腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

Wiiリモコンプラス バラエティ

2012年12月01日 04時37分31秒 | Wiiゲーム感想文
ぶっちゃけ、欲しくて買ったゲームではない。と言うと語弊があるが……。

丁度1年前、「ゼルダの伝説 スカイウォードソード」をプレーする為に、非所持の俺はWiiリモコンプラスを入手する必要に駆られた。
ゼルダSSはリモコンプラス必須、つまり旧リモコンではプレー不可能なのだが、任天堂はふざけた事にリモコンプラス同梱品を限定版として扱ったのである。
その結果、限定版は瞬く間に予約完売、まともな入手がほぼ不可能になった。
リモコンプラス非所持のユーザーは、ゼルダSSの為に別途入手の必要が出来たわけである。ちなみにモーションプラスは野暮ったいので却下した。
それまでにも任天堂はリモコンプラス専用ソフトを幾つも出していたが、常に同梱版を用意し、きちんと非所持ユーザーに対応していた。
ゼルダSSも同じようにすればそれで済む話だった。限定版を用意するのはいいが、同時に通常同梱版も提供すれば問題はなかったのだ。
この中途半端なやり方はユーザーに最悪の印象で受け取られ(多分)、それはソフトの売り上げにも大きく響いた。
ゼルダSSは名のあるシリーズとしてはあまりにも寂しい数字に終わり、期間限定だったはずのCD同梱版がいつまでも市場に残っていた。
更に最悪は最悪を極め、売り上げ不振に焦った任天堂は、ゼルダSS発売1ヶ月後に、本当に「通常のリモコンプラス同梱版」を発売しやがったのである。
つまり発売前にユーザーに望まれていた商品を出し渋り、それをソフト発売1ヵ月後、大半のユーザーが別途入手した頃に発売したのである。
俺はこれを店頭で見た時、あまりのグダグダっぷりに怒るやら呆れるやら、本気でその場に膝をつきそうになった。
任天堂、まごうことなき無能集団である。あれの商品展開を決めた責任者は死ぬべきだと思うよ、ホント。
これについては過去何度も何度も愚痴ったし、クラニンアンケートでも字数制限ギリギリまで口を極めて罵っておいたが、まだ忘れられない。
ゲーム自体は楽しめたが、売り方の罪深さは擁護の余地がない。本当に何を考えているんだかさっぱり分からん失態だった。


んなわけで。
不本意にもWiiリモコンプラスを別途入手する必要が出来たわけだが……普通に単品を購入するのは、あまりに味気ない。
前述のようにリモコン+は同梱版ソフトが多く出ているので、どうせならそれを購入しようということになった。
じゃあ何を買うか、だ。最初は世界的大ヒット作「Wiiスポーツリゾート」にするつもりだった。
無印Wiiスポーツには興味が薄かったが、リゾートはモーションプラス対応もあり、一人でも十分楽しめるゲームだと耳にしていたからだ。
……が、当時で既に発売から2年以上が経過していたので、少し今更感があった。Wii本体にタダ同然で同梱されてるのも何か不公平感があるし。
結局熟考(40分くらい)の末「Wiiリモコンプラス バラエティパック」を選んだというわけだ。
ゲームのコンセプトはWiiスポーツリゾートと似たような感じだし、多数の会社による競作という作りにも興味が湧いた。
値段も4000円程度で、リモコン単品とさほど変わらん。「ついで」購入になるが、これならお釣りが来るというものだ。
しかしついで買い故にプレー意欲は湧かず、ゼルダSSクリア後も1年近く放置することになった。
今回何気なく取り出してみた今作は、果たして「所詮おまけ」なのか、「リモコンプラスを買うなら必携の一本!」なのか?
やってみるしかなかろう。同梱の比類なく赤いWiiリモコンを振りかざし、任天堂の目指した方向性へ歩んでみることにした。


……うーむ。非常にWiiらしいゲームだったな、と。そういう意味では期待通りだった、のか……?

まずゲーム開始前に何をやらされるかって、Miiの選択である。今作では何をするにもMiiが前提で、成績もMii毎に記録される。
Mii。もしかしたら一般的にはアバターと呼んだ方が通りが良いのだろうか。知らんけど。要は自分を模したバーチャル人形である。
任天堂がWiiで初めて導入したこの「こけしシステム」は、かの宮本茂氏が長年模索し、様々な偶然の末実現した、渾身の企画であるらしい。
「似顔絵(をゲームに登場させること)は絶対に面白い」と昔から考えていた宮本氏だが、主にハード性能が理由で、なかなか実現できなかったとか。
それが全く別ルートのDSゲームと繋がり、Wiiにてとうとう実現。DS「トモダチコレクション」というメガヒット作品も生まれた。
WiiとDSで認知され、次代の3DSとWii Uでは完全に基幹システムとして組み込まれている。最早Miiなくして任天堂ゲームは考えられないと言っていい。
そんなMiiは今作でも大々的に採用されている。全てのミニゲームはMiiがプレーする。Miiこそが今作の主役なのである。

……が。率直に問う。誰にやねん。さぁな。お前ら、Mii、好きか? Miiを登場させて嬉しいか? 操って楽しいか?
ハッキリ言おう、俺は全然そう思わん。正直何が楽しいんか、何でそこまで推すのか分からんのだ。
「一部のゲームで」ならまぁいいが、任天堂は全方位的にMiiを推し進め、今後それはますます強化される。
違和感が広がり強まるばかりである。なんでMii? 自分のチンケなこけしをゲームに登場させて、それがそんなに面白いの?

結局これは「あつまればWii」なのだ。家族親族友達恋人達が集ってキャッキャワイワイで遊んでこそ、Miiは面白いのだ。
自身のMiiではなく、他人のMiiを眺めて楽しむとも言える。そしてその環境があってこそ、自身のMiiも楽しめるのだろう。
ぼっちゲーオタが独りで自分を操って、そんなん何が楽しいってんだ。岩田氏も宮本氏も呆れてるよ。……ぁあああああ……。

ネタっぽく書いたが、事実そうである。今作は確かに「ゲーム的には」一人で遊べるものもあるが、雰囲気的にはとてもそうではない。
ゲーム開始前に、いちいち使用Miiを選ばされる。記憶させておくような配慮は全くなく、何度も何度も選ばされる。他に選択肢はないのに。
ゲーム中、周囲に用意される観客ももちろんMiiだが、俺の場合Mii登録が極少なので、多分テンプレ収録されているキャラが使われている。
やってて非常に虚しいと言うしかない。何でこんな思いしなきゃならんのだ。なんでMiiなんぞをいちいち押し付けられるんだ。
もちろんあっても構わんが、不要なら使わずにプレーできるようにもすればいいだろう。それで何の問題もない。
複数人でプレーする際でも、煩わしいことをせずサクッとやりたいことだってあるはずだ。
毎度毎度「このMiiを使用しますか?」と問われ、Wiiリモコンの糞ポインタで「はい」を選ぶ面倒臭さと言ったら。
で、Wii UではMiiバースですよ。とうとう「ひとりでも」Miiの魅力を存分に楽しめる時代が来たわけですよ。
嬉しいですねぇ。ついに任天堂が俺みたいな奴のことも考えてくれるようになったんですねぇ。

……なわけねーだろ。はぁ……。



まぁとにかく、一応俺のキモ顔に似せた分身を選択し、ゲームをしよう。
今作は単純に、12のミニゲームの集合体である。それぞれのゲームは独立し、関連性はない。
一応最初は隠されているゲームもあるが、他のをプレーしていればすぐ登場するので、程なくして全種から好きなのを選べるようになる。
また一応13、14番目の隠しミニゲームも存在するが、作り込みが浅いのであくまでオマケである。正直要らんかった。
この作りは、Mii使用と同様に、任天堂がWiiで多く発売してきたソフトと同じである。実にWiiらしい。
……俺がとうとう馴染めなかった作りである。そうですよね、あつまれば、ですもんね。集まってませんもんね、俺の部屋。ケッ。

今作はリモコンプラスとの同梱版のみ発売されている。ソフト単品版は存在しない。よって当然、リモコンプラスのデモンストレーションの意味合いが強い。
各種ミニゲームは只管「リモコンプラスを使って面白い操作をさせる」ことに腐心している。コンセプトはキッチリ守られていると思う。
そしてリモコンプラスは、言うまでもなく旧リモコンのパワーアップ版だ。より高い精度で動きを感知できる。つまりより細かい操作をゲームに反映できる。
それは各種ミニゲームをプレーすれば、すぐに実感できる。一応発売日にWiiを買った俺には、「これは旧リモコンでは出来ない」と一発で伝わった。
……しかしそれでも、デバイスがWiiリモコンである事に変わりはない。よってリモコンの欠点、「キチッと嵌められない」も忠実に継承している。

俺はWiiリモコンを振って遊ぶタイプのゲームがあまり好きではない。操作の楽しさ云々よりも「ちゃんと出来ない」不満の方が強いからだ。
俺は性格的に、ゲームはどうしても「攻略する」のを目的でプレーする。それが俺にとっての「楽しみ」だから、まぁ悪いとは思わない。
そしてその為には操作の精度を磨き、自分の意思とキャラの動きを近付ける必要がある。自在にキャラを動かせれば、ゲーム攻略は半分完了したようなものだ。
そういったアプローチが、リモコンゲーでは出来ない。出来ないは言い過ぎにしても、細かく詰められない。詰める気になれない。
そもそもゲーム自体がそういう作りになっていない。操作がアナログ過ぎて、「極める」ことなんか出来るわけがない。
リモコンゲーの超絶プレー動画なんてあるんだろうか。どこかにはあるんだろうが、一応大ヒット作品が多いのに、やり込み話は聞かない。
今までのゲームの文法に則っていない。確かに新しいが、これでは受け入れられない。そして任天堂はそっち方向に驀進していった……。

リモコンプラスの登場により、操作精度に関しては相当に向上した。要するに俺が望むゲームらしさが強化され、プレーし甲斐のが増した。
しかしそれでもリモコンはリモコン、内包している問題は完全に解決していない。出来るわけがない。
今作に登場するミニゲームはどれも細かい操作が肝にあり、慣れればどんどん上手くなれる。これぞゲームだ。
……なのに、なんか、イマイチ向上心が刺激されないんだな。ある一定のラインで「もうこれ以上はいいや」と感じてしまう。
根本的に、リモコン操作が俺の中でしっくり来ていないのである。これは根深い問題として今後もまだまだ尾を引くだろう。
俺はこういうのがやりたくてWiiを買ったわけではない。6年越しで、そう思った。


さて、こっからは個々のミニゲームの感想を書こう。
12種類もあるから、当然ながら合うもの合わないもの色々あった。合うものは割と楽しめたよ。買ってよかったと思うくらいに。
それぞれのミニゲームでは、成績次第でメダルが貰える。ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナの4種類だ。
どうせなら全種目プラチナを取ってやるぜと思っていたが……前述のように操作がしっくり来ないので、ゴールドで可とレベルを下げた。
まぁ仕方ない。いいんだよ、ライトに軽く気楽に触れるのが、Wiiゲームの正しい姿なんだから!! ……多分。畜生。
ちなみにプレー前にリモコンの認識チェックをやらされるミニゲームが多く、それが大層鬱陶しかった。はぁ。


・アイスクリームチャレンジ

地面に立ったMiiが巨大なコーンを持ち、それにどんどん天から降ってくるアイスクリームを積み上げていくというゲーム。
重要なのはバランスで、上手く積めば宇宙空間まで到達するが、下手だと5メートルくらいでへし折れてゲームオーバー。
リモコンを縦に持ち、積み上がり方を見て上手くバランスが取れるよう傾けるのだ。振動具合が絶妙で、本当に重さを感じられるようだった。

……このゲームは、ゴールド止まり。つまり深くはハマれなかった。ゲームのコツが見えないし、正直そんなに面白くもなかった。
別モードでは「ソフトクリームを綺麗に巻く」というものもあるが、こちらも同様にハマれはせず。うーん。
内容の馬鹿馬鹿しさは、大勢で遊べば盛り上がるだろう。多分。一人でプレーすれば? お察し下さい。はぁ……。


・モグラたたき

これはかなり直球なタイトルである。穴からだけでなく様々な形で敵が登場するが、やる事は広く知られたもぐら叩きそのものだ。
ゲーム的にも完全覚えゲーなので、攻略し甲斐はある、かもしれない。一応プラチナは達成できたのでまぁ満足である。
ステージ演出がやや長く、しかも飛ばせないのが非常に気になった。もっとゲームさせろ。鬱陶しいんだよ。
分かり易いゲームではあるが、その分意外性は全く無かったな。贅沢な言い方だが。


・石投げ水切り

誰もが川辺でやった事のあるあの遊びそのものである。まぁゲーム的に、石が跳ねる回数はかなり多くなっている。
……これもまた、ハマれなかった。一見奥が深そうだが、どうにもゲームが掴めない。やってて面白くなかった。
投げる前に地面に落ちている石を拾う必要があるんだが、石の質も成績に関係してくるのか? だとしたら非常に面倒臭い。
真面目に大きなモーションで練習してみたが光明が見えず、嫌になってしまった。ううう。


・ポーズMiiプラス

落下していくMiiの体勢をリモコンで動かし、穴の形に上手く合わせていくゲーム。……説明が難しいな。
このゲームは難度が低めで、またプレー時間も短いので、一番気楽にやれる。その分遣り甲斐が足りない所がある。
穴の登場順は完全固定(多分)なので、覚えればパーフェクトも狙えるのだろうが、そこまでやる気になれなかった。
一発ネタなゲームである。もう一捻り欲しい。偉そうに。何が欲しいのかは指摘できないくせに。はぁ。


・360°シューティング

モグラたたきと同様、直球なタイトル。リモコンを動かして敵をポインティングし、Aで撃つ。それを延々繰り返す。
ステージは3種類用意され、これもパターンゲーだが、単純に難しいので、高得点を取るのは練習が必要だ。
このゲームに関しては内容的に十分楽しめると思っていたのだが……結果的にはそこそこ、といったところ。
敵が忍者だったりUFOだったり、ほのぼのとおちゃらけた雰囲気なのが盛り上がらないことの一因になっていたように思う。
もちろん今作の作風で殺人シューティングなんて作れるわけはないけど。うーん。
リモコンと撃ちゲーの相性は悪くないんだ。もうちょっと楽しみたいなぁ。俺が悪いのかなぁ……。


・ジャンピングランド

巨大なトランポリンの上でMiiを跳ねさせ、宝石を取って行くゲーム。
このゲームは挙動に気持ち良さがあり、やってて楽しかった。意外と他のミニゲームにはなかった感覚である。
キャラが納得のいく動きをしてくれるので、微妙な操作で角度を変えたりするのが面白い。
めでたくプラチナまで遊べたので満足。全部このレベルで楽しめれば素晴らしいんだが、それは高望みが過ぎるのである。


・ボールとシーソー

比類なき「ブロック崩し」を、玉がもっと物理的に動くようにしたようなゲームである。
リモコンをシーソーに見立て、ボールを弾いて的に当てる。高難度ステージは形がかなり入り組んでいて、非常に難しい。
ゲーム的にはブロック崩しだが、感覚的には「イライラ棒」、任天堂のゲームで言うと「くるくるくるりん」に近いと感じた。
とにかく思うように玉を動かせないイライラが半端ない。これは褒め言葉でもあるが、長時間やってるとやはりムカつくものがある。
ヤケクソになってウガーと弾いたら、反射しまくって上手く的に当たったりして、何か違うなぁと思ったり。
このゲームは良く出来ていると思う。ハマれなかったのは俺に適正がなかっただけだ。俺が悪い。……んだろう。
ちなみに俺はGCの「くるりんスカッシュ!」に大ハマリした。あれは非常に面白いゲームだった。Wiiでも出ると思ってたんだが……。


・ゴーストマンション

「画面外にリモコンを向ける」「リモコンのスピーカーから出る音を頼る」という特徴が面白いゲーム。
……が、ネタは面白いものの、そこまでという感じ。ゴーストを思うように捕まえられず、次第に手が疲れてくる。
もう少し簡単に捕まえられるようにして、完全捕獲までを難しくしてくれれば良かったと思う。
あんまし馴染めなかった割にプラチナを取れたのは嬉しかった。自分以外のMiiが常時表示されているのは辛いものがあった。はぁ。


・傘ライダー

傘に風を受け、その勢いで進むレースゲーム。……うーん、それだけ、かなぁ。
画面から風向きを判断し、最大面積で風を受けられるよう、リモコンを傾ける。システムを理解は出来るのだが、上手く操作出来ない。
色物だからか、速度が乗っても車のレースほど爽快感がなく、プレーに気持ち良さが感じられないのもマイナスポイントだった。
コースに置いてある宝石を取りながら進めるのだが、取りこぼしが異常に多いので、そういう不快感も強い。
また「ジャンプ」がこれまた非常に厳しく、上手く飛ばないと空中の宝石は殆ど取れない。厳しすぎると感じた。
このゲームはかなり上手い人でないと楽しめないと思う。ハッキリ言って今作にはそぐわないと感じた。



・まきあげろ! 海底のお宝

これが個人的に今作で一番面白かったミニゲームだ。楽しく遊べたし、苦戦しながら何度も挑戦し、何とかプラチナを取得できた。
ゲームウォッチの名作(多分)「オクトパス」をリモコンプラスでリメイクしたようなゲームで、タイトル通り海底に潜って宝を入手するのが目的。
当然ながら地形や敵が邪魔をするし、随所に配置されている酸素ボンベを取っていかないと酸素(HP)切れでも死ぬ。まぁ普通だ。
このゲーム最大の特徴は、やはり操作方法だ。「沈む」「浮く」の動作を、「リモコンを回す」ことで行うのである。
リモコンを横持ちし、奥向きに回せば潜り、手前に回せば浮く。更に傾けることで左右に移動できる。
これらの動作は当然十字キーで動かすのと比べればやり難い事この上ないが、そのもどかしさが絶妙で、ゲームとして面白い。
リモコンの使い方も、少なくとも俺はこんなのは初めてで新鮮味があった。それでいて分かり易いと言うか、意外に直感的でもある。
操作法と操作性とゲーム性が綺麗に噛み合い、ボリュームも少なすぎず多すぎず、実に理想的なミニゲームである。
ステージは4つあるのだが、最後の4ステージ目はかなり難しく、プラチナ取得に時間がかかった。だが楽しく再挑戦を繰り返せた。
そういや「ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」や「新世紀エヴァンゲリオン デジタルカードライブラリ」でも似たミニゲームがあったんだが、
それらも好きだったんだよな。俺、海底探索ゲームが好きなのか? 我ながら意外な嗜好である。
とにかくこのゲームは今作のベストである。これもっと作り込んで、単品のゲーム化できないもんかな。……そこまでのネタじゃないか。



・ふわっとバルーン

風船で浮いている自キャラを団扇で扇いで前に押し、ステージを進めていくゲーム。当然、リモコンを団扇に見立てて扇ぐことになる。
今作に多い「上手く動かせないもどかしさを楽しむ」タイプであるが……「もどかしさを楽しめない」タイプでもあった。
団扇をバタバタするのは動作として忙しく、手が疲れてしまうという欠点もあった。ゲームにハマれていないとこれは辛い。
それが良質の疲れになるのが、本来のリモコンゲーの姿なんだろうけどね……。


・ドッキングステーション

宇宙建造物の部品に乗り込み、本体にガシャンとドッキングさせるゲーム。宇宙空間だけに操作は一筋縄ではいかない。
このゲームは一応最後に配置されているだけあり、かなり難しい。更に全30面も用意されている。俺は28面までで頓挫した。
リモコンを傾けて自機を操作するよくあるゲームだが、宇宙空間ということで慣性が効きまくり、非常にやり難い。
ちょっと動かすと大幅に軌道がずれるので、狙い通りに進む為には相当細かい精度が必要。リモコンプラスさまさまである。
序盤はゴールに向けて動くだけでいいが、途中からドッキング対象の形が複雑になったり動いたりするので、それに合わせる必要が出てくる。
こうなるとホント、難しい。そしてドッキングに失敗するとやり直しがまた大変なので、非常に気分が萎えてしまう。
挙動に関しては良く出来ていると思うが、正直これを「面白い」と遊べるんだろうか。俺には分からない。
攻略を深める気になれず、途中終了。これでいいのかWiiリモコンプラス。俺には分からない……。




ふぅ。
どのミニゲームもゴールド以上を取得したから、一応勘弁してくれって感じ。かなりゲームに負けた気分である。合わんかったもんなぁ。
元々ゼルダSSの為にリモコンプラスを買い、それに安価で付属していたソフトだから、損した気分は無い。ただ残念だとは強く思う。
「Wiiらしいゲーム」である今作、それのWii終盤のバージョンである今作、多メーカー競作というゲーム度の高い今作。
……それでも、俺には合わなかった。Wiiらしいゲームが合わない。俺はWiiと合わない。……これはちょっと飛躍しすぎではあるが……。
リモコンプラスになった事で、Wiiらしいゲームに「リモコンゲーム面白いやん!!」という感想を抱けることを密かに期待していた。
だが精度が上がってもやっぱりリモコンはリモコンだった。否定はせずとも、俺が求めているものとは違うと言わざるを得ない。
はぁ。

とは言っても、一般的にはこの路線は好評だった。だからこそ任天堂はファミリー層という得がたい客をガッチリ掴めたのだ。
よって当然、期待の新ハード「Wii U」でもこの路線は引き継がれている。ロンチゲーム「ニンテンドーランド」はまさにそれだろう。
ミニゲームの集合体、キャラはMii、多人数プレー推奨……ホントそのままだ。一人でも遊べる? そらそうでしょうけど、「楽しめ」るか?
Wii Uは「スーパーなWii」であるらしい。つまりはWiiの路線を強化するってことか。てことは俺はますます……ああああああ。

Wii Uはネットワーク機能が強化されてるから、「みんなで」に関してはネットが解決してくれるかもしれん。それが面白いかどうかはともかく。
だがリモコンミニゲームというものの本質は、絵が綺麗になっても多人数でプレーしても変わることはない。
俺が「これはこれでありやん」と思える日は来るのだろうか。更には「これぞ新しいゲームの形やん!」と。
俺はゲーオタだが、合わないゲームは別に珍しくない。しかしあの任天堂が目指す方向そのものが合わないとなると……。
この6年間、ずっと消えなかった疑念は、新たな世代を目前にした今も健在だった。寧ろ再燃した。
しかし時代は待ってくれない。もうすぐWii Uの歩みが始まる。こっちを向いてよ任天堂。お願いします任天堂。
はぁ……。









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3 コメント

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Unknown (yammy)
2012-12-02 05:16:30
Mii…恐ろしい子!

自分の分身であるにもかかわらず、(いや、自分の分身であるが故に、か?)まったく愛情を注げないんだよなあ。あれを使ってゲームをせにゃならんと分かった時点で、ごそっとやる気を持ってかれる。

宮本が、事あるごとに「Miiをですねっ…!」「Miiがですねっ…!」って、嬉しそうに語る感覚がよう分からん。かれこれゲーム歴25年になるが、「自分をゲームに登場させられたらなぁ」なんて願望、一度も持ったこと無いし。


<家族親族友達恋人達が集ってキャッキャワイワイで遊んでこそ、Miiは面白いのだ。

所詮はコミュニケーションツールか…。共に楽しむ相手がいてこその代物か…。Miiの「み」は、みんなの「み」ってか…。いいぞー、心が殺伐としてきたぞー。


<任天堂は全方位的にMiiを推し進め、今後それはますます強化される。

うっ。マジか…。任天堂的には、「Miiやめますか。それともゲームやめますか。」ってな感じなんだろうか…。うーむ。そろそろ本気で、Mii撲滅委員会を組織しないといかんな…。


ところで。

昨日は朝っぱらから、日がな一日「クーロンズ・ゲート」をプレイしてしまいました。生涯通して、五回目のクリアになるかな(笑)バカでしょうか。バカですね。でも好きなんです。あれの初回限定版、発売日に定価で購入したんですよ。当時の自分、○麻でもやってたんだろうか。何だ、「馬跡型磁石女」って。ばせきがたじしゃくおんな?読み方すら分からん。まあ、どうでもいいけど。

で、何となく「クーロンズ・ゲート」に対する世間の評価が知りたくなって、「クーロンズ・ゲート」「感想」で検索したところ、こちらのブログに辿り着いた次第です。もちろん感想文、読ませて頂きましたよ。うーん、素晴らしい。正直、今まで目にしたレビューの中で、一番、最高、ダントツに良かった。否定的だろうが何だろうがね、いいんですよ。愛があれば。言ってること、全部分かったし。感動した!!


こんなおもろいブログがあったとはなぁ~。お世辞抜きで、文章うまっ。こんだけ分量あるのに、全然飽きないもんなぁ。もっと早く知っていれば…くそっ。人生損したわ。こうなったら、全記事読んでやるっ。

あーもう、コメント長いっての。いい加減にしろよ。ねぇ。すみません、ホントに。更新、楽しみにしてます。
返信する
Unknown (yammy)
2012-12-02 05:23:15
あ、引用に使う記号ミスっちまった(笑)

「<」じゃなくて、「>」じゃんね。アホ。てか、恥ずかしい。いや、もう、どっちが正解か分からん。

おっさんだから許して。
返信する
Unknown (ota)
2012-12-02 19:28:40
コメントありがとうございます。
長文、凄く嬉しいですよw そんだけ読んで頂けたんだなぁと感動します。

任天堂がMiiを、ある意味マリオ以上に重要視しているのは間違いないかと思います。
宮本氏も、冗談で「役所で書類を提出する時に一緒にMiiを要求されるようにしたい」と言ってます。とにかく広めて定着させたい。
3DSでは基本ソフトに採用されましたし、Wii Uでは更に基幹ネットシステムに組み込まれました。最早ハードの売り要素です。
……でもこれ、俺のようなMiiが合わない人間には非常に押し付けがましいんですよね。
個別のタイトルならいいですけど、ハードの根本でやらされるんですから。
一応Wii Uのミーバースは試みとしては面白いと思うので、どうなるか注目したいです。はぁ。

おお、「クーロンズゲート」ですか。発売日入手! って生涯5周!? あれを!? ……と言っては失礼ですが……うはぁ、凄いですね……。
「えび剥き屋の子供」「歯医者のうがい水」……うああああぁぁ。忘れたくても忘れられないインパクトがw
かなり貶した感想になりましたが、受け入れて頂いて嬉しいです。批判なりに頑張って真面目に書きました。
感想にも書きましたが「このゲームを大好きな人もいるだろう」とは思っていたので、yammyさんの存在は大変興味深いです。
好きな作品があるのは素晴らしいことです。己の感性を大切に、この伝説的ゲームを語り継いで下さい。

感想をお褒め頂き大変嬉しいんですが、このブログは明らかに文章がダラダラ長すぎですw
我ながらもっと纏められないかと常々思ってるんですが、現状は言いたい事を全部書くことを重視しています。
なので中には気に障る感想も多々あるでしょうが、俺個人の感想ということで、寛容な心で読んでやって下さい。
どんな形であれ、このブログが読んで下さった方のゲーム生活に役立ったのなら、こんなに嬉しいことはありません。
年取るとゲームするのも色々な意味でアレになってきますが、お互いこれからもマイペースでこの比類なき娯楽を愛でていきましょうw
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