそうですが、遍路では必ず読経の際に一緒に唱えるもので、仏教の根本と言ってもいいと思います。

不殺生 (殺さない) 不偸盗 (盗まない) 不邪淫 (邪まな性的関係をしない)

 不妄語 (嘘をつかない) 不綺語 (不必要に飾った言葉をいわない) 不悪口 (悪口をいわない ) 不両舌 (人の中を割く二枚舌をつかわない) 不慳貪 (欲張らない) 不瞋恚 (怒らない) 不邪見 (間違った考えをしない)

です。



僕があまり悲しんだりし過ぎない方が良い言っているのは、御国のために心血をすでに注いでる人を前提にしているので、すこしも社会に対して真剣になったことのない人間に対して発するメッセージであるならば、overjigenさんのおっしゃることにも一理はあると思います。



ただし、overjigenさんが言っていることと根底は一致していると思うのですが、日本人は神経過敏すぎるところがあると思うんですよ。

国を憂いはじめたら、際限なくユーウツにならねばならないのが現状であるならば、

我々はさまざまな問題に配慮と責任は忘れぬようにしながらも、神経過敏にならぬように生きていかねば、生きのびれないと思うんですよ。



心配はしても心痛はするな、というのが、言いたいところです。
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あつしさんへ。 (overthejigen)
2005-06-29 22:49:05
ごもっともです。
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