腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

スチームワールド ディグ(VITA版)

2018年07月07日 15時49分37秒 | PS VITAゲーム感想文
【ハード】PS VITA
【メーカー】オーイズミ・アミュージオ
【発売日】2014年12月3日
【定価】800円(DL専売)
【購入価格】0円(PSプラスフリープレイ1806)
【プレー時間】9時間

PSプラス。今やすっかりPS界に定着した、有料ネットサービスである。月額514円、年額だと5143円、基本的に値引き無し。
PS3時代は無料だったが、徐々にコストが重くなったのだろう。XBOXの後追いをするかのように、PS4時代から本格的に始まった。
元々無料だったものに課金をさせるのは、非常に難しいことだと思う。そこは金額ではなく「意識」の問題だからだ。
それはSIEも重々承知だったのだろう。故に、頑張った。サービスの充実を。「これなら金を払ってもいい」と思えるものを。
その中心にあるのが、毎月提供される複数の「フリープレイゲーム」であろう。無論DL版で、概ね一ヶ月間提供される。
フリプ提供となると何だかチャチな印象を受けるがそんなことはなく、1~2年前にフルプライスで発売されたゲームも多い。
それがPSプラス会員であるなら無料(表現がやや矛盾してるが勘弁)で受け取れるのだ。無論ゲーム内容も発売時そのままだ。
残念ながら「貸与」なので退会すれば遊べなくなるが、会員である限りは購入と同じ扱いになる。好きなだけ遊び放題。
凄いサービスである。俺は2年半ほど前から本格会員(?)となり、以後途切れさせていない。今後も続ける予定だ。
その直後に受け取ったフリプゲー「マウスクラフト」は、小粒なゲームながら面白かった。「これがフリプとは」と思った。
こういう小粒から大型タイトルまで、毎月何本も俺の元にやってくる。震えが止まらん。やりまくるしかないだろう。
金を払う以上、PSプラスをしゃぶり尽くしてやる。もうゲーム買う必要ないかも? ぬっふっふ。タダゲー、万歳。

……あれから2年半が経過した。俺がプレーしたフリプタイトル、未だマウスクラフトのみ。もちろんゲームは全部貰ってるが。
一応格ゲーが来たら動かしてはいるが、その程度だ。今も「超お得」と思ってはいるのだが、実際には何一つプレーしていない。
まぁ格ゲーのネット対戦は日々やっているから、PSプラス加入権自体を無駄にしているわけじゃないが。ちゃんと使っている。
結果的には、元から溢れるほどあったゲーム選択肢が更に増えただけだった。そもそもフリプゲをやる余地はなかったのだ。
そうは言っても、毎月のタイトルには「おお!」と思うものも多い。やりたいのだ。けど時間が。気力が。人生が。はぁ。
そんなことをつらつらと考えて、じゃあ久々に一本やったれやと決意。「DEEMO」の感触が悪かったことを考慮し、VITAでだ。
そこで選出したのが「スチームワールド ディグ」である。内容は全く不明だが、値段から小粒&手軽タイトルだと判断した。
今作はPS4版も存在し、どちらもフリプ化している。俺はこういう場合PS4でやるようにしているのだが、今回はVITAにした。
容量は小さく、簡単にDL出来た。某客を舐めきった台湾製音ゲーと違い、説明書もキッチリしたものだった。当然だな。
これが無料(有料会員特典)なんてなぁ。スゲー時代だよ。……こんなのを毎月持て余すって、どんなゼータクだよ……。


むぅ。まず、タイトルに付いている「ディグ」。この意味を知らぬゲーム好きはいまい。そう、「ディグダグ」のディグだ。
「掘る」である。実際今作はディグダグの現代版のようなゲームで、地底に向かって穴を掘る2Dアクションとなっている。
じゃあ「スチームワールド」は蒸気世界? まぁそうか。ちなみに登場人物たちは機械、ロボットだ。人間は出てこない。
世界設定は蒸気というより西部劇をモチーフにしている。……なのに穴掘り? ロボット? どうもセンスが分からん。
今作は日本の会社が販売しているものの、製作は海外らしい。故によう分からん。まぁ「情緒的」でないだけいいさ。

ゲームはとにかく「下へ、底へ」である。2D平面マップの採掘場を、只管掘って掘る。モノを集め時に敵を倒し、更に下へ。
最初は貧相なピッケルしか持っていないが、採掘で鉱石&宝石を地上に持ち帰れば、それでどんどん装備を強化できる。
「ゲームの流れ」がかなり分かり易い。その上チュートリアルもしっかりしていて、導入は極めてスムーズだった。
ホント、DEEMOとはえらい違いである。……もう言うまい。とにかく導入がスムーズなら、印象は良くなるに決まっている。
そのままゲームを進めていった。こ、これが無料か。恐るべしはPSプラス。こんなのが毎月増える。今月もまた増えた。
ああ、なんて恵まれているんだ。幸せだ。……だけど、どうしても、胸に小さな違和感と罪悪感が澱として残るのだ……。

今作は完全2Dゲームで、立体的な解釈は不要。土や岩は全てブロック単位で構成されていて、一つ掘れば一つ空間が出来る。
非常に理解しやすいゲームである。後はもう、好きなように横へ下へと掘りまくり、鉱石を得ながら採掘場の謎を解いていく。
掘り進む(×ホリ・ススム)ルートは全くの自由で、プレーヤーの好きにやっていい。一部硬すぎる岩以外は全て掘れる。
ただ今作は、ステージ式アクションではない。一応階層分けがあるが、ゲームの舞台は最初から最後まで「採掘場」である。
これがどういうことかと言うと、闇雲の掘りまくると「足場」がなくなり、後で困ることになりかねないのだ。
下に降りるのは簡単だが、上に登る手段はジャンプしかない。そしてジャンプは足場あってこそだ。そこを崩してしまうと?
もう上に戻る手段がなくなる。今作に掘ったブロックを元に戻す手段はない。一方通行だ。そこだけは割とシビアである。
ゲームは下へ下へが基本だが、引き返すこともある。そのためには戻るルートが必要。ちなみに「壁ジャンプ」も可能。
所々でワープ移動が可能だからどう掘ってもゲームが詰むことはないが、あまりにテキトー過ぎると面倒臭いことになる。
従って、好きなように掘っていいが、戻るルートのことも意識しておくべきである。……言ってること矛盾してるか。
まぁ余程ムチャしない限りは大丈夫だから、実際は気にしなくてもいいが。俺も何も考えず掘って問題なかったし。
無駄行動をするとエネルギー切れに困らされるから、自然とやらなくなるだろうし。……そう、この点が、結構気になった。

主人公は体力以外に「ランプ」「水」の概念をゲージとして持っている。ランプは光量、蒸気は強力な掘り行動に使用する。
ランプが切れると画面が非常に暗くなりそれ以上の採掘はほぼ不可能。水が切れると蒸気が使えなくなり、これまたピンチ。
これらは適宜アイテムや水場(何故かある)で回復させないといけない。特に蒸気は用途が多く、常に余裕を持つ必要がある。
もちろんこれらはゲーム性として機能しているんだが……個人的に感じるストレスの方が気になってしまった。
さっき「無意味に掘りまくると戻るルートがなくなるから注意」と書いたが、実際はそんな無駄なことをする余裕はない。
まぁ何度も拠点に戻って回復させれば幾らでも掘れるが、そんなことをする意味はない。うーん。意外と自由度が低い。
今作をプレーしていて、「よく計算されているなぁ」と何度か感じた。レベルデザインってやつ、あれがよく機能している。
今プレーヤーはこのくらいの強さ、敵はこれくらい、これで程よい難度になる……そういう製作者の調整が行き届いている。
だから当然、ゲームとして面白い。導入が丁寧なこともあり、俺も素直にハマれた。フリプゲとして申し分のない出来だった。
……が、どこか「味気ない」気もした。ゲーム性もバランスも全部製作者の想定通りで、そこからはみ出すものがない。
まぁゲームとは何でもそういうものだが、「それをプレーヤーに気付かせない」ことが大事だ。巧妙に、掌の上で遊ばせる。
今作はそこがやや安易、薄いのだろう。安価ゲーにそこまで望むのは酷かもしれんが。いや安価ゲーだからこその措置、か?
無難に遊べる。恐らく誰でもクリアー出来る。そして「ある程度」の満足感は得られる。そういうゲームだ。……うーむ。
どんなゲームも「最高」である必要はない。ンなこたは不可能だしな。だからこういう「とことん無難」なゲームもあっていい。
……いいにはいい、んだが。楽しく遊べたんだけど、ちと物足りなかった。ゼータクな話だね。はぁ。

鉱石がある程度集まったら、採掘場の上にある町に戻り、換金する必要がある。またこれはレベルアップにも繋がる。
レベルと言っても主人公じゃなく、町だ。換金額が一定値を超える度に町のレベルが上がり、店の品揃えが良くなる。
まぁ町といっても登場キャラは総数5人くらいしかいないのだが。その辺は突っ込むまい。「機能」はちゃんとしてるから。
持てる鉱石には限りがあるので、適宜町に戻って手持ちを精算する必要がある。他、進行上の都合でも戻ることは多い。
これが正直、相当面倒臭い。特にワープ装置を使えない序盤は非常に面倒だった。装置も有限だから好きには使えないし。
今作はセコセコと穴を掘っていくことに妙な面白さがあるし、鉱石収集には快感がある。……が、それが長続きしない。
ゲームがいちいち町に戻ることを求めてくるからだ。要所要所でならともかく、その頻度が多すぎるのだ。うーむ。
シンプルなゲームだし、もっと淡々と掘れる仕様にしても良かったと思う。地上との連携があるにしても、通信でやるとか。
ゲームは不快感要素があってこそ快感があるものだが、そこを上手く面白さに変換するのが作り手の腕の見せ所だ。
単にかったるいと感じさせたら、負けである。掘り進むことのチクチク感を重視した調整にしてほしかったと思う。

ゲームが進んでいくと主人公の性能はどんどん上がっていき、ライトや蒸気にも余裕が出てくる。だから終盤の方が楽だった。
敵キャラも一応出てくるがオマケのようなもので、倒しはするけど「戦闘」というほどでもない。お邪魔キャラって感じ。
ラスボスも搦め手で倒すような形で、あまりスッキリしなかった。まぁそういうゲームじゃないってことだな。
グラフィックは、ドット絵として十分綺麗だった。本当はPS4でやりたかったが、VITAでも十分映える絵作りだったと思う。
……ただ、キャラがどうにもエキゾチックで、カッコいいとも可愛いとも思えない。一応ヒロインキャラもいるんだが……な。
ゲームには親しみやすいだけに「和な画風だったらなぁ」と強く思ったが、それはあり得ん。今作は外国製。それが前提。はぁ。
音楽は地味な採掘ゲーだけに控えめだが、西部劇風の曲がそれなりに心地よかった。ちなみにボイスは一切ない。
「ガワ」に関しては、リソースを適切に使っていたと思う。……偉そうに。でも安価ゲーだからな。そういうの大事だろ。

物語。主人公「ラスティ」は普通の青年(ただし機械)。ある日、叔父から彼の持つ鉱山の権利書が送られてくる。
叔父の意図を確かめにラスティは鉱山へ向かうが、そこには叔父の死体(機械なのに?)とツルハシが。……一体何が?
ラスティは形見のツルハシを使い、取り敢えず鉱山を掘っていくことに。そして下へ下へ掘り進めていくと……!?
とまぁ一応ちゃんと作ってあるが、特に感動も驚きもない普通な作りだ。ぶっちゃけ読まなくてもゲームに支障はない。
今作の作りで奇想天外大冒険を描けるとは思えんから、これくらいでいいのだろう。ゲーム性を邪魔しない程度でいい。
ただ、「キャラが機械」という設定はもう少し生かしてほしかったと思う。殆ど無関係だからな。形だけだった。
もちろん「機械に心はあるか?」といった定番の苦悩もなく、やることは人間と同じだ。設定の意味がない。絵のためか?
あとラスティの性格をもうちょい強気にしても良かったような。西部劇で「ぼく」はちと。どうでもいいっちゃいいけどね。

トロフィーは、プラチナはないけど、コンプリートした。コンプ難度は低い方だったと思う。
いつも通り取り敢えず一周自力でやり、2周目にトロコンプレーをした。……そしたら取り零しが出て、急遽3周目まで。嗚呼。
「金を2万以上持って」「2時間30分以内で」等の条件付きクリアトロフィーが計5つあり、どれも意識しないと達成は難しい。
……なのに「その5つを全部満たしてクリアー」まである。これが一番大変だった。つーかこのトロフィー1つでいいだろもう。
今作はゲームの規模が小さい上に一本道のゲームなので、トロフィーネタは出し難かっただろな。知らんけど。
いつもながら、100%に出来ると嬉しい。トロフィーメニューを眺めてニヤニヤしてね。うっふっふ。……ええねん。好きだから。


ふぅ。「めっちゃ面白かった」とは言えんが、フリプゲとして無難に楽しめたと思う。これでいい。贅沢言っちゃいけない。
今作は続編もSwitchで発売されている。「今作のラストで行方不明になったラスティをヒロインが探しに行く」内容らしい。
もちろんシステムも大幅にパワーアップしていて、ムービー見ただけでかなり面白そうだった。取り敢えず、覚えておく。
……ここで「買いたい」という思いがすぐに出てこないのは、フリプだった所以か。続編もそうなることを、期待している?
まぁそうかもな。PSではまだ出てないが、いずれは来るだろう。そしたらいずれフリプ化の可能性も十分ある。ンヌッフフ。
それでいいのかゲーム業界!! 知らんがな、向こうがくれるっていうのになんでこっちが事情を考慮する必要あるの???
喜んで受け取って楽しくプレーすりゃいいんだよ。それ以上何を望む? 腐れオタクな思考は捨てろ。素直に生きればいい。
比類なき毎月タダゲーサービス(誇張あり)PSプラスを讃えて終わり。PSプラスに入っていれば、もう何も要らない時代が来る。

……そして誰も買わなくなった、てな。うーん。仮に俺が今からその生活をしようとしたら、十分可能である。マジで。
もちろん他に欲しいゲームも出てくるだろうが、「フリプゲだけでは耐え難い」まではならないと思う。本気のマジで。
うーむ。改めて、今の「ゲーム贅肉」生活を思う。これでいいのか。もっと絞って健康な生活を送るべきではないのか!?
けど、贅肉は贅沢の証。飢えてるよりはずっといい。それだけ恵まれてることを喜べばいい。身体と違って死にゃしないんだし。
嗚呼、分からん。俺には分からん。どうすりゃいいんだ!! ……取り敢えず、今月分もらっとこ。全部。ゴッソリと。
はぁ。






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4 コメント

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PSプラス凄いですね (tanaka)
2018-10-07 17:22:47
お久しぶりです。
先日やっとPS4買ってさらにPSプラスも加入したのですが、フリプゲーの大盤振る舞いが凄いですね!
ゴッドイーター2などが特に大サービスだと思いました。
僕はこの「スチームワールドディグ」というゲームのことは全く知りませんでしたが、記事を読む限り無料にしては十分な質のゲームだったのだと思います。
フリプゲー以外でも、基本無料ゲームも充実してますね。ボーダーブレイクやガンダムなど…。
PSプラスについてはotaさんと同様の感慨を抱きました。極端にいうと、年間の会費さえ払えば殆どソフトを買う必要がないくらいですね。
凄い時代になったものだと思います。


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Unknown (ota)
2018-10-08 01:53:46
おお、おめでとうございます。PS4は総合娯楽機として活躍することでしょう。映像配信サービスなんかもいいですよ。
>フリプゲーの大盤振る舞いが凄いですね!
ですね。そう古くもなく、十分遊べるゲームを、製品版と変わりない内容で、月500円程度で数本提供ですからね。
一応説明しておくと、フリプゲーの提供期間は約1ヶ月間ですが、それが終わってもずっとプレー出来ます。
ただしあくまで「PSプラス加入中のみ」であり、期限が切れるとプレー不可になります。再加入すれば再度可能になります。
つまり「PSプラス加入中だけ貸してくれてる」のであって、貰えてるわけじゃありませ。個人的にここかなり不満ですw
毎月のフリプゲーを受け取って(貸与されて)おくことにデメリットはないので、とにかく全部カートに入れておきましょう。
他にもテーマ(壁紙みたいなの)の無料やDLゲームの安売りがある月もあるので、色々チェックするといいと思います。

>年間の会費さえ払えば殆どソフトを買う必要がないくらいですね。
実際それで十分ゲーム生活堪能できそうですからね。とんでもな時代です。ようこれで市場が破綻しないものだな、と。
「これでいいのか」と思わないでもないですが、末端ユーザーに関係ない話というのも事実。普通に楽しんでいきましょう、はい。
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Unknown (tanaka)
2018-10-08 14:53:19
ご丁寧なアドバイスありがとうございます。
再加入・再可能とか信じられない親切さですな。
これから無料のものは餓鬼のごとくカートに入れまくろうと思いますw
考えてみれば、この状況だと格ゲーでotaさんと対戦できるんですよね(ソフト買えばですが)。
一度挑戦したい気もしますが(無謀)、マッチングやらランキングやら複雑そうですし、僕のレベルじゃ難しいでしょうね。
いつの日か実現できればよいのですが。
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Unknown (ota)
2018-10-09 00:46:21
>これから無料のものは餓鬼のごとくカートに入れまくろうと思いますw
そう、「取り敢えず入れとけ」ですw 形式上精算することになりますが、計数万円がゼロになるのは毎月快感です。

>考えてみれば、この状況だと格ゲーでotaさんと対戦できるんですよね(ソフト買えばですが)。
あー……可能ではありますが、正直格ゲーはあまりお勧めしませんよ。
もちろん本気で(ガチでという意味じゃなく、自然な気持ちで)興味があるならプレーしてほしいとも思いますが。
フリプ対象になることも結構多いので、気長に待つのもいいかもしれません。俺のやってる「スト5」もそろそろかも……?
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