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おジャ魔女どれみと徒然

おジャ魔女のこと、

日常のこと、

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バイスについて、そのアングラー

2020-07-12 19:29:00 | 中東映画

 ディックチェイニー。
 知られざる副大統領の物語。

 映画見てて思ったんやが、この人ってホンマ何したかったん?
 イラク戦争という名の壮大な社会実験。

 なんか石虎みたいな奴やな。
 ブッシュ時代はある種の傀儡政権だったんかも。

 アメリカという強力な国家が悪意ある人間に利用されたらどうなるのか。

 ヒトラーとて元々は選挙で選ばれた政治家だからね。
 どこにいつどういう人間が選ばれるか分からないのが民主主義の怖い所。

 独裁が正しいってわけじゃ決してないんだろうけど。
 答えはどこにもない。多分、人間じゃ解決できないんやろなこれは。

 賢者は歴史に学ぶというが、人類の軌跡でこれ解決できた例があったんか?

 答えは過去にも未来にもない。
 今ここにいる人間にしかできないことなんじゃないかね?

 それこそ映画「記者たち」のように、
 今ここにいる人間の意思や善意だけが刻まれていくだけなんだと。

 虚しい努力なのかもしれないが。

 では、また。




記者たちについて、そのSHOCK AND AWE

2020-07-09 20:05:00 | 中東映画

 2001年9月11日、アメリカニューヨーク同時多発テロ勃発。

 同年10月7日、アメリカはタリバン、アルカイダ討伐のため派兵。
 アフガニスタン侵攻「不朽の自由作戦」。

 そして、2002年1月29日。
 ブッシュ大統領は一般教書演説において「悪の枢軸」発言。

 イラク、イラン、北朝鮮を名指しで非難。
 イラクは大量破壊兵器を所持しテロを支援していると断言した。

 ニューヨークタイムズ、ワシントンポスト等大手新聞社はその発言に追随し、イラク批判を強める。

 国内の戦意が高まる中、
 ニュース配信会社『ナイトリッダー』の記者たちは疑念を募らせていた。

 「イラクは本当に大量破壊兵器を所持しているのか?」と──



 いや~、素晴らしい映画やなぁ~。
 やっぱアメリカはやることが違うわ。

 全部本当の話なんだもんねw
 記者も実在の人やしブッシュやラムズフェルドも当時の映像で登場する。

 ラムズフェルドって、すっげー無茶苦茶なこと言ってたんだな。びっくりしたわw

 「報告を聞いた時、実にユニークだと思った。知って通り、我々には知られていると知られていることがあり、知っていると知っていることと知らないと知っていること。知らないと知らないことがあるんだ」


 え!? なんて!?

 かまいたちの漫才の原型だなこりゃw

 逆の立場で考えてみ? もしお前が知られてることを俺が知られていると知っていて、俺が知っていることをお前が知っていると認めてこられてきたとしても、お前が知らないと俺が知らないことを絶対に謝ってきてたと思うか? 

 自分で書いてて具合悪くなってきたw
 目がショボショボする……。

 ようこんなラップみたいな言葉思い付くな。翻訳してくれた人にも感謝やわ。

 known knowns,
 known unknowns,
 unknown unknowns.

 そもそも用法的に正しいんかな? 頭悪いから分からん……。
 これを真面目に聞いてた人達はどう思っていたのか。何が知っての通りなのかw

 事はUFJとUSJの言い違いレベルの話ではなく、戦争が起きるか起きないかの瀬戸際やからな。
 ジャーナリズムなんてどこの国も一緒。こんなん大本営発表やん。

 日本はマスゴミマスゴミなんて言うけど、アメリカはまた違った意味合いよな。

 売れる記事を書くって点は一緒なんだろうけど。
 結局新聞社は国民を煽動する機関ちゅーことやね。アメリカはそこんとこ徹底してる。

 でも、そん中にもこういう良心や勇気を持つ人たちがいたことは称賛すべきだと思う。

 政府批判とこういう作品を言う。
 新聞記者の内容ごときで騒ぐ日本人はまだまだ根性が足りない。

 記者たちでは監督のロブライナーが役者としても出演するとか、
 獅子奮迅の活躍やからな。いやはや、お見逸れしました……

 惜しむらくは、この映画はもっと世の中に知られるべきやしヒットしなきゃいけなかったということやね。

 まぁ、物語としては結末が分かりきってるから仕方ないかもせんが。
 イラク戦争は止められず、ナイトリッダーは買収され後に解体される。

 誰も真実なんて最初から求めてない。

 肝心なのは戦争に勝つかどうか。
 アメリカは強い国だ。それが許されるし、端からジャーナリズムなど必要としていなかった……。

 考えてみれば真実ほど、世界中の政治家や政府にとって不必要で邪魔なものは他にないわけやから。

 何ともまぁ、空しく情けない限り。
 この映画が作られたこと自体が最大の皮肉なんかもせん。

 では、また。



 最後にはジュディスミラー。
 この人も裁判にかけられるし、何だか記者って割には合わん仕事よの。


グリーンゾーンについて、そのWND

2018-06-27 04:37:00 | 中東映画

 グリーンゾーンとは、
 バグダット連合国暫定局を中心とした10㎢に及ぶ、安全地帯を表す軍事用語。

 ブッシュ大統領の「悪の枢軸発言」から端を発し、2003年、イラク戦争が勃発。

 物語はそれから時が過ぎ2010年、イラク戦争の終結間近。
 戦争の原因となった大量破壊兵器の捜索を続けるロイミラー隊長。

 しかし、米軍上層部から指示される情報はガセばかり。
 調査を進めるにつれ、ある疑惑が浮上する……



 中東戦争の映画は色々見てきたけど異色の映画ですね。
 ジャンルはサスペンス、メッセージ性がある、強い覚悟がないと描けない作品。

 間違いを認めるつーか、これを見てアメリカ国民がどう感じるか。
 もちろん一国だけでなく日本も派兵しましたし、世界中の人間が考えなきゃいけない問題だと思います。

 てか、フィクションじゃなくなったし。
 イラクの大量破壊兵器保持は結局、誤りだということが確実となりました。

 映画の中のマゼランみたく、イラクの化学技術者だかなんだかがリークした情報が元だったみたい。

 だけど、その人は後に否定したらしいんやけど無視されて、最後まで根拠として取り上げられ続けた。

 原因は探るものではなく作るもの!!ってことかなw
 情報がいかに当事者によってねじ曲げられるかということ。一つのテーマになってる。

 この映画を見るに際してプライム事件なんてのも初めて知りました。
 記者ローリーのモデルがジュディスミラーですかね。

 アルカイダの取材でピュリッツァー賞を取った敏腕記者も情報に踊らされた人間の1人。

 プロでもそうなんだから一般人なんて……手のひらグルングルン返しまくりじゃないすかw
 その情報に左右された人間の意思が、いつの日か、凶器に変わるかもしれない。

 かと言ってじゃあ、フセインの独裁が正しいかと言われたら素直にうんとは言えないし。
 でも、大国の思惑で自由に戦争ができる国連の欠陥を、大衆を煽る情報の操作を許していいのかと言われたら、それも違うしね。

 キャプテンアメリカも言ってた。「クールなのはルールを守ること」

 それは強者や勝者のルールであってはならないし、
 それを止めるのも人間の意思ということなんでしょう。

 では、また。




ハイエナロードについて、そのパシュトゥンワリ

2018-04-24 11:03:00 | 中東映画

 アフガニスタン紛争、
 復興事業に参加するカナダ軍。

 しかし、その場所はかつてアレキサンダーも嘆いたほど、あらゆる生き物が殺し合う死の大地。

 製作費15億円のカナダ映画。

 カナダ軍全面協力。カナダアカデミー賞3部門受賞の大作です。
 と言っても録音賞とか、監督脚本みたいな主要な賞は取れてないって時点で御察しw

 まぁ、静かな映画。地味ね。賞が全てではないが、それ相応それなり。
 恋愛とか省いてもっとハードボイルドなやつが見たかった。

 ストーリーは皮肉ちゃ皮肉でよく練られてる。

 自分が放った弾丸が、自分が正しいと思った判断が恩人の死に場所を奪い、
 結果的に自分で自分を殺すことになる……

 今思えば「索敵しろぉ!!」って感じw こんな簡単に敵に近付かれていいんか。

 最後は市民軍が攻めてきたの? 一応友軍…のはずなんよな。

 タリバンとか、ビンラディンフセインカダフィ。
 複雑で、誰を殺したところで中東の戦いは終わらないんすよね。

 そこに今の戦争の現実がある。
 正直、関わらなきゃいいのに。結局、国外の話ですから。

 ちょっとずつ磨り減るように人間が死んでいく。
 原住民はその何十倍も死んでるわけなんですがね。

 他国が介入するからまたややこしくなる。

 そうと分かっていても色々な思惑があるわけで……
 戦いを止められないのは先進国も同じかもしれない。

 では、また。



ローンサバイバーについて、そのレッドウィング作戦

2017-12-13 02:02:00 | 中東映画

 シールズ設立40年、
 死者19人という最大最悪の戦い。

 生存者はたった一人……。

 アメリカの負け戦ってのは面白いですねw
 強者だからこその哀愁が漂う。

 てか、実際の映像がYouTubeで見れた。
 米兵から剥ぎ取った戦利品をまとめて、死体も晒されてさ。

 頬が抉れとったわ。
 頭を撃ち抜かれてたり、もう一人は行方不明なんだっけか?

 え……? これマジ?w
 フェイクドキュメンタリーの見すぎで何が嘘か本当か分からなくなったわ(※本当です)

 民間人にかち合ったシーン。
 あーいう場合どうしたら良かったんだろうね。

 あそこリアルだったよな。
 いくら協定があるとはいえ放したら敵に追われるのは分かりきったことだしさ。

 そりゃ揉めたろうな~w
 プロの軍人とはいえ全員一致とはならなかったと思う。

 あの決断が正しかったのか……分からないな。

 自分が死ぬくらいなら相手を殺すか。
 武器を持たない人間を殺すのは如何なる場合でも悪か。

 未だに答えが出てない問いだ。

 てか、特殊部隊ってマジで大変だな。
 戦争起こればひっきりなしだし、正直、割りに合わなくね?w

 どんな保障も名誉も死んだら意味ないでしょ。アパッチも出してくれねーしよ‼

 拷問みたいな訓練受けても結局、数揃えたタリバンの方が強いじゃん。
 金ある奴はミサイルとかバンバン打っちまえばいいんだよ。

 ブラックホークダウンでも負傷や死亡で一々足を止めて救助だなんだしてたけどそりゃ戦いも不利になるわ。

 命を粗末に扱える民兵の方が白兵戦は強い。
 先進国は先進国ならではの戦い方をした方が絶対良いと思うが。

 つって、映画より面白いのはこの後の話なんだよなw

 最後の生き残りの米兵が書いた本が映画ローンサバイバーになったんだけど、
 いざ上映した時に米兵を助けたパシュトゥン人がアメリカにやってきて件の原作を読んだらビックリしたみたいよ。

 けっこう嘘ついてる、この本w
 まぁ、一方の言い分なんで鵜呑みにして良いかは分からないけど一応当事者の証言なんでね。

 曰く、潜入した米兵をタリバンは夜の内に察知していて、
 正に米兵が羊飼いを拘束している所をこっそり見ていたとか。

 おいw

 劇中で「何でアイツらはあんなに早く動けるんだ!?」って米兵がぼやいてたけど、
 待ち伏せしてたんかもな。応援部隊も蹴散らされたし。

 それと、映画だと数百人のタリバンに囲まれながら戦い続けてたけど、
 実際に米兵を追い立てていたのは10人くらいで死者すら出てなかった。

 パシュトゥン人の村まで発砲音が響いていたけど、
 すぐに止んでしまって戦いはそんなに長くなかったはずだとか。

 そして、村に逃げ込んできた米兵は11個のマガジンを持ったままで全部未使用だった。

 おい、てめぇ。話が違うぞw
 じゃあ、戦わずに逃げたってこと? 多勢に無勢だとなんて現実そんなもんなのかもな。

 まぁ、責められはせんが。生きることは何より大事なことだと俺は思うしな。

 でも、米兵を助けたパシュトゥン人は、

 「彼がいつか真実を話すことを願う」
 「彼を助けたことは後悔してないが、映画の宣伝を助けてしまったことは後悔している」

 ……この切ない後日談までが映画だなw

 アメリカンスナイパーに至っては真偽が問題になって裁判にもなったし、なんだかね……

 なんか軍人って……悲しい生き方だよな。
 そりゃ人間は戦争を止めない。その上で戦いを迅速に終結させる、覚悟も能力も必要で立派な仕事だよ。

 だけど、いざ軍人となったからには……
 家族からしたら当然、生きて帰ってきて欲しいだろうけど……

 あのまま戦場で散った方が良かったんじゃないか、とか。
 英雄として死んだ方が相応しかったり、綺麗なんじゃないかと思ってしまう。

 やたら話を美化したがるじゃん?w
 で、どっかで必ず綻びが生じて恥かしいことになるじゃん。

 生き恥を晒すくらいなら……
 まぁ、偉そうなことは言えんがな。俺は命を賭けて戦ったことがないし。

 何とも言えないのが、何とも悲しいw
 生きるべきか、死ぬべきか。選ぶ必要のない平和な日本に感謝‼

 では、また。