腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

引ク押ス

2012年12月02日 16時46分02秒 | ニンテンドー3DSゲーム感想文
現在、世間では比類なき「とびだせ どうぶつの森」が大ヒット中である。
DS作品の3DSでの続編がどれも売り上げを落とす中、このゲームだけは変わらぬ勢いを見せ、寧ろ初動は完全に上回った。
需要にソフトの生産が全く追いついておらず、任天堂社長自らがお詫び動画を公開するほどだ。ちなみにDL版ならいつでも買えますよてへぺろ☆
俺自身はプレーした事がないが、ぶつ森は非常に大雑把に言えば「非ゲーム」的に遊ばれていると思う。大雑把にな。女性ファン多数らしいし。
可愛いキャラ、緩い雰囲気で遊ぶ「スローライフゲーム」……これは世間受けが良いということなのだろう。オタはカス。チッ。

で、「引ク押ス」である。ぶつ森と比べれば知名度は1/100にも満たないゲームだが、雰囲気は何となく似ていると思う。多分。
緩い世界で、可愛いキャラクターが、キュムキュムと効果音を立てて練り歩く。そんな感じのゲームである。
グラフィックや音楽も世界設定にマッチしていて、何ともほっこりすること請け合い。ライフではないが、スローである。
人々が求めているのは、必ずしも描き込まれた超絶グラフィックだけではない。こういう空気もまた好まれるのだ。
そう言えば最近は全国の自治体で「ゆるキャラ」が大流行している。この手の作りが極めて一般的になっている証拠だろう。
殺伐さとは無縁の世界で、可愛いキャラを操る穏やかなゲーム。それは複雑化の一途を辿るテレビゲームへのアンチテーゼなのか、既に本流なのか。
いずれにせよ既に一大勢力を築いていることは間違いない。今日もどこかでのんびりとした世界設定のゲームが作られているのである。


……が。
引ク押スは、パズルゲームである。アクション性も少しはあるが、思考型パズルゲームである。
繰り返す、思考型パズルゲームである。
思考型パズルゲーム。それは、解くべきもの。解けなければ、ダメなもの。解けなければ、先に進めないもの。
それは冷血・冷徹・冷酷。解けし者と解けぬ者を明確に差別し、解けぬ者へは一切の配慮も褒賞もない。あるのは引き続き与えられる挑戦権だけだ。
今までにも何度か思考型パズルゲームの厳しさは体験していたが、先日の「クラブニンテンドーピクロス」で再認識した。このジャンルは、恐ろしいと。
画面的には何ら派手さはなく、高度なハードを必要とするわけでもない。しかしその難しさから来る絶望感は半端ではない。愕然とさせられる。
アクション系のゲームなら、難しくても再挑戦を繰り返し、腕を上げる事で対処できる。もちろん限界はあるが、頑張る気にもなれる。
だが思考型パズルゲームが解けなければ、解けないままだ。解きたければ考えるだけだ。敢えて言えば脳を鍛えるしかないのだ。
ゲーム業界の隅っこにひっそりと鎮座し、普段は注目を浴びる事などまずないが、気紛れに立ち向かうと、圧倒的パワーで返り討ちにされる。
好々爺な外見に騙されるなかれ、彼こそ知る人ぞ知る業界仙人だ。腕に覚えの……いや脳に覚えのある者は、あの庵を訪れるがよい。
そして解ける喜びと解けぬ苦しみを同時に味わうがいい。彼はニコニコと、しかし決して手を貸さず、じっと見守ってくれることだろう……。


今作はDL配信のゲームで、今から約1年前に発売されている。その時点で存在は知っていた。
価格は700円と安価だし、こりゃ落とすっきゃねーなと思っていた。
……しかし、やっぱ怖かった。「全250面以上!」と公式サイトに書いてある。こりゃもう間違いなくガチだと、ビンビン伝わってきた。
序盤は鼻歌交じりで遊べる→中盤は良質の歯応えを楽しめる→終盤で……うあああぁぁあ   ……こういう流れが容易に想像できた。
なのでしばらくDLしなかったんだが、先日、続編発売を記念して、価格500円キャンペーンが実施されていたのである。
1年経って、怖さを抑えられたわけではない。寧ろクラニンピクロスのせいで強化されたくらいだ。だが、もう年貢の納め時だとも思った。
おうさ、やるとなったら、やってやるよ! 250だろうと26250だろうと、全部解いてやんよ! かかってこいや!
己を奮い立たせながら、DLした。ちなみにサイズは142ブロック。ちっちぇえなぁ。それがこんなに強大だとはなぁ……。



ゲーム内容は……タイトル通り、ブロックを引いたり押したりしながら段差を作り、それにジャンプで飛び乗り、上を目指すというものだ。
ブロックは3段階まで引き出す事ができて……っと、口では説明が難しいな。でもルールが複雑なわけではない。やればすぐに理解できる。
ただ今作は、実は非常に「立体的な」ゲームである。ブロックの状態を三次元的に把握し、その上で動かし方を決めなければならない。
完全に3D表現あってこそのゲーム性なので、微妙に空間認識能力(?)が必要かもしれない。そこが注意と言えば注意かな。
そしてこれは全く予想外のことだったんだが、ゲーム性が立体的なので、3DSの立体視が物凄く活きている。
俺は3DSに数多くの不満を抱いているが、その一つが「性能は上がったが、できるゲームはDSと大差ないんじゃない」というものだ。
実際3DS購入後、このハードならではの革新的ゲームなんか見たことがない。DSの頃には幾らでもあったのに。新鮮味がないのだ。
それもこれも、最大の売りである立体視機能がゲーム性に何ら寄与しないからだと思っている。立体に見えて、それで? なのだ。
確かに見栄えはするが、所詮一発ネタだ。それで? それでゲームが面白くなるの? 「3Dクラシックス」なんてまさにそんな感じだったな。

そこへ行くと今作、立体視が大活躍している。もちろんoffにしてもプレーは可能だが、オンにする事での分かり易さの恩恵が桁違いだ。
「スーパーマリオ3Dランド」でも立体視の効果は強く感じたが、あくまで演出面だった。しかし今作は明確にゲーム性に絡んでいる。
今作は他ハードでも製作可能だろうが、快適に遊ぶには3DSが最適なのは疑いの余地がない。今作は3DSの申し子のようなゲームである。
いやはや、まさかこんな所で立体視の威力を感じられるとは本当に予想外だった。もちろん良い事だ。ナイスな仕事したぜIS!
今作は3DS立体視のデモンストレーションとして、今後本体にプリインストールしてもいいんではなかろうか。それくらい効果が大きい。
まぁ俺はもう金出して買ったんで、体験版に収めて。今作に限っては、もう3Dボリュームオフになんて絶対戻れないね。


ブロックを引いて押して段差を作り、そこにジャンプで飛び乗る。そう、今作にはジャンプアクションの要素がある。完全思考型ではない。
またジャンプ自体も「ただ1キャラ分固定で飛ぶ」といった単純なものではなく、十字キーと組み合わせて微妙な方向変化が可能だ。
中盤以降はそういった「複雑なジャンプ」を要求されるステージが登場し、終盤になるとアクション面も完全に身に付けておかないといけない。
この点は、別に不満ではないが、思考型パズルとしてちょっとずれていると感じた。パズル性ではなくアクションの難しさだからだ。
ごく一部には「これはかなり気付き難い」と思われる「可能なジャンプ」もあり、解けはしたが納得がいかなかった。
チュートリアルはしっかり作ってあり、「可能なジャンプ」「不可能なジャンプ」を動画で説明してくれるが、それでもまだ分かり難い。
ジャンプはボタンだけでなく、ポインタを使用し着地点を指示するようなものも用意すればよかったと思う。
それなら可能か不可能かがすぐ分かるし、難しいジャンプに困ることもない。アクション性で悩ませるのは今作においてはダメなのだ。
まぁ700円のゲームにそこまで望むのは言い過ぎなので、あくまで俺の要望ってことで。ゲームにおけるジャンプは難しいやね。

今作は仕様上、あっさりハマリ、クリア不能の状況にも陥る。
全ての状態を元に戻すリセットスイッチは常備されているが、長いステージで毎回ゼロからやり直すのは時間がかかり過ぎる。
そこで「巻き戻し」機能が搭載されていて、ハマリになっても手順を戻すことで万事解決……なのだが、これ、戻せる時間がかなり短いのだ。
デジタルで 1手=1移動 なゲームならともかく、今作はキャラをアナログに動かすので、記録できる時間にも限度があるのだろう。
つまり ハマリ→長考→巻き戻し とやると、戻せるのは長考中まで、という事態もあり得る。そうなればもうリセットしかない。
短いステージなら気にならないが、終盤の修羅場ステージだと、複数回の「ゼロからの」やり直しに耐える精神力も要求される。
もちろん動きを記録できる時間が長ければ一番良いんだが、安いゲームだけにその辺は望みにくい。うーん。

キャラの動きは可愛いが、反面遅いという欠点もある。これも序盤だと気にならないが、終盤はちょっとイライラする。
ボタンを押すことでダッシュでも出来ればいいと思うだが、残念ながら無い。これは搭載してほしかったなぁ。
尤も製作者はンなガツガツせず、ゆったりと遊んでほしいのだろうけど。それをするにはあまりにも難度が……うぅ。


世界設定は最初に書いた通り、緩くてほのぼのとしたもの。
「引ク押ス」は村に伝わる遊びなのだが、ある悪戯小僧がスイッチを勝手に触ったことで、村の子供達が引ク押スの中に閉じ込められてしまった。
主人公である「マロ」は村の長老の手引きに従い、引ク押スを覚え、子供達の救出に精を出すのであった。ほのぼの。
EDでは悪戯小僧と和解し、みんな仲良く行進しながらスタッフロール。ほのぼの。
ちなみにブロックを引いて押す、つまり力仕事のイメージか、マロは外見が相撲取り風で、ステージ開始前に四股を踏んだりもする。
ただし相撲という言葉は作中には出てこない。まぁ洒落だろう。マロは姿も挙動も可愛らしく、今作で終わらせるのは何気に勿体無いかも。
ゲームが簡単なうちはこの雰囲気に浸ってほのぼのパズルを楽しめるだろう。ゲームが簡単なうちは。ゲームが簡単なうちは!!!
あとステージ音楽は3曲しかないんだが、ずっと聴き続けてた為か気に入ってしまった。今もBGMに流していたり。ひへへ。


ステージは18毎に区切られ、それが14チャプター用意されている。つまり全252面だ。
チャプター毎にステージのテーマが設定されていて、「動物」や「ファミコン」等がある。ゲームの性質上、ドット絵と相性が良いんだな。
難度はチャプター最初は簡単、後に行けば難しい。星の数で表示され、1~5まである。1なら鼻糞穿りながらでも解ける。
ただ星の難度表示は結構適当と言うか個人差があると言うか、星5でも楽なのもあればドツボにハマる星4もあった。
星3以上のステージは一様に油断禁物である。
長老が軽いヒントを出してくれるステージもあるが、ホントに軽い助言レベルで、恐らく攻略の役には立たない。
頼れるのは自分の脳と腕のみ。その点は最初から最後まで変わらない。引ク押ス、というパズルゲーム。…………。


さて、後はもう解いて解いて解きまくるだけである。
序盤は只管簡単で、150面くらいまでは難なく解けるであろう。ちなみに解けないならステージを飛ばすことも可能だ。
散々冷徹だ冷酷だと言っておきながら、実は結構甘いのである。ただしもちろんそれは「パス」なので、解いたことにはならない。
ステージ一覧では解いたステージに旗が立つのだが、飛ばせば当然ない。それを見て耐えられるか? プライドは? 答えは一つしかなかろう。
俺は一切逃げなかったぜ。解けなかったら解いた。どうしても解けなかったら、半泣きで解いた。誰も知らない俺の誇りである。ぶつぶつ……。

ホントになぁ。思考型パズルゲームの「解けない」時の困惑、狼狽、あの感覚。上手く言葉で説明できないや。
たった一つの段差が、しかし天より高く見える。どんなにマロをジャンプさせても決して届かない。何故なら解けていないから。
これが最近のマリオなら、おたすけナンチャラを使ってなんちゃってクリアーも可能だ。しかし今作にそんなモンは一切ない。
のどかなBGMとマロが歩く時のきゅむきゅむという効果音だけが流れ続ける、誰も知らない、とても小さな、精神的修羅場。
こんなの一生解けないのではないか。絶対無理なのではないか。バグなのではないか。そんなわけないではないか。
果てしない困惑と思考の末、何とか正解を導き出し、ステージを突破する。それ自体には強い快感がある。
だが、すぐに次のステージが待っている。252面をクリアーするまで、引ク押スは俺を許してくれない。嗚呼……。

それでもチャプター11、198面まではまだ理性のうちにあった。というのも、ゲームは一応ここでEDを迎えるのだ。
ここでブロックに閉じ込められた子供は全員救出したことになり、事の発端となった悪ガキとも和解、めでたしめでたしとなる。
これ以後のステージは「エクストラ」扱いとなり、子供ではなく旗に触れればクリアーとなる。やる事は全く同じだがな。
ここまでにも星4つ5つの難関ステージはあったが、それでもまだ太刀打ちできたし、詰まるのも娯楽のうちにあった。

……それがエキストラに入ると、もう、ダメである。
つってもエキストラでは全部星5つってわけではなく、3~5が混在している。3ならそこまでい酷くはない。多分。
だが俺の体感的に、エキストラの星はEDまでのものよりプラス1すべきである。つまり3なら4、4なら5、そして5なら……7ってとこか。クッ。
ゲームとしては何ら変わらんし、ほのぼのとした雰囲気もそのままだ。ファミコンドット絵のステージ等もそのままだ。
しかし感じられるのは、より明確になった製作者の殺意。解けるものなら解いてみろ、貴様の苦しむ姿こそが我が糧となる、と。
そんな妄想をしてしまうほどに、難しい。徹底的に難しい。全く解ける気がしない。しかし解かねばならない……。

エキストラに入ってからはゲーム攻略スピードが亀のように遅くなり、一つ一つのステージが本当に大変だった。
何度クリア不能を疑ったか分かりゃしない。「ものすごく心を鍛える1時間の鬼パズルゲーム」って感じだ。上手い事言ったつもりか。クッ。
実際、心が鍛えられる。ヒントも助力もない中、辛くて泣き出しそうな課題に取り組む、あの心境。頭の戦いだよ。勝者、俺だよ。
考えまくったけど解けず、一旦休憩を入れると、周囲の風景がブロックに見えて「引き出さなきゃ」と思ったこともあった。
久々にゲームと現実の区別がつかなくなったよ。屋外だったらちょっとヤバかったかもしれん。うひひ。
そして果てない戦いにも、ついに決着の時は来た。252面の旗を取った時の俺のガッツポーズは、何の記録にも残っていない。
だが俺史には確実に刻まれる。やり切った、解ききった。引ク押ス、完全クリアー。全てが報われ、快感と開放感が脳を覆った。


EDを見た時は「あそんでくれてありがとう!」というメッセージが表示されたが、
全面クリアーでは「全ての引ク押スをクリアーしました!」くらいで、特に製作者からのメッセージはなかった。
正直あそこでこそベタ褒めしてほしかった。よく頑張ったね偉いね君は輝いているね、と。
俺の苦労を分かってくれそうなのは製作者様だけなんだから。ううう。本当によくやったなぁ。引ク押ス全252面、完全制覇ナリよ!!

……そして、思考型パズルゲームはいつも、解けても「解くだけでも大変なのに、問題を作るってどんな脳味噌してんだ?」と思い、落ち込む。
俺が血反吐吐くほど考えてクリアーし、得意になってる問題は、製作者が「解けるように」考えて作ったものに過ぎないのだ。
完全に、掌の上で踊らされている。アクション系ならそれを製作者自身もやれるとは限らないが、この場合は全く違う。
製作者の挑戦には確かに打ち勝ったが、それはあくまで神と人とのやり取り、対等ではない。勝って尚、敗北感を抱いてしまう。
実際、全く想像できない。あんな難しい問題をどうやって考えるんだ? 解ける検証も当然するんだろ? 本当に分からない。
世の中には頭の良い人がいる。ゴロゴロいる。自分が賢いなどとは思っていないが、なかなかに愕然とする現実である。
俺ら凡人どもは結局、頭の良い人に操られるだけなのだろう。それを改めて実感した。厳しいゲームである。アホか。はぁ……。


今作にはステージエディットモードも搭載されていて、しかも作ったステージをQRコードにて公表することができる。
実際ネットには今作のステージを紹介する掲示板なんてのもあるようだ。素晴らしいオマケ機能だと思う。今作、安すぎるわ。
でも俺は公式問題以外には正直興味がないので、まぁ今は手を出さないことにする。多分公式以上の高難度問題もあるだろうし……ひぃっ。
ちなみにアイフォンか何かで丸パクリゲーが出たってことでも話題になってたな。まぁそんだけ優れたゲームって事なんだろう。
実際、完全新規の思考型パズルゲームで、これだけ面白く、ボリュームがあり、しかも安いってのは、大したもんだと思うよ。
無名に近いゲームだが、もっともっと広く遊ばれてほしいもんだ。そうすれば俺の苦労と偉大さも少しは伝わることだろう。へひひ。
……でもこれをあっさり解かれたりしたら、俺もうその人とは目を合わせられんわな。いやホント。はぁ。


さて、先日、今作の続編が発売された。その名も「引ク落ツ」。恐らく新ルールを追加した発展版だろう。多分。
……というのも、調べていないのだ。続編発売記念に500円セールをやっていたんだから、もちろん存在は知っていたが、無視していた。
だって、怖すぎるだろ。今作にこんだけ苦労して苦労してやっと全面突破したのに、すぐさま次の課題に目を向けろと!? なんて酷い。
だが延々逃げ回っているわけにもいかない。てわけでたった今、公式サイトをざっと眺めてみた。…………。
……こ、今回はブロックを左右と奥に動かせるらしい。また足場を失ったブロックは落ちる? ひぃぃぃいい……。
どうやらルールは今作とは全く違うようだ。そして全200ステージ以上! ……ひ、引ク押スよりは減ってるね。へ、へへへひぃぃいい……。
価格は今回も700円と、実に良心的だ。値段で迷う要素などない。いつでも買える、いつでも落とせる。
……いつでも挑戦できる? あーっしゃああああ~ーーーー!! いひぃいい。そ、それだけはご勘弁を。ご容赦を。お情けを!!
この心の鍛錬を続けざまにやるなんて、今の俺には無理だ。

けど、いつまでも逃げるわけにはいかない。いずれやる。いずれ挑戦する。そしていずれ、引ク落ツも全面クリアーしてやんよ。
散々苦行だ苦行だと書いたが、それでもプレーをするのは、もちろん俺が思考型パズルゲームを好きだからだ。……これ書いてなかったかも。
好きだから挑戦できるし、好きだから延々悩める。そして苦労の末突破できた時の爽快感と充実感は何物にも変え難い。
シンプルだけど誤魔化しの無いゲームシステムが美しい。洗練されている。だから納得がいく。
考えた末のクリアーだから、基本的にマグレがない。クリアーは完全に実力だ。これもアクション系にはない喜びである。
ジャンルとして地味だが、非常にゲーオタ向きなゲームだと思う。もっと思考型パズルゲームに陽が当たってほしい。
まだまだ俺の見ぬ思考型パズルゲームは存在するだろう。もちろんこれから生まれてくる作品もある。
そのどれだけをプレーするかは分からんが、やるとなったら正面から挑み、負けないようにしたい。
いつも心にその覚悟と根性を、と改めて誓い、了。思考型パズルゲームは、素晴らしいのである。


……でも、せめて弱音だけは好きなだけ吐かせて下さい。でなきゃ心が壊れます。解けないんです。この問題、解けないんです!!
嗚呼嗚呼……。










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8 コメント

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Unknown (グレイ)
2016-06-25 22:56:55
先日の任天堂eShopありがとう5周年記念セール(うろ覚え)にて購入して、最近通常モードをクリアしました(エキストラはまだ)。

これは傑作でしたね!不満らしい不満が出てこない完成度の高さ(星の難易度設定が微妙なことと長老のアドバイスが投げやりなことくらい)、極悪無慈悲な難易度だけど時間をかければどうにかなる難易度とアクションパズルゲームの中でも非常に楽しめました。意外と似たようなゲームが無いことも凄いところですね。3D機能を上手く生かしてたところも良かったデス。

ただ……通常でこの難易度だとエキストラが非常に嫌な予感がします……。終盤はただでさえ発狂したり諦めて別のゲームに逃避してから再プレイしていたのに……

思考パズルゲームの制作者側は本当に頭が良い人が作ってるんだなあと自分も思いました。今作の場合イラストやドット絵をモチーフにして「解けそうで解けないけど頑張れば解ける」パズルばっかりなので特にそう思いました。案の定スタッフロールではレベルデザイン担当者が非常に多かった印象が。
あんまり関係ないですが、今年遊んだ思考パズルの中では「アディのおくりもの」が作った人はヤバいと感じました。情けないことにゲーム導入部分のチュートリアルパズルすらノーヒントで解くことが出来ず未だに逃亡してる始末だったりします。でもゲームとしては斬新で面白いと思ったので興味があれば。完全な雰囲気ゲーでしたが…
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Unknown (ota)
2016-06-26 02:53:19
おお、おめでとうございます。……と言うのはまだ早いかw エキストラは大変ですよ。それだけに面白く、解ければ気持ち良いのですが。頑張って下さい。

>これは傑作でしたね!不満らしい不満が出てこない完成度の高さ
よく出来てますよね。ルールがキッチリしていて、ボリュームは十分、自作機能まであり、3DSの立体視を生かしていて、低価格。
思考重視のパズルゲームという日陰ジャンル故に目立ってはいませんが、完成度の高さは折り紙つきだと思います。
最後までやるとなると難しいですが、150面くらいまでは気軽に遊べますしね。今回のセールで好評を得ていますように……。

>思考パズルゲームの制作者側は本当に頭が良い人が作ってるんだなあと自分も思いました。
ですね、ホントw 必死で考えて、解ければ「頭を撫でられる」程度、解けなきゃ鼻で笑われる。あまりにも差がありすぎる。
彼らは本気なんて出してない。出したらユーザーが付いて来られないから、敢えて手加減している。……それでこの難しさですよ。
「解けた時の敗北感」てのは、思考型パズルゲームの特徴ですねw まぁ考えてもしゃーないから無視すべきことですけど。はぁ。
>今年遊んだ思考パズルの中では「アディのおくりもの」が作った人はヤバいと感じました。
ほうほう、初めて聞くタイトルです。なるほど、覚えておきます。
俺はセールで「ハコボーイ」を買いまして、次に挑戦するパズルはこれになりそうです。さて、どんな苦悩が待っていることやらw
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Unknown (グレイ)
2016-08-07 09:46:53
うけけけけけけけけ。お久しぶりでございます。遂に引ク押スエクストラステージ全撃破し完全勝利を収めたので報告しにやってまいりました。けけけけけ、全252ステージクリアですよ!

しかし前回のクリアのコメントからまさか1カ月以上もかかっているとは……。プレイ時間にして約33時間。パズルゲームとは思えない。

で、引ク押スクリアしたので当然引ク落ツにも挑む予定だったのですが、ちょいと心が折れる難易度だったのに加えてこれよりも間違いなく難しいだろうことが予測されるので一旦逃亡することにしました(買っちゃったんでそのうちやりますが)。引ク出スもヤバそうです。今度は前も横も後ろも引き出せるって。考えるだけで頭がパンクしそうです。ううう……まさかこんな難しいゲームだったなんて……
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Unknown (ota)
2016-08-07 16:40:24
おおお!! 全面ですか!! ……いやぁ、お疲れ様です、おめでとうございます、本当に。
実際やった身ですから、どんだけ大変だったかはようく分かりますよ。果てしなく高い一段に、何十分も悩んだことでしょう。
しかし今、やり切った。グレイさんは勝者です。存分に達成感に浸りましょう。うけけけ。……作った人、凄いですよね……。

そして引ク落ツですが……はい、恐らく面食らうかと。あれはホント、なぁ……折られました、ボキッと。
少しずつダラダラやるんじゃなく、ガッと攻略するつもりなら、しばらく間を置いた方がいいと思います。気合はかなり必要なのでw
このシリーズは外見と内面に落差があり過ぎるというか……まぁ軽くやるなら楽しいだけのパズルゲームなんですけどねぇ。
お互い、いつかあの悪魔村長をやり込める日を夢見て頑張りましょうw あいつはいつか正体を表しますよ。畜生め……っ!!
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Unknown (サク)
2017-07-15 14:26:38
引ク押ス全ステージクリアを達成したので書き込みに来ました

全クリしておいてなんですが、正直このゲームはかなり退屈に感じてしまいました。クリアした時に感心させられるようなステージが少なかった気がします。難しいステージはただ長いだけというのが多かったように感じました
特にイラスト系のステージが本当に嫌で、イラストやドット絵を無理矢理ステージにしてるせいで問題としての美しさが全然なくて無闇にステージが長くなる…という感じでほぼ苦行でした
ドット絵がパズルゲームのステージになるという面白さもあるとは思いますが、それはパズルゲーム本来の面白さとは違うように思いますし

EXステージはイラスト系の問題ばっかりなのがまた…。いい問題が思いつかないからイラストでごまかしちゃえみたいな意図があるように感じてしまいました。

しかも面倒くさいだけであんまり難しいって感じもしないんですよね。立ち止まって考えるより取り敢えずガチャガチャ動かしてみた方が早いという感じなので。あんまり考えずにガチャガチャと進めていって、詰まったら少し考えてまた別のやり方でガチャガチャやってみる、みたいな
あまり頭を使わない方が早く解ける感じだったのがさらに退屈に感じました

あまりゲームに達成感を求めないタイプなので、そこらへんがこのゲームに合わなかった理由なのかもしれないですね
返信する
Unknown (ota)
2017-07-16 01:44:13
マジですか、はっや。

>全クリしておいてなんですが、正直このゲームはかなり退屈に感じてしまいました。
あら……そうですか。俺はよく出来たパズルゲームだと思ったんですが。3DSの立体視もちゃんと生きてましたし。
>イラストやドット絵を無理矢理ステージにしてるせいで問題としての美しさが全然なくて
これはあるかもしれませんね。ドット絵を使うことが前提なので、引ク押スとしての作りが後付になってしまう。
俺はクリアーに必死でそこまで気にしていられませんでしたがw 

>しかも面倒くさいだけであんまり難しいって感じもしないんですよね
マージですか。そらもう頭の作りが違うのかも。俺はめっちゃ苦戦したんですけどね。
是非引ク落ツも……と言いたいとこですが、あれもイラスト面多いからその意味じゃ微妙ですね。むぅ。
返信する
Unknown (サク)
2017-07-16 02:51:09
システム面はよく出来てたと思いますし(巻き戻し機能の便利さは感動しました)、面白いと感じる瞬間も間違いなくあったので、出来は悪くないゲームだと思います
ただ、やっぱりちょっと面倒に感じるところも多かったかなと

まあこれはやっぱり合う合わないの問題なんでしょうね
合う人にとってはその面倒くささが達成感に繋がったりもするんでしょうし

なので引ク落ツは残念ながら見送ろうかと思っています
合わないと分かってるゲームを文句垂れながらやる自分はあまり好きになれないなと思うので
返信する
Unknown (ota)
2017-07-17 01:26:52
>ただ、やっぱりちょっと面倒に感じるところも多かったかなと
ダッシュ機能があればゲームの快適性が上がったかと思います。今作ののんびりした雰囲気には合わないかもしれませんが。

>なので引ク落ツは残念ながら見送ろうかと思っています
合わないならそれが賢明ですね、はい。
返信する

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